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「貴方こそ私の理想です。どうかわたしと結婚してください」


あたしの右手の甲に軽く口付け、ユリウスは求愛の言葉を紡いだ。

色素の薄いまつ毛に縁取られたグレーの瞳は熱っぽくこちらを見つめている。


美形揃いのエルフの中においても、さらに美しいと思われる彼に、このような熱烈なプロポーズを受けて断れる女が、果たしてこの世に何人いるだろうか。


他に婚約者がいても、思わず「はい」と言ってしまいそうな破壊力がそこにはあった。


だけどあたしは――


「まだ、幼女なんですけど」


アンナ、たぶん7歳。なかなかヤバめなのにロックオンされてしまったようです。

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