半分
「お主は?」
ざわざわと各位混乱。
「オレは勇者だ」
更にざわざわ。なにせ……。
「お主、【魔族ではないか】?」と。
「オレは、【父が魔族、母が人間だ】」
そう、勇者はハーフ。魔王城にまでたった一人で行けたのは魔族が同胞と油断して、一手遅れるから、その分勇者は先制で仕掛けられる。そして、魔族の強い力と魔力でその攻撃は人間のそれを大きく離れている。
そして、なせ勇者が魔族と見えたのかと言うと、翼がある。上空からの攻撃となれば、それはもう人間ではない大きな攻撃となる。し、空を飛ぶ魔物とも対抗できる。
はるか昔。一人の魔族が居た。その者、人魚の秘薬により不老不死を叶える。しかし、仲間の死や水虫に悩まされ、人間の街に降り立ち剣を奪い自ら死のうとするも、不老不死が邪魔をする。それを見た人間の女が哀れみ、「共に生きて水虫を治そう」と言う。
その後、水虫は完璧に治り、二人は荒野で暮らし、赤子ができた。名を【ショット】と言う。すると、二人は息絶えて、ショットが一人残る。赤子ながら死ななかったのは不老不死の不死だけ受け継いだから。
これは誰も知らない。ショット自身不死とは知らない。
「……。そういうわけです。本来中立か、魔族側の勇者ショットが自ら魔王を倒そうとした。しかし、魔王はなくなり、魔族は弱体化の一途。それで今回の話し合いです」
アペンドが説明を加えた。