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「ある運転手の運命:ストーリー前半」

## はじめに

 これは、TRPGテイストのストーリーテリングカードゲーム『Mission in Links』のリプレイとなります。

>>『Mission in Links』は著者のオリジナルカードゲームです。商業ではなく同人で、この作品はネット通販を行っておりません。純粋に内容を楽しんで頂けると、著者は幸いです。


## イントロダクション

ここは電脳都市「MIYAKO」。

ここに住んでいる全市民は、ありとあらゆる情報がネットワーク上で管理されている。

顔認識システム、GPS、社会保険番号……ありとあらゆるシステムが組み合わさった結果、私は計画犯罪に遭遇する人物【対象者】を予測する事に成功した。


それが被害者なのか加害者なのか判断できないし、身体が不自由な私「オート」では事件を未然に防げない。私の代わりに奔走してくれる者達が必要だ。


では、彼らを紹介しよう。

ST:では、ストーリーを開始する前に今回の事件に関わる動機を決めます。

PC1:そんなのも決めるのか。

ST:その方がストーリーに没入できるでしょ?

ST:さて、サイコロを振るのと「大切にしているモノ(人物・物品など)は何ですか?」という質問に答えるのどっちが良いですか?

PC1:お金!!

PC2:……。

ST:……。即答したね?

PC2:即答しましたね?

PC1:ネタだよ!?

ST:あなたのキャラクターは『人助けが自分の使命と思っているので引き受けた』

PC1:金と答えて人助けが使命とか…皮肉か!?

PC2:では、私はサイコロを振って(コロコロ)2ですわ。

ST:あなたのキャラクターは『大切な人を殺した復讐相手の手がかりと交換条件に引き受けた』

PC2:C1さんは善人ぽいですね、私と真逆。こんな二人で大丈夫か?

ST:作品的には迷コンビになる予感がしますね。

ST:さて、物語が始まる場所は【対象者】の<LOCATION>にある美術館からスタートします。

ST:どんなイベントが発生するかは、イベントカードが決めてくれます。


- STはイベントカードを引いて、サイコロを1つ振ります -

挿絵(By みてみん)


ST:【対象者】は美術館にいますが、あなた達も自分の友人や家族などと共に美術館にいるようです。君たちは友人や家族と楽しいひとときを過ごしつつ、対象者を監視するなり、調べ事を行ってください。

PC1:なるほど、2人でシーンを1回ずつ演出した後に判定をする。で、その値の合計が18以上になればイベントクリアってわけか。

ST:そうです。

PC2:ここにも「+」とか「-」の記号がありますね。

ST:【対象者】にはプレイヤー達のキャラクターと違い、フラグ数値が存在します。それが、【正の道徳値】と【負の道徳値】です。イベントカードに「+」とあるとき、判定に成功すると【対象者】の【正の道徳値】が増加します。失敗すると【負の道徳値】が増加します。「-」はその逆です。

PC1:増加する値は固定?

ST:それは判定で使用する技能によって増加する値が変わってきます。

PC1:ほうほう。

ST:判定方法を説明します。イベントカードが提示された直後に判定を行うプレイヤーは<LOCATION>の制限をすべて受けます。

ST:今回はPC1さんですが、<LOCATION>の左側に薄く×マークが乗っているアイコンは「イベント中に使用できない技能」を示します。今回は【ロケーション】が使用できません。

PC2:私の得意スキルが使えないなんて!?

ST:右側の薄く「N」マークが乗っているアイコンは「このカードが出されてすぐ次に判定を行うプレイヤーは、手札にある限り必ず出す技能」を示します。今回は【コンバット】です。これは、今回後に行動するPC2さんには適用されません。

PC1:では、出すカードはこれだな。ライト版は物語を創らなくて良いんだっけ?


- PC1は<COMBAT>「防弾ベストごしに撃って気絶させる」を使うと宣言して、場にカードを出しました -

挿絵(By みてみん)


ST:そうです。

PC1:あぶねー。どう話を膨らませるか七日七晩は考えてそうだったよ。

ST:そんなに!? とりあえず、どんなシーンにするか考えておくのは良いかと思いますよ。

PC1:このテキストは、そのまま使わなくても良いんだっけ?

ST:はい、物語を想像する手助け程度に思っていただければ良いかと

PC1:まぁ、【対象者】を監視しているヤツは美術館の中なのに完全武装だろ?。

PC1:一緒に美術館に来ているのは妻として、「トイレに行ってくる!」と言いながら、ソイツをテイクダウンしてくる!!

