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向かった祠は滝の後ろに、大きな空間があり、
その中に龍神様がいらっしゃると言う事だ、
俺は1人で龍神様の元へ向かう。
「龍神様、いらっしゃいますか?」
とりあえず、声をかけてみる。
すると祠全体に響くような声がする。
「帰れ」
「その前に、どうして村の守護を止めたか教えて
頂けないでしょうか」
「帰れ」
その言葉を無視して奥に進む。
「それ以上来ると、攻撃する」
かなり迷ったが、そのまま進む、
その攻撃すると言った声が弱弱しく、泣いているように聞こえたからだ。
「理由を教えて下さい、できるなら力になりたいんです」
「警告はした」
そう声が響くと、体に大きな力の塊を感じた。
とっさに腕を前にして衝撃に耐えるが、それだけで、
痛みや傷はない。
「なんだと?・・・・そうか精霊王の祝福か」
どこか観念したような声が響いた。
そのまま歩みを進めると、開けた大きな空間に出た。
滝の裏の祠に入ったはずなのに、また滝がある、
不思議な空間だ。
その空間に中国でよく描かれている龍と、
石の台の上に女性が寝ていた。
龍はその女性に寄り添い、ぴくりとも動かない。
無言がその空間を支配する。
そして、その姿を見てすぐに分かった、
女性はもう死ぬ寸前だ、そして、龍神様がその力で、
女性の命を繋いでいる為、村の守護ができないのだ。
「軽蔑するか?龍神としての使命より、
一人の女性を取った私を」
龍神様の静かな声がする。
俺は何も答えなかった。
「その女性の状態を教えて下さい」
「仮死状態だ、しかも呪いがかかっている」
呪い・・・モンスターの中では、
死ぬ寸前、自分の命と引き換えに呪う物もいると聞いた、
おそらくそのモンスターのものだろう。
「助かる方法は」
「ない、いや一つだけ、エリクサーがあれば助かるが、夢の話だ」
エリクサーとステータスパネルを見る。
SSクラスでないと作れない、幻の回復薬。
最初はライスの為だった、しかし今は、
全てをかけて1人の女性を守ろうとする龍神様を、
どうしても助けたいと願ってしまう。
どうしてもSSランクになる必要ができたな。
「また来ます」
そう言って祠を後にした。




