「ある運転手の運命:ストーリー後半」
## はじめに
これは、TRPGテイストのストーリーテリングカードゲーム『Mission in Links』のリプレイとなります。
>>『Mission in Links』は著者のオリジナルカードゲームです。商業ではなく同人で、この作品はネット通販を行っておりません。純粋に内容を楽しんで頂けると、著者は幸いです。
## イントロダクション
ここは電脳都市「MIYAKO」。
ここに住んでいる全市民は、ありとあらゆる情報がネットワーク上で管理されている。
顔認識システム、GPS、社会保険番号……ありとあらゆるシステムが組み合わさった結果、私は計画犯罪に遭遇する人物【対象者】を予測する事に成功した。
それが被害者なのか加害者なのか判断できないし、身体が不自由な私「オート」では事件を未然に防げない。私の代わりに奔走してくれる者達が必要だ。
では、彼らを紹介しよう。
ST:CM(なんて無いけど)も終わり、ストーリーの後半となります。
ST:さて、君たちは最初のイベントで【対象者】を監視してるっぽい人を拉致しましたよね。
PC1:僕が気絶させて
PC2:私が運搬しました!
ST:この悪党どもめ!! では、気を取り直して次のイベントが発生する場所は……っと。
- STは[<KEYPERSON>サラリーマン / <LOCATION>公園]のカードを場に出します。 -
ST:色々な施設がある大きな公園で、シーズンオフで閉まっている区画のプレハブ小屋に監禁している事にしましょう。
PC2:きっと、【対象者】の勤務先の監視もここからしているんでしょうね。
PC1:僕は買い出し部隊かなぁ。
ST:さて、発生するイベントの方は……。
- STはイベントカードを引いて、サイコロを1つ振ります -
ST:おや、「襲撃犯グループに襲われる情報をキャッチした」ですね。【対象者】が襲われるのか、あなた達が襲われるのかはご自由に。
PC1:イベントカードに「-」があるってことは……。この判定に成功すればする程、【対象者】が闇落ちするのか。
ST:闇墜ちとは、なんて表現の悪い。まぁ、その通りなんですけど。
PC達:やっぱりー。
PC2:最初の手番は、またPC1さんですか?
ST:いえ、今度はPC2さんからです。
PC2:了解しました。特定の技能を使った判定を成功させるんですね。どっちも私たちの得意技能だから助かりますね。
PC1:しかし、<LOCATION>の制限とイベントがマッチしてないね。
PC2:【不利】をもらうか、イベントを諦めるか……。これ、【正の道徳値】と【負の道徳値】が同値だった場合はどうなるんですか?
ST:STが任意か、プレイヤーさん達にサイコロを振ってもらって差が出るまで振り足しします。
PC2:えーい、【不利】ぐらい1回もらいましょう。影響を受けるのはPC1さんですし。
PC1:PC2さんの鬼、悪魔ーーー!!
- PC2は<SOCIAL>「対象者の身近な人と親しく話す」を使うと宣言して、場にカードを出しました -
PC2:ここで【有利】を使っておかないと【不利】に上書きされてしまうので、【有利】も使います。
ST:了解です。
PC2:【対象者】が外に出ているところを見計らって、職場に押し掛けてみましょう。「タクシーの中に忘れ物したから」って。
PC1:さすが訪問セールスマン……。
PC2:【対象者】の車両情報とかもキッチリ調べ上げてますからね。根掘り葉掘り花堀り聞きまくりますからね!
PC1:花堀りって何!!?
ST:では、判定に入ります。PC2さんのキャラクターの得意な技能に一致しているため、<目標値>が「6」となります。
PC2:【有利】を使うので、振るサイコロは3つになるんでしたよね。
- PC2がサイコロを振った結果、判定値は8になりました -
PC2:さっきの判定時より判定値が低い!? でも、成功しましたね。
ST:<LOCATION>のルールに従わなかったので、【不利】を君たちに上げます。はい、チップを交換っと(【有利】は黄色いチップ、【不利】は赤いチップ)。
ST:そして、【対象者】の【負の道徳値】が上がって3になりました。どうも、拉致してきた人と職場の親しい方々からはあまり良い印象の話は聞けなかったようです。
PC2:不穏な空気がチラチラ見え始めましたね。
ST:拉致してきた人から、なにやら襲撃が実行される情報も聞かされます。
PC1:このままだと、【対象者】が襲撃犯のリーダーになってしまう!? しかし、僕の判定で不利が付いてるからなぁ。
- PC1は<COMBAT>「弾の入ってない銃の引き金を引く」を使うと宣言して、場にカードを出しました -
PC1:銃をちらつかせて、白状しろって脅して情報を絞り出すぜ。だんまりを決め込んだところを引き金を引き、「次は空ってわけにはいかないなー」って装填する。
PC2:テンプレート通りの小悪党ですね。さすが元警官ニー……。
PC1:フリーターっす!
ST:「お、オレは口をわ、わ、わ、割らねぇぞ!!」
ST:では、判定に入ります。PC1さんのキャラクターの得意な技能に一致しているため、<目標値>が「6」となります。
PC1:【不利】が適用されるので、振るサイコロは3つだけど……。
- PC1がサイコロを振った結果、判定値は6になりました -
PC1:いやったーーーーのか?
ST:<SOCIAL>と<COMBAT>を使った行動判定に成功したので、イベントも無事に達成されました。【有利】を差し上げます(黄色いチップを1枚渡す)。
ST:判定の結果を受けて【正の道徳値】と【負の道徳値】が同値になりましたので、PC1さんが【正の道徳値】の追加分を、PC2さんが【負の道徳値】の追加分のサイコロを振ってもらいます。前にチラッと言った通り、差が出るまで繰り返します。
PC2:私が【負の道徳値】側ですって!?
PC1:適材適所、適材適所(笑)
- PC1がサイコロを振った結果、1が出ました。PC2がサイコロを振った結果、6が出ました。 -
PC2:……あれ?
PC1:……なんという予定調和。
ST:キッチリ脅し取った情報の結果、【対象者】が主犯となって襲撃を企てている事が判明しました。
PC1:あんな人の良さそうな運転手さんが(棒)
PC2:正義の味方だって、悪墜ちする世の中ですからね(棒)
ST:どこへ襲撃を掛けるのかは、クライマックスで判明することになります。