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オークションの当日、
王宮主催とあって、いかにもお金持ちという、
ごてごてした衣装の人がいている。
俺も久しぶりにコスプレをする事になった。
ちなみに、セフィロスも奴隷なのに!
と言われながらも、衣裳を着せてみたが、
これが似合っていて、自分との違いに落ち込んだ。
「マチルダにセリの落とし方を教えてあげて欲しい」
オークションの関係者にお願いする。
「えっと、ハルト様ではなく、
こちらの獣人のお嬢様にですか?」
関係者は戸惑っているようだ。
「ええ、お願いします」
マチルダは、オークションでの、
手での値段の付け方を教わって、
手を動かして確認している。
「お金の事は気にしなくていい、
欲しい物を買っていいからね」
そう言うと、目がキランと輝いていたが、
やはりこうゆう場所が好きなんだと思う。
会場になっている王宮の一室に入ると、
50人程で、思っていたより人が少なかった。
「少ないんだね」
セフィロスにぼそぼそと話すと。
「王宮でのオークションはかなり高額なので、
参加者も限られるのです、
一般の商人が行うオークションは、
もっと参加人数も多く、がやがやしています」
そう言えば、何となく緊張感がある空気だ。
これも高額を扱う故なのだろう。
壇上に髭を生やした男性が現れ、
歌手か?というようなハリのある声を上げていく。
「まずは、この・・・」
そうしてオークションがはじまり、
マチルダは、どんどんと出品された物を落札していく、
1つだけでもどよめきが起こったのに、
6つ落札した頃には大丈夫かという声になっていて、
最後の方では、マチルダが買うと意志表示をした商品は、
競って値段が上がるだけで、結局買えないと分かっているので、
だれも参加しなくなってしまった。
「もう、競る気持ちもなくなったみたいだね、
安く買えそうで良かった」
余裕でマチルダを見守る俺を、
宇宙人でも見るような目で、周りの人が見ている。
隣で座っていた貴族が耳打ちをする。
「おたく、大丈夫なのですか?
獣人の奴隷が、恐ろしい金額を落札していますが・・・」
「ええ、大丈夫ですよ」
セフィロスは固まっているが、
俺はきちんとマチルダが落札した金額を計算している。
確かに、かなりの出費にはなるが、
手元にあったお金を考えると、余裕で払える金額だ。
結局マチルダは出品された商品の7割を落札した。
ちなみに俺の出品した1点は、想定金額の500倍で売れた。
ちなみに龍神様からもらった祠にあった、
木彫りの意味不明のモチーフの彫り物で、
本当にこんな物に値段がつくのか?と疑問に思っていたが、
その木彫りがオークションで登場すると、
一気に会場がざわついて、とある大富豪競り落としていた。
鑑定のスキルが低いので、あの木彫りが、
実際どんだけ凄いのかまったく分かっていなかったので、
マチルダに聞くと、”一か八か”の付加がついていて、
何も起こらないかもしれないが、
凄い幸運に恵まれるかもしれない一品だったらしい。
それなら、手元に置いておいてもいいのでは?
と思ったが。
「ご主人様、幸運SSだから不要」
と言われてしまい、納得してしまった。
これで、あの大富豪に更なる幸運がある事を願うのみだ。
オークションが終わり、支払いのコーナーへ行く。
なんせ落札した商品が多いので、
専門の部屋が用意された。
「これで以上です」
「はい、確かに」
マチルダが落札した物に間違いがない事を確認する。
「あの・・・それで、
出品された物と落札された物との差額で、
お支払いが国章金貨132枚、金貨62枚なのですが・・・」
本当に払えるのか?と顔に書いてあって、
不安気な様子を隠さないオークションの関係者に、
何でもないような顔でお金を渡す。
「これでいいですね」
収納からお金を出し、関係者の前に出す。
「枚数を数えて下さい」
驚いた顔で、ぼーとしてた関係者が、
はっとなって、目を見開いて、
真剣な顔で枚数を数えていく。
「はい!確かに!!!頂きました!!!!!!」
「では、品物を頂きますね」
そうして、一気に収納した俺を見て。
オークションに参加していた他の貴族、
大金持ち、王宮の関係者と、
今日のオークションは語り草となったのだった。




