第1章 1話
やっと1章を投稿です
----ピピピッ、ピピピッ
(…朝の4時?目覚ましセットするのミスったか?
まぁいいや、寝よぅ…)
・ ・ ・
(…夢か?もしかして、父さんが生きてた時の思い出?)
「いいかい?時砂。この石は、もし、時砂が危ない!と、思ったり、誰かを本気で助けたいと思った時に力を貸してくれる。大事にするんだよ。わかったね?」
(なんだ?あのガラス玉?なんか刻印がしてある…
ガラス玉を締まった箱は父さんがくれたガラクタ入れだ…)
「うん!わかった!大事にす…
・ ・ ・
「…と…さ、時砂、起きなさいって!時砂!!」
(…何だようるさいなぁ)
「もう7時半!入学式あと1時間で始まるよ!」
(…入学式?…あぁ、今日は高校の入学式だったっけ… ん?7時半?家から駅まで自転車で15分、駅から学校までバスで35分、なんだ、間に合うじゃないか、ギリギリ、めちゃくちゃギリギリ…)
「新入生は式が始まる10分前には集合なの!ギリギリアウトなの!」
「…マジか?舞奈…?」
「…うん」
「わかった、舞奈は先に行っててくれ。後から追いかける。」
「うん、じゃあ先に行くね」
「おぅ、気をつけてなぁ…
…さて、うるさい幼なじみも行ったし、もう一寝入りするか。どうせ、俺なんて空気だしな…」
俺はまたベッドに入り、二度寝を開始した。
と、その瞬間、ドアが勢い良く蹴破られて舞奈が俺の部屋に入ってきた。
「またそんなネガティブなこと言って!
てか、うるさい幼なじみって誰のことかなぁ?」
舞奈は指をポキポキと鳴らし、俺に詰め寄ってきた。
「ま、舞奈さん?じ、時間は大丈夫なのかな?」
「うーん、私はとっても優しいから時砂クンにヒントをあげるね。
…時計、見てみな」
俺は枕元に置いてあるケータイを開いて、その液晶を見た。
「…6時55分だな」
それを聞いた舞奈は口角を吊り上げて、
「そう、6時55分。
時砂クンは私の言ったことを鵜呑みにしたんですねぇ~、バカですねぇ~」
と、ニコニコしながら言いやがった。
(…顔は笑ってるけど、目が笑ってねえ!!)
「まぁ、そんなとこはどうでもいいの。うるさい幼なじみって誰のこと?」
凄い爽やかな笑顔だ~
目が笑ってねえ~(泣)
「舞奈、俺は〈うるさい幼なじみ〉じゃなくて、〈麗しい幼なじみ〉って言ったんだ。
だから、その思い切り振りかぶった拳を下げてくれ。いや、下げてください、お願いします。ほら、格闘技やってた奴が素人を殴るのは問題だと思うんだ。だからやめっ、ゴフッ」
(いくら格闘技経験者だからって一撃で仕留めるか!ヤバイ、体が動かねえ!)
「ほら、いつまで寝てるの?本当に遅刻するよ!」
…これが、戦いの世界に巻き込まれる前の、最後の本当に平和な朝だったなんて、俺は考えてもみなかった。
次の投稿はいつになるのやら...
次回もがんばります!