飛び回る青空
今回も元ネタキャラとかはサブのほうを見てください。
結局パイロットは女性だった・・・
「Ca用のMNMを入れたから何日か安静にしていなさい。適当に骨を体内に戻したけどMNMに任せればしっかり元どうりだから。これに懲りたら油断しないこと、後毎日ストレッチしなさい。いちばん治るのに時間かかるの腰の骨が砕けたことなんだから。」
そう言いながら、医療メンバーが額を引っ叩く。
「わかった?Ca用のMNMは高いからあまり使えないから。これからは骨折しても暫くはそいつらに頑張って貰うし、もし全部体外に出たら昔ながらの自然治癒という方法で治療することになるからね。」
また引っ叩く。
「返事。」
「あ!はい!以後気をつけます。」
「それでよし。じゃ安静にしてるんだぞ。」
医療スタッフがカーテンを閉めて隣の応対室に移った。
「金足りるかな…」
そうここの組織は自分の武器と基地に住む衣食住代がかかる。あと仕事の給料から2割が持ってかれる。まぁその分基地の防衛設備費だったり、弾薬代になってはいるから不満を漏らす者はいないが。
その時カーテンがサッと開けられた。
「チャオ☆起きてた?元気?」
「え、あ、あの。」
「元気そうでよかった。あはは。」
笑いながら背中をバンバン叩いてくるこの人は誰なんだ?こっちは怪我人なんだが。
「あの〜。誰ですか?」
「私だよ〜わ、た、し。」
「?」
「分からないの?君を助けたのは誰かな〜。」
「あ!あのパイロット!?」
「せいかーい。よろしくね陣夢君。私は三峰エリン。お母さんが日本人のお父さんがゲルマン系のイタリア人。よろしく。ね。」
「ちなみに何でイタリア人なのにゲルマン系なのかと言うと3世代前まではドイツで暮らしてたみたいだからね。」
「あの、なんで僕の名前が分かってるんですか?」
「うーん勘かな?New Senseってやつだから私。」
「NEw Senseですか。」
「そうそう。んでね…イタッ」
「嘘を教えるな。壁を見てみろ。カルテが貼ってあるだろ?そこに名前もある。」
「本当だ。」
「何がNew Senseだ。こいつだって遊びでやってるんじゃないんだよ。」
「教官?!な、何のごよーで・・・」
「数か月ぶりに基地に来たんだ。戦闘能力が落ちていないか見たくてな。」
「操縦能力を高めたところで戦場には出れん。基礎的な射撃能力から確かめようと思って来た。」
「それとお前が医務室に向かうと聞いたら嫌な予感しかしない。」
「射撃ってあの、激ムズのやつですか?」
「上官に向かってその口ぶりはないだろう!何度言ったら直せるんだ!」
「はい!すいません!」
「しかも別に日ごろから鍛錬を課されていれば難しくはないだろう。もしノルマ達成できなかったらまた訓練生のところにぶち込んでやる!」
「はい!自分、少し用事を思い出したので席を外させてもらいます!」
「じゃ、またね陣夢君。」
三峰エリンは部屋から出ていった。
「全く、あいつは。少し調子に乗りすぎなんじゃあないか?」
「そうだお前。教官は誰だ。」
「え?」
「お前しかおらんだろう!」
「は、はい!ロンド・ベルトーチカ教官が自分の担当であります!」
「成程ベルトーチカ教官か。じゃあ今までの訓練手ぬるいものだったろう?これから大変になるぞ。」
「・・・?」
ぬるい?あれが?!初日からフル装備(28.3kg)を装備して訓練に臨み、10人の銃持ちを拳銃1丁(1マガジン6発)だけで15秒以内に全員無力化、こちらが銃を持っていないときの銃持ち相手の無力化なんかもシミュレーターで全部やらされた。シミュレーターとはいえシミュレーターから受け取るのは視覚、聴覚、痛覚で実際に体を動かすから装備は重いし、痛い。それが終われば次は戦闘に置いての基礎を叩き込まれる。いくら知識やテンプレにとらわれてはいけないとはいえ基礎がわかっていなければ論外だ。そのあとは存在が確認されている兵器の情報を全暗記する。銃の分解もいくら銃の構造がすべて殆ど同じとはいえそれを狙って構造を変えてきていたりしたら知識なしで咄嗟の分解はできない。
これでもなかなか大変だがこれがぬるいってか?!
「ベルトーチカ教官はな、普段やる気を全く出さん。しかし最後に近づくにつれどんどんやる気を出して巻いていくんだ。」
「これからきつくなるぞ。覚悟しておけ。」
「感謝はないのか!お前を思って教えてやっているんだぞ!」
「すいません!きょうか・・あーと、えー」
「なんだ感謝も言えんのか!いくら傭兵とはいえ人間だぞ!マナーをわきまえろ!」
「自分、教官の名前を知らないのでなんとかこの脳みそから捻りだそうとしていました!」
「成程。確かに、今まで関りがなかったな。私の名前はカミーユ・エデュンゴだ。」
「ありがとうございます。カミーユ教官。教官の言葉をしっかり頭に叩き込んで鍛錬に励もうと思います。」
「お前は教えればできるやつなんだな。」
「そうでしょうか?」
「いや今少し思っただけだ。当たっていないだろう。
「自分にはわかりかねます。そういう評価は客観的な第三者が下すものだと思っているので。」
「そうだ。医務室を退室できるようになってからでいい。俺のところに来い。話がある。」
「それは今では駄目なのでしょうか?」
「その刻ではない。Zζが発動していないからだ。この組織はまだγ計画を終えて今は方舟計画の終期だ。もうじきZが発動される。そのあとだ。俺の勝手な考えだがZζにはお前は必須だ。そしてZにはエリンが必須になる。俺には人を見る目はないが能力を見る目はある。お前らの能力がそれぞれの計画に適していると勝手に思っている。しかしそれはお前が今後も成長していったらの話だ。もしかしたら俺が見たのはお前の能力じゃあなくて存在としてのお前を見た可能性もあるからな。それなら考えは外れだ。」
GとかZとかZζとかってなんなんすかね?
まぁ方舟計画は1話で軽く話してましたけど。