12-22. 変域Ⅱ
一部見づらくなっている箇所がございますが、どうかご容赦ください。
Point③
『関数の変域は別名’定義域’と’値域’』
さて。
文字には『変域』で有効区間を設定する事が出来たし、関数についてもxの変域を作って都合の良いようにさせられるって事が分かった。
ココでだ。
yがxの関数である時を考えよう。
xに変域を設定すると、xに入れる数には『変域内で有効な数』『変域外で無効な数』の2種類が出来る。
すると、xに入る数によって決まる『yの値』にも2種類のモノが出来るよね。『有効なxから求めたy』と『無効のxから求めたy』の2種類だ。
そうしたら、yにも『有効なxから求めたy』の範囲ができちゃうのだ!
……ちょっと説明が難しくなってきたので、2つの例と共に説明しよう。
(例1)
『y = 2x』という関数で、xの変域を『0 ≦ x ≦ 3』っていう状況を考える。
こんな時、『有効なx』と『無効のx』は下の図のような感じで存在している。
-5 0 5 x
┯┿┯┯┯┯╋┯┯┳┯┿┯>
┃ ┃
無効 ┃有効┃ 無効
yの値は、『xの値が何か』で決まるんだよね。
例えば、x=0なら『y = 2x』に当てはめてy=0。x=6ならy=12。x=-2ならy=-4。こんな感じだ。
そこで、上の図をxとyで対応させてみると下図のようになる。
-5 0 5 x
┯┿┯┯┯┯╋┯┯┳┯┿┯>
┃ ┃
無効 ┃有効┃ 無効
┃ ┃
┃ ┃ y
┷┿┷┷┷┷╋┷┷┻┷┿┷>
-10 0 10
上の図で『yが有効』な区間は0から6、つまり『0 ≦ y ≦ 6』ってなる。
という事で、『y = 2x』で『0 ≦ x ≦ 3』なら、yの変域は『0 ≦ y ≦ 6』となるぞ!
(例2)
『y = x+4』で、『-3 ≦ x ≦ 1』とする。
この時、xの変域は次の図の通りだ。
-5 0 5 x
┯┿┯┳┯┯┿┳┯┯┯┿┯>
┃ ┃
無効┃有効 ┃ 無効
で、yを対応させると次のような感じになる。
-5 0 5 x
┯┿┯┳┯┯┿┳┯┯┯┿┯>
┃ ┃
無効┃有効 ┃ 無効
┃ ┃
┃ ┃
1┃ ┃5 y
┷┿┷┻┷┷┿┻┷┷┷┿┷>
-1 4 9
ちょっと図は分かりづらいけど、yの変域は『1 ≦ y ≦ 5』ってなるぞ。
こんな感じで、『yがxの関数である時』にxの変域があると、それにつられて自動的にyにも変域が現れるのだ!
さらに、今みたいにyがxの関数である時の『xの変域』と『yの変域』には、別名が付けられている。
それぞれ『定義域』と『値域』と言うのだ!
なんかカッコいいよね?
Point④
『定義域付きのグラフには終点が有る』
関数には『定義域』を設定することで、都合の悪いxの部分を無効にすることが出来るって事が分かった。
実はこの『関数の定義域』だけど、グラフでも同じように表すことが出来るのだ!
それでは、例題と共に見てみよう。
(例3)
『30個の飴玉を1人2個ずつx人に配る。配り終えた時、残った飴玉はy個だった。yとxの関係を、グラフで表しなさい。』
もうお馴染みになりつつある『飴玉』の例題だ。yはxについて一次関数であり、『y = -2x+30』と表せる。
ココで、その一次関数のグラフを描くと次の図のようになる。
y∧
\ ┃ │ │ │
\┃ │ │ │
──\──┼──┼──┼─
30┃\ │ │ │
┃ \│ │ │
──╂──\──┼──┼─
20┃ │\ │ │
┃ │ \│ │
──╂──┼──\──┼─
10┃ │ │\ │
┃ │ │ \│ x
━━╋━━┿━━┿━━\━>
O┃ 5 10 15\
このグラフで斜めに走る直線が『y = -2x+30』だ。
直線は左上から右下まで、ずっと伸びている。
……んだけど、『ずっと伸びている』とかえって都合が悪いんだよね。
この問題では定義域は『0 ≦ x ≦ 15』。斜め線はxが0から15の区間内限定のハズだからな。
そんな時のために、グラフにおいて『定義域』を表す方法が有るのだ!
