表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/27

19 元勇者の日常

夜11時、とあるマンションのワンルーム。

携帯でネットニュースを見ていた青年がいた。


♪ガサガサ

ん?


ベランダに人の気配。侵入者だ!

彼は元異世界転移者であり、勇者をしていた者だ。

侵入者の察知など容易(たやす)い。


オレの部屋を襲うきか?運が良んだか悪いんだか。

勇者は、ゆっくりと窓際まで近寄る。

そして窓のロックを解除し、深呼吸。

勢いよく窓を開け、大声で怒鳴る。


「コラー!何してる!」


♪ニャー。

ベランダから逃げ去る猫の姿を目にすることに。


「うるせぇぞー。何時だと思ってるんだ!」

隣の家からの罵声。うるさいのはお前の方だ。

勇者はそんな事には動じない。


◇◇◇


勇者が飲み物を買いにコンビニへ行く途中のこと。


「ちょっと放してよ。」

「いいから財布出せ!そのカバンの中だろう?」


道端で男女が言い争っている風景を目撃する。


「無いわよ。」

「なら開けて中を見せろ!」


女性が壁際まで追い込まれており、逃げられない様子。

勇者は忍び足で男の背後へ。


「うっ。」


首筋へのチョップ。その男は意識を失うことに。


「急いで逃げなさい。」

「ありがとうございます。」


勇者は女性を助けてご満悦のご様子。

だがその後、女性に財布をひったくられたと被害届が出された。


◇◇◇


交通量の多い大通りで勇者が信号待ちをしてた時のこと。


「あぶねぇぞ、ババア!」


道路を挟んだ反対側の歩道で、自転車とお婆さんが接触しそうになることろを目撃。

お婆さんは倒れ、自転車はそのまま走り去ってしまった。

なんて野郎だ!

勇者は赤信号であるにも関わらず、勇敢にも車道へ飛び出しお婆さんの元へ。


「大丈夫ですか?」

「ありがとうね。」


勇者は手を貸しお婆さんを立たせて上げた。

だが、同時に車道側では勇者が飛び出したことで、

先頭車両が急ブレーキをし、15台の玉突き事故に。

ーーー 完 ーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