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五 良い関係を築こうではないか!


『あれ?フェドどこ行った〜?』


 あたりを見渡すクラッドにとてつもない風とソレに乗じて砂埃が風に乗る

 ソレはドラゴンであるクラッドにとっては大したことの無い衝撃だが、それでもビックリはする、生き物だもの


『ただいまだ、クラッド、レンガのあまりはあるか?』


『んぁ?全然無いよ、あって15個』


※ドラゴンサイズのレンガなので普通のレンガよりも8倍近くデカいです


『それでいい、良いか、私の言うとおりに等分してくれ』


 何に使うのかはわからないが、とりあえずクラッドは氷の刃を生成しフェドの言うとおりにキレイに8等分する


『そうだ、ソレを全部に行ってくれ、なるべく早くに頼む』


『はぁ!?お前それは無茶にも程あるだろ!?ちなみに早めっていつまでだ…?』


 恐る恐る尋ねるクラッドだg…


『明日までだ(食い気味)』


 この仕打ちである


『ちょっ…おまっ!正確に切るのも大変なんだぞっ!?』


 既に鼻に提灯を浮かべてしまったフェドに怒鳴りつけながら、クラッドは魔法回路を起動させるのだった…

 ちなみに、術式は前と比べるとマシではあるが、それでも乱雑なため、クラッドは正確なコントロールが苦手なのだ、まるで正反対な彼ら…


 ◇◇◇


「では、調査したドラゴンの目的地と移動方角を」


 ギルドマスター・アンジュが会議室と思われる場所にて口を開く


「はい、調査した限りでは、報告にあったドラゴン2体は、北の雪山から南西のクルミ山へと向かった様子です」


「魔導部門に「千里の魔眼」を借りドラゴンの着陸地点を観測しました、クミル山の麓の樹海である【クミル樹海】その最深部に着陸する瞬間を確認しました、しかし…そのドラゴンの種類は不明」


 千里の魔眼とは、魔導部門の連中が開発した遠くを見る魔道具である

 望遠鏡を彷彿とさせる円形の筒に、複雑な魔力回路が刻まれていて、遠くの景色を綺麗に観測できる代物


「色は片方が黒に近い赤で、もう片方が銀色に近い空色、詳しく言うなら、黒いドラゴンは鱗の隙間が紅く光っているように見えました」


 ギルド調査員が話し、ギルドマスターがまとめ案を出す、出された案を噛み砕き危険の可能性を指摘、指摘された部分をギルドマスターが解決案をだし、の繰り返しだ

 しかし…ドラゴンの種類がわからないのは心配以外の何物でもない、もしコレが上位種で有るなら…コチラに勝ち目は無いと見たほうがいいだろうな…


「…よし、ドラゴンの種類がわかるまで、一旦この件は保留とさせる、では、コレで第☓☓回中枢会議を終わる、解散、仕事がある奴は速やかに持ち場に戻れ」


 散り散りになっていく職員…


「…黒…鱗の隙間が赤く…いや気のせいだろうな」


 だがこの会議を終わらせたのも、そのドラゴンとは関わりたくは無いと言う意識の中から、無意識に行っていたのかもしれない…


「ギルドマスター!追加の報告が…!」


 その内容は先程までの会議よりも重要な話とアンジュは深刻な顔を浮かべそう思った


「我が【ラプトル王国】に北西の人族至上主義で有名な【ゲフラスカ帝国】が宣戦布告…!?」


 竜の住む【クミル樹海】を挟んで向こう側の帝国、最悪の場合は…

 何らかの歯車が廻り始める音がした

 その歯車はどう回転するのか…それは誰にもわからない


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