27 異世界旅行日記 #5
「ちょっと!日焼けするんですけど。」
連れの女魔族が肌を気にしてるご様子。
バカなこと言ってるんじゃないよ。
戦闘魔族が今更何を言う。全身傷だらけではないか。
現在オレ達は、2つのサマーベッドだけがポツンとある
プライベートビーチで日光浴中だ。
オレは、魔族と人族の両方でお尋ね者となっている。
どこの地へ行っても面倒なことに巻き込まれるため、
自作でリゾート地を作ったのだ。
火も水も作り出せるし、後ろの森林には猛獣がいるので食にも困らない。
勇者の力は便利だ。
世界平和に使うよりフル活用してる自信がある。
「どうするのよ。逃げませんの?」
楽しい時間はあっという間。大司教を先頭に10名の弟子達と
1万近い兵が、オレの元へと近づいて来たのである。
「ここ、超お気に入りなんですけど。」
まかさ、こんなにも早くこの場所が見つかるとは。
人間側の能力を甘くみてたぜ。
対話で解決させるか。オレも少しは大人にならないと。
「勇者殿。」
「あ~あ!それ以上前に進むと怪我するよ。」
♪ドーン。
言わんこっちゃない。
オレが仕込んだ魔法地雷が発動して
2名の弟子が怪我をした。というか死んだかも。
「だから言ったじゃん。ね!?」
女魔族が逃走しないように網をはったトラップだが、
まさかこの人達に使われるとは。
大司教側の前線が30m手前で止まる。
「お連れの方は魔神リタ殿と、お見受けする。
なぜ、魔王の片腕と行動を共にされてるのでしょう?」
リタって名だったの?初めて知ったよ。
今更、名前で呼べねぇ。
「申し訳ないが、我々は勇者殿を捕らえさせて頂く。
異端審問に掛けねばならん。」
「異議あり!
世界平和のために魔神さんと交渉してるんですけど。
見て分かりません?」
女魔族がクスクスと笑う。
おい、笑うな!
「あら!もっと大変なことになったわね。」
女魔族がオレの後方を見て発言。
振り向くと魔王と幹部数名。そして1万の魔族兵がやって来た。
「勇者ぁ!もう逃がさん!」
「ストップ!ストップ!」
♪ドーン。
魔法地雷が発動し、幹部が1名怪我をすることに。
多分、死んでる。
「ちゃんとストップって言いましよ。
オレのせいじゃないからな!」
30m手前で魔王軍が停止する。
勇者を中心に、人族と魔族が睨み合う形に。
1万対1万。さて、どちらが勝つのだろう?
楽しそう。様子を見るか。
「我々は、ここで貴殿と戦う意思ない。」
先に口を開いたのは大司教であった。
確かに、大司教と魔王は戦う気がなさそうだ。
だが、他の連中は戦う気マンマンですけど。
♪ヒュー
しびれを切らしたか。人間側が火炎魔法を放ってしまった。
魔族側は魔法障壁でそれをふせいだ。
だが、これがきっかけで魔法による猛攻撃が始まってしまう。
お互い障壁を作り防御してるため被害は小さいものの
オレのビーチが。最高傑作が。
「あぁあ、ああ。」
見るも無残な光景へと変化していく。
「お前ら、ふざけんな!」
♪ドーン、ドーン、ドーン
血が上ったオレは、自分の位置へメテオを発動。
人族軍と魔族軍の9割が戦死することに。
「あ~スッキリした。」
女魔族はドン引きです。




