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壊れた人形達は今日も生きる
うちの子達の短編集でござる。
あるところに、それはそれは賢い五歳の女の子がいました。
その女の子は、飼っていた鳥が死んでしまった時、思いました。
『みんな死んじゃうなら、死なないひとを作ればいいじゃない。』
女の子は賢かったので、作り方は簡単にわかりました。
それを記録しようと思った女の子は、たくさん、たくさん文字を書きました。
書き終わって、女の子は塔から飛び降りて死にました。
女の子のお姉さんは、女の子の書いた文を読んで死なない機械人形を作りました。
それはとても難しく、たくさんの試作品を作って、ようやく完成しました。
お姉さんは、試作品のうち出来のいい10体と、完成品の1体に名前をつけてある村に家を建てて、そこで暮らさせました。
わんわん