日常
そんなこんなで初日も終わった。今日一緒に活動した班の人たちは、岡住泰斗、大川良平、小六トシユキ、大谷有美、川泉万結そして、小鷹紅羽の7人だ。全員話しやすく、とても楽しかった。
学校も終わり、帰路をたどっていると後ろから声をかけられた。
「おーい。きりー、待てよ」
後ろを振り向くと予想通り、そこにいたのは米澤侑真だった。去年から同じクラスで、明るくてとても面白い。
「ゴメン、米澤」
「いいよー。そういえば来週いきなりテストじゃん?勉強してる?」
「いや~、してないな~。勉強しないとなとは思うんだけども」
「お前もか!じゃあ、大丈夫だろ。実力テストって言われるテストだし、実力でやらないとね」
「お、おう?」
そういえば来週末にテストがあったな。まあ、僕ならいけるだろう。取り敢えず春休みの間の出来事を語り合いながら、いつもの交差点で別れた。
ここからはたいていいつも一人だ。自分の家の方向に人がいないのだ。いや、いるには居るのだが、会うことはめったにない。また一人で考えながら、帰路をたどる。
___________________________________________
「ただいま」
家に着くや否や、僕はパソコンを起動した。いつもの動画サイトに入って動画を見る。なぜか落ち着いてしまう自分がいる。ずっとネットの中にいてはだめなのに抜け出せなくなっていた。
時計の針が6時を回ったころ、僕はパソコンを閉じ机に向かった。宿題が出ていたことを思い出したからだ。宿題といってもそうたいそうなものではなかったが。そうして僕は、スマホで音楽を聴きながら、自己紹介シートを埋めたのだった。