強襲
とりあえずは復活!
また随時更新するする!
砦に戻ると案の定というか少し問題が起きていた。
そこには魔族の兵士と人間が数名集まっており、一人の人間の青年が地面に倒れており、人間の男が兵士に抗議していた。
「魔王だよっ!どうしたの?」
俺がそう言って輪の中に入ると一人の魔族が畏まって訳を話してきた。
「はっ!この人間が体調が悪いと言って与えられた仕事をサボっていたので渇を入れました!」
こいつは馬鹿なのかな?俺はとりあえず倒れている男を鑑定してみるとステータスに虚弱の文字がある。それを、確認して問う。
「今日新しい教典は読んだ?」
「はっ!皆そのお言葉に感動して決意を新たにした次第です!」
それなら今何をしたのか分かっているのだろうか?
「俺は人間の監視は命令してないけど、君はこの人間の監視か上官?」
それを聞かれた魔族は言葉に詰まる。
「い、いえ、しかし態度を改めるべきと判断したので罰を与えました」
「そっかそっか、それじゃあこの人間に罰を与えたのは誰?」
俺がニコニコしながら問うと、その魔族は自身満々に私です!と答えた。
俺はそいつを力を抑えて殴った。
その魔族は反応すらできずに軽々と吹き飛び、周りの魔族と人間が唖然とする。
「君たちは平等って言葉分かる?全て等しく尊ばれるって事だけど、尊ばれる相手にこんな事出来るかな?俺が疲れたって言ってサボってたら罰を与えれるの?」
俺は吹き飛んだ兵士に冷ややかな視線を向けながら問うが返事はない。既に気絶でもしているのだろう。
状況を理解した他の魔族が一斉に頭を下げだす。
「「申し訳ありませんでした!」」
とりあえず理解してくれただろうと思い、倒れている青年にポーションを飲ませる。
青年はお礼を言って頭を下げてきた。他の人間達も同様だ。
「平等に反する奴は例え魔族であっても容赦しないよ?逆に魔族であるのなら率先して教典に従い導くようにね?それが出来ないならいらないから」
強めな口調で念を押す。気付けば威圧が全力で発動していたようで大半はその威圧で土下座態勢になっていた。
今回はやりすぎ位が丁度いいかな?教訓にしてくれれば丁度いい。
しかし最近は自重が無いというのは自覚している。多分このまま進めば反乱とかも起きそうな気がするので対策は打っておく必要がある。
俺は部屋に戻った後徹夜で対策を練り、眠ったのは朝日が昇ってきた頃だった。
目が覚めると既に昼頃となっており、そのままアル君を探して徹夜の成果を押し付ける。
「これは?」
「イザナミの教典追加分と新たに魔王法典だよ!これも今日明日中に拡散しといて」
「はあ、どのようなものなのですか?」
「教典の追加分が政治に関する項目で、魔王法典はそのおまけだよ」
俺は追加分に民主主義の政治をするようにと、各種族から3人の代表を投票で選ぶ方式をとったものと、自由意識の尊重と責任の在り方を追加した旨と、魔王法典に魔王絶対主義の内容を書いた事を説明する。
「恐縮ですが、教典と法典では民主主義と独裁制で矛盾してしまわないですか?」
もっともな事だが、それが狙いなので、アル君に大丈夫大丈夫!と軽く流して押し付ける。
アル君は心配そうにしていたが解りましたと言って引き受けてくれた。
その後で俺は置き手紙を残して天翔で砦を後にした。
ティル・ナ・ノーグへ向かうためにだ。
ティル・ナ・ノーグまで向かう途中は特に何事も無く2日掛けて到着する事が出来た。
その国の佇まいは正にファンタジーという圧巻の光景だった。
崖から海の上に重力を無視した様に城が建っており、よく見ると海の中にまで建物が並んでいる。
近づいてその光景を楽しんでいると強い殺気を感じて空を蹴って急降下すると、先程まで自分の居た空間が爆炎に包まれていた。
その攻撃の出所を見つけるとそれらはもの一瞬で目の前に現れて声を揚げる。
「お前が話にあった魔王か!」
現れた敵は3人で、既に情報は届いていたようだ。
恐らく勇者なんだろうと思うが、後の二人はどこだろうか?
そんな事を考えていると3人はまた一瞬で視界から消えて目の前が光ったのを確認する前に空を蹴ってその場を離れると先程いた場所が爆炎に包まれていた。
1人一つのチートを持っていると過程すると爆炎と移動系だろうと思うがあと1人が不確定なので油断は出来ない。
戦闘は危ないし、面倒なのでものは試しという事で魔眼を使ってみる。
「残念だけど、君たちじゃ俺には勝てないよ?」
この一言で戦闘が終わればチープだなと苦笑してみると案の定背後に現れていた3人は完全に絶望した状態で地に足をついている者までいる。
物凄くチープだ。ようちゃんに見せたかったなと思う。
「俺達じゃ勝てないのか…」
一番格体のいい剣士風の奴が完全に戦闘放棄状態だ。
なんかもう、不戦勝だけで国取れる気がしてきた。とりあえず本題に戻る。
「君達は召喚されたんだよね?」
「貴方を倒して私は絶対に元の世界に帰ります!」
割かしまだ戦意のありそうな杖を持った女性が返事をする。
「それじゃあ帰してあげようか?」
「「「え!?」」」
3人が同時に顔を上げる。
出来ない事は無いのだ。召喚者の目的を考えると元の世界に帰る事がセオリーだろうと予想していたので予め召喚者の帰還魔法で創造出来るか試してみると簡単に理解する事が出来ていた。
「そ、そんな戯れ言!」
先程の杖を持った女は信用していない様だったので、再度魔眼を使って言ってみる。
「君達を元の世界に帰してあげれるよ」
それを聞いてその女は急に崩れ落ちて涙を流し始めた。
とりあえず落ち着くまで待ってあげる事にした。
とりあえず短めでご免なさい!
久々だったから確認多くて大変なの!!