次の図に『定義域付きのグラフ』を載せる。元のグラフとどこが違うか、見比べてみよう。
y∧
┃ │ │ │
┃ │ │ │
──●──┼──┼──┼─
30┃\ │ │ │
┃ \│ │ │
──╂──\──┼──┼─
20┃ │\ │ │
┃ │ \│ │
──╂──┼──\──┼─
10┃ │ │\ │
┃ │ │ \│ x
━━╋━━┿━━┿━━●━>
O┃ 5 10 15
分かったかな?
関数のグラフで『定義域』を表す方法、それは途中で途切れさせるだけだ。
それと、グラフが途切れた『終点』にはマークを付ける。
……これだけ。意外と単純だ。
定義域付きのグラフの描き方も、そう難しいモンじゃない。
①まず、定義域が無い時と同じようにしてグラフを描く。
②グラフのうち、xが定義域内の所だけを残す。定義域より外の部分は『点線』に書き直すか、消そう。
③グラフの『終点』に○か●のマークを付ける。コレらにはそれぞれ意味が有って、○は『ココは含みませんよー』、●は『ココも含みますよー』って感じだ。定義域が『<、>』で表されていれば○、『≦、≧』なら●って感じだな。
この例題では定義域の上限も下限も『≦』だから、両方の終点に●を付けたぞ。
この3ステップさえマスターすれば、定義域付きのグラフを描くのはヘッチャラだ!
もしも突然『定義域付きのグラフを描く時』が来ても困らないように、覚えておこう。
成程な。
『定義域』と『値域』、思い出したよ。
そういえばこんな事もやったなぁー。
定義域付きのグラフを描く時に『どっちが○でどっちが●なのか分からない!』という永遠の課題に悩まされていたのも、今じゃ懐かしい記憶だ。
……今でもドッチがドッチか完璧には覚えてないんだけど。
……まぁ、そんな事は置いといて。
見開き一杯に書かれた『変域』の説明は以上だ。
ページをめくると、次の見開きには『コラム』と練習問題。
さて、それじゃあコラムに進もう。
それを読み終えたら練習問題だ!
Column
『生まれつき定義域』
今までの例題で挙げてきた『定義域』だけど、実は『問題文の都合が良いようにするため』に設定したモノだった。
しかし、関数の種類によっては『どんな理由であっても、このxだけは絶対に無効!』っていう事が有るのだ。
言ってみれば『生まれつき定義域』みたいな感じだな。
その例として代表的なのが、『反比例』。
『y = a/x』って感じの式で、グラフも特徴的な形をしたアレだ。
そんな上の式で表せる『反比例』のグラフだけど、どんな反比例にも共通しているのが『x=0だけは絶対にダメ!』。
まるで生まれつき『x=0』がダメであるかのように、反比例のグラフは必ず『x=0』が定義域から外されるのだ。
そのようになる理由については、ココでは詳しく述べない。
気になる方は参考書のこの先で取り上げる『ゼロ除算』で。
他にも、様々な関数で『生まれつき定義域』は存在する。
中学で勉強する一次関数・二次関数に『生まれつき定義域』は無いけれど、高校・大学へと進んで複雑な関数を取り扱うにつれ、段々と生まれつき定義域を持った関数が登場する。
そんな関数を勉強する時のために、もし良かったら頭の片隅にでも置いておいてね。
「『生まれつき定義域』か……」
関数の種類によって必ず外される区間、ね……。
変わった言い回しだけど、なんだか面白いな。
……さて。
コラムも読み終わったし、残るはお待ちかねの練習問題だけだ!




