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六 色々な準備

今回はちょっとした解説回


『はぁ…これで最後か…』


 閉じかけの瞼を擦り氷の刃を形成させレンガを切断する

 魔力ロスの激しいクラッドの魔法は、あまり連発には向いていない

 そのため、魔力を使い果たしては休憩し魔力を使い果たしては休憩し、繰り返しでカットしていた

 竜の爪でも切れなくはない…しかし肉を抉るのは得意でも鋭くは無い、キレイに、正確に切ることは難しく切断面がとても汚くなってしまうのだ…

 

『ようやく終わったぜ…クソっ…くそねみぃ…』


 クラッドは過酷な労働に終止符を打った瞬間、意識を手放した

 …血を吐きながら


「ゲホッ…ゴホッ…カハッ…」


 地面に横たわり吐血するクラッド、等分したレンガに血が付着し、周りが血まみれとなる…


『ん…?』


 異変に気づいたフェド、クラッドの様子を見に外へ出るが…


『これは…!?』


 クラッドの様子を見て驚きを隠せないフェド…ではなかった!


『まさか本当に一日で終わらせるとは…!』


 そう、フェドの言うとおり、一日で15個のドデカいレンガを8等分するしたのだ

 しかも一つ一つの切断面がとてもキレイで、職人としての拘りを感じる一品だった


『俺の心配…しやがれよ…カハッ…』


 口からかなりの量の血を吐いていたクラッド、まぁ竜はこの程度じゃ死なないのだが…


『ハァ…無理しすぎだ、なにも命を懸けろなんて言ってないんだぞクラッド、魔法の使い過ぎだ、おそらく回復と使用を繰り返して、魔力炉と魔力回路に負担がかかったんだな、放っておけば治る』


『…?』


 クラッドはフェドの言っていることを理解できていない

 いや、正確には魔力炉、魔力回路などは感覚的に理解しているが、魔法の使用しすぎで負担がかかるとは微塵も思っていなかったクラッド

 何も知らずただ血を吐いていた恐怖は並大抵の物ではないだろう…


『ていうか…お前がやれって言ったんだろうが…カハッ』

 

『本当にやるとは思っては無かったぞ?』


『嘘ついてたのか…?ズリぃよそれは…』


『こんな世界じゃ、いつ誰が敵になってもおかしくは無いだろう…それに、この位ズルい方が丁度いい』


 なんだよそれ…ハハッ

 クラッドはそう口からこぼし、再び眠りに落ちた


『それに、竜の血を塗れば、塗った物の強度を上げる事ができる、それが根源種ともなれば最高級の素材となるのだ』


 壁や盾などに塗れば、耐熱耐寒、衝撃、振動をほぼカットしてやれる、人が飲めば体力魔力を全回復させ特殊な力に目覚めることや、不老、不死身にだってなれてしまう神話級の素材…


『思わぬ所で回収できたな、別に回収する予定も特に無かったが、活用しない手はない、思わぬボーナスポイントだ』


 等分されたレンガに血を塗りたくり乾くのを待ち、フェドは朝まで眠った

 ちなみにクラッドは三日程、死んだように眠りこけていた


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