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クマとトラと女 その13
にこれを繰り返している。それでも先生の視線は大空のある一点に向かい微動だにしない。そして僕は死にそうなくらい退屈を感じている。僕の視線は一時も定まることなくグラウンドの芝生そしてトラック向こうのベンチさらに先の木立その先間近にそして圧倒的な迫力で迫り来る山々へと視線を移しているのだが始め美しいと感じていた異国の美しい景色ももはやなんの感動も呼び起こさない。それどころか身体に広がり始めた空腹感がいらだちの心を耐えがたいまでに刺激し始めた。
「先生そろそろお昼の時間ですよ。お昼何食べます? 先生は先生は瞑想にふけっていてお昼のことはすっかり忘れてしまっているかもしれませんがそんなことでは体を壊しますよ。ここにくる途中店があったでしょう。あそこに行ってみません」




