2-9
「地図はダウンロードした?」
レイナが体ごとよせて話かけてくる。
「はい」
「どんな感じ?」
精霊の森から王都に来る為に入れた地図を見せる。
「全然だめね」
「そうなんですか?」
「ええ、一般の基本データしか入っていないわ」
話によると、地図は無料で誰でもダウンロードできる、
基本的な物の他に、有料で個人が出しているデータも
あるらしい。
「ほら、ここを検索して」
「はい」
言われた通りにすると一覧が出てくる。
「ここで行きたい場所の詳細データを買うのよ」
「へえ」
「ダンジョンの隠し部屋やトラップ、宝石箱のある場所、
それらの情報を持っているかどうかで全然ちがうからな」
とローディスが続ける。
「ありがとうございます」
情報の大切さは現在社会の日本に生きている俺は、
十分に知っている。
しかし、この世界ではあまり重要視されていないようで、
食いつくように話を聞く俺が嬉しかったのか、
どんどん教えてくれた、
「普段見れない情報の見方も教えておいてやる、
これはパーティにサポート役がいないとできない
とっておきだ」
そんな事を言って、裏技らしき事まで教えてくれる。
情報を得る事は大切だが、その情報の信憑性も重要だ、
しかし、単なる噂話も重要なきっかけだったりする事もある、
それらについて、どう判断するか詳しく教えてもらった。
3人組は新入りの冒険者を何人も教えていると言っていて、
その言葉に嘘はないようで、
まさに冒険するのに知っておきたい事を的確に教えてくれた。
例えば、アイテムボックスには火も入れられて、
魔法が使えない場合、火を付けたろうそくを
何本かいれておくべきとかだ。
3人は話し上手で、聞いている分には凄くいい人としか
感じない。
まあ、いろんな情報を教えてくれるし、
この食事だけならいいかなと思って、笑顔でいろんな事を聞く。
「最初の内は、1人で冒険は命取りだ、一緒に冒険しよう」
「しかし、皆さんにメリットはないですよね?」
むしろあしてまどいだろう。
不思議に思っていると。
「俺たちも、そうやって育ててもらった、
今度は俺たちの番さ」
そう言って、料理を勧められる。
俺はう~んと心の中で唸る。
正直出来過ぎだ、警戒すべきだろう。
しかし、この食事の短い時間でも、得られた情報は
貴重な物だし、まだまだ俺自身分かっていない事が多いのも
事実だ・・・
少しだけ一緒にいてみるか?
決して、仲間と思った訳ではない。
ただ単なる好意の可能性もある・・・・
しばらく迷ったあげく、
「よろしくお願いします」
数日、彼らについていく事にした。




