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世界を越える物語  作者: 大川魚
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新人説明会

 神官ギルドには桜が満開になり、新人が加入してくる季節に春の大会が開催されるそうだ。これは新人同士でバトルを行い、実際にアビリティの様子、本人の性格や癖などを把握することを目的にしている。そのため、勝ったから負けたからどうのこうのとかはないらしい。ちなみに神様も中継で大会の様子をみているのだとか。

 「対戦相手はこちらで意図的に調整させてもらうが、繰り返す。あくまで情報収集のためのバトルだ。しかし、全力で行ってもらうからな」

 新人への説明を担当したトラビジョンは春の大会についての説明を切り上げ、手順通りにさまざまな仕事内容の動画を流し説明、ギルド内案内を行っていく。新人たちは初々しくもしっかりと説明を聞き、ギルド内を散策していく。


 翌日、約束をしたわけではないがルーシアはメロージと共にギルドに向かっていた。どうやらお互いの家は近いらしいことは昨日の帰り道でわかっていた。それでも、ルーシアは一緒にギルドに行くという友達っぽいことが出来ただけで嬉しかった。メロージの方は何も考えてなさそうにあくびをしている。

 「おはよう」

 ギルドに着くと急に声をかけられた、どうやら同じく新人の二人だった。すごくフレンドリーに。

 「私はニーナっていうの、よろしくね」

 「僕はムーマっていうよ、よろしくね」

 小柄な二人組は恋人同士なのか、それとも兄弟なのかわからないがそれでも親密な間柄なのだろうと自己紹介だけでわかってしまう。二人はここから少し遠い所出身で神官ギルドに加入したのを期にこちらへ引っ越してきたのだそう。そして同居中と。

 「わ、私はルーシアです。よろしくお願いします」

 学生時代は臆病で引っ込み思案な性格から友達を作ることが難しく、親がこのギルドの最高峰、つまり唯一神様と面会が出来る人物であることもあり周りからは腫れ物を触るような扱いやいじめの対象になっていた。このようにフレンドリーに話しかけられ緊張する。

 「私はメロージ。まぁ、よろしく」

 メロージの方はというと友達作りには興味がないらしく、紹介されたから自己紹介しただけのようにも捉えられる。周りとは親密になりたくないのか、関わりを持ちたくないのか自ら壁を作るタイプのように感じた。ニーナとムーマはあまり気にしていないようだが。

 

 全員が集合し、トラビジョンにより大会場所へと案内される。そこで表示されているのは対戦相手の組み合わせだった。ルーシア、メロージ、ニーナ、ムーマの四人は見事に当たることはなかった。

 『ルーシア対キャノン、メロージ対ジュンマ、ニーナ対フローリア、ムーマ対マリンマーブル、コーラル対ミカエル』

 今年の新人は全員で10名。平均的には多いそうだ。二桁いくのは数十年ぶりとか。男性が四名、女性が六名でこちらは年によってまちまち。

 トラビジョンの合図で第一回戦が幕を開けた。

新人たちの名前をみただけでは誰が女性で男性かはわからないですね。

まぁ、モブたちなら…ね、性別不明でもいいよね…(よくない)

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