ST:……嬉しそうですね?

PC1:いやだなぁ、ぼうりょくはんたい。

PC2:説得力がまるで無いですね。

PC1:【対象者】の無事を確認し、情報源も入手できるかもしれないんだから結果オーライ!

ST:さて、判定に入ります。PC1さんのキャラクターの得意な枠と使用する技能が一致するため、<目標値>が「6」となります。

ST:ライト版なので「2d6+1(六面体サイコロを2つ同時に振った出目の合計に+1する)」の値<判定値>が6以上で成功となります。

PC1:成る程、最初から演出ボーナスが乗ってるのか。よっと(コロコロ)


- PC1がサイコロを振った結果、判定値は10になりました -


PC1:よし、行動は無事に成功!

ST:では、PC1さんが考えた通り【対象者】を監視していた人達を気絶させ、奥さんに怪しまれないうちに彼女の元へ戻れました。

ST:それに伴い、【対象者】の【正の道徳値】がPC1さんの使った技能にある「1」だけ増えます。

PC1:なるほど、そういう仕組みか。

PC2:次は私の行動ですね。PC1さんが受けた出すアイコンの縛りは無いんでしたよね?

ST:はい。自由に出せますが、<SOCIAL>の技能は使えないので気をつけてください。

PC2:仮に、カードを置いて使う事を宣言した場合はどうなりますか?

ST:判定は自動的に失敗し、あなた達に【不利】というヒーローポイントを差し上げます。

PC2:ほぉ?

ST:このゲーム内にはプレイヤー間で共有される【有利】と【不利】という2種類のヒーローポイントが存在します。


- 【有利】はイベントを無事に達成できたら1つ配布されます。2つの能力のうちどちらかを使えます。

①誰かがカードを場に出す前に利用できます。ゲーム参加者(STを含む)と手札を1枚交換できます。

②行動判定でサイコロを振る前に利用できます。サイコロを2個ではなく3個振って、大きい出目2つを使って<判定値>を作ります。 -


- 【不利】はイベント達成に失敗したり、<LOCATION>のルールに従わなかった際は判定終了後に1つ配布されます。

このヒーローポイントは配布されてから次に行動判定を行うプレイヤーに必ず適用されます。

サイコロを2個ではなく3個振って、小さい出目2つを使って<判定値>を作ります。 -


ST:また、ヒーローポイントは溜めておけません。【有利】か【不利】どちらか1つのみです。

PC1:もし【有利】を持っている状態で【不利】を受けたら?

ST:【不利】に上書きされます。

PC2:なるほど、了解しました。とはいえ、得意な技能が使えないのが厄介ですね……。あぁ、丁度良いのがありました。


- PC2は<DRIVING>「トランクに荷や人を載せて運転する」を使うと宣言して、場にカードを出しました -

挿絵(By みてみん)


PC1:僕も大概だと思ったけど、この人の方が上じゃない?

PC2:失礼な、ちゃんと話を繋げようとした結果です。PC1から連絡を受けて、タイミング悪く美術館にいた事を呪いつつ……

PC1:っおい。

PC2:自分の車に友人達を乗せてきたので、気絶しているヤツを先にトランクへ放り込みます。後は友人達を乗せて美術館を出れればOK。

ST:では、判定に入ります。PC2さんのキャラクターの得意な技能、不得意な技能、LOCATIONのタブーとも一致していないため、<目標値>が「7」となります。

PC2:成る程。得意と不得意、そしてどちらでもないだと目標値が変わるのか。サイコロ運は良くないんですよ。


- PC2がサイコロを振った結果、判定値は9になりました -


PC2:これは、判定値ボーナスが付いてもビクビクしますね。

ST:PC1さんが気絶させたヤツを、PC2さんはビクビクしつつも自分の車のトランクへ押し込めました。

ST:それに伴い、【対象者】の【正の道徳値】がPC2さんの使った技能にある「2」だけ増えます。よって、【正の道徳値】が4になります。

PC2:ここまで上がれば悪落ちする心配はないですよね?

ST:……。

PC1:いや、このSTの仕組みだ。まだわからんよ。

ST:何が言いたいのかよく分かりませんが、そこら辺のルールはオミットしました。

PC達:やっぱり!?

ST:さ、さて。トランクに放り込んだヤツをどこへ連れ込むかは、次のイベントが発生する場所のお楽しみ。無事にイベントを達成したので、あなた達には【有利】のヒーローポイントを差し上げます。

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