オレンジ色のヒマワリ
夕暮れ時
きまって外を歩くわけではないけど
なんとなく、目的もなく歩いてみた
心地よい風が吹いてくることを期待したけど
見事に裏切られ
日陰に入っても
蒸し暑く、不快指数が上がるばかり
だけど、いまさら
Uターンして家に帰るわけにいかない
歩いてすぐのことだから
きれいな夕焼け空に期待していたことも
間違いではない
久しぶりのいい天気だったから
湿度以外は
歩くテンポを早くした
恋愛なら、積極的なことだから
ある意味、正解なことだけど
いまのわたしには
恋愛は遠い存在でいる
夢中で走ったあの頃の自分と重ねても
ふと、見上げた空は
大きな輪をいくつも重ねた雲が
夕日の色を吸い込んで見えた
オレンジのヒマワリのように
なつかしいな
まるで、大輪の花火のように
わたしの目には映ったから
これは、ちょっとした
ご褒美かな
しばらくは
眺めていても
不快指数は減っていくだろうと
思った