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異世界で調合は最強です  作者: あいら


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3-12

セフィロスは特に欲しい物がないようだが、

アルテノン共和国の出身と聞いたので、

この国の料理が懐かしいだろうと、

セフィロスの好きな料理をまとめて買う事にした。


「どの料理がいい?」


セフィロスに聞く。


「何でもかまいません」


「それは逆に困るよ、全部買う事になってしまうよ」


おどけて俺が言うと、


「ではハルト様が好きな物を・・・」


「いや、俺はセフィロスが好きな物を聞いているんだ」


「どうしてですか?」


心底不思議そうに聞かれる。


「セフィロスは好みがけっこうはっきりしているだろう?」


さらに不思議度が増した顔をされたので、続けて言う。


「歓迎会の時、かなり選んで食べていたからな」


「見てらしたんですか?」


「まあ、見てたというか、気づいたというか・・・

 あまり偏食は良くないが、セフィロスは肉も野菜も

 穀物も豆も食べれる、

 なら、調理方法ぐらい自分の好きなものでいいだろう」


「奴隷にそこまでする方は珍しいのでは・・・」


「確かに奴隷だけど、家族だから」


「家族・・・ですか」


「皆楽しく、幸せが一番ってね、で、何がいい?

 遠慮されると逆に困るんだけど」


その言葉が本心だと感じたのか、セフィロスはいくつかの

屋台の料理を選んでいく。


こうして、お互いの好みを知っていくのも、

家族って感じがしていいよな、

俺はのんきにそんな事を考えていたのだった。

 




そろそろ帰ろうと言う時、マチルダがある画廊で足を止める、

入ろうか迷っているみたいだったので、

俺が店の戸を開けて、画廊に足を踏み入れた。


画廊はこじんまりしていて、

絵も30枚ぐらいしか飾られていない。


中には画廊の人らしきひょろりとした男性がいて、

他には誰もいない。

完全な貸し切り状態だ。


絵は良く見えるよう、工夫されて展示されているようで、

細部までよく絵を見る事ができる。


「失礼します」


そう挨拶をして、そのまま絵を一枚づつ見ていく。


さっきマチルダが選んだ陶器とは正反対に、

最先端の芸術みたいだった。


しかし、その価値は俺にはまったく判断がつかない。

綺麗?なのか?と言った具合だ。


マチルダは一枚一枚じっくり見ている。


セフィロスは興味がないようで、

全体をぱっと見ただけで、その場で待機している。


「マチルダ欲しいのあれば言ってごらん」


マチルダはしばらく迷った後、

8枚の絵を指指した。


「すみません、この子が選んだ絵、もらえますか?」


「え?本当にいいのですか?」


画廊だろうに、売れるのが不思議そうにされて、

よっぽど売れない画家の作品なんだろうなと思う。


それでも、マチルダが欲しいと言ったのだ、

そのまま購入手続きをする。


絵の価値はよく分からないが、

8枚にしては安いと思ったので、

やはり売れていないのだろう。


「本当にありがとうございます」


画廊にいた人は、どうやら画家その人だったらしい。


「せっかくなのでサイン入れてもらえますか?」


絵にはサインが入っているかで、価値が変わると聞いていたので、

作家本人がいるならと、駄目元で言ってみる。


「もちろんです、あ~俺のサインが欲しいと言う方が出るなんて~」


と言っていたので、売れてない事に決定した。


そのまま8枚全部にサインしてもらった。


「本当にお買い上げありがとうございます!」


「御礼はこの子に、この子が欲しいと言ったらから買ったんです」


俺はマチルダの頭を撫でながら答える。


「そのレディの名前を伺っても?」


「マチルダです」


「では、俺はこれからマチルダ様の為に絵を描きます!」


その言葉に、主人馬鹿の俺は、マチルダが欲しいと言えば、

また買ってもいいかなと思う。


まったく値がつかず、むしろ損しているかもしれないが、

画家のパトロンだと思う事にした。


そして画家の連絡先を聞いて、

また絵を見に来る事を約束したのだった。

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