驚いて変な声でると恥ずかしいよね
「おいち~」
「サキはほんと美味そうに食うな」
「だってホントに美味しいもん!幸せ~」
僕がお風呂からあがってディーの部屋にやってくると待っていたのは色とりどりの和風と中華と洋風がごっちゃ混ぜになった感じの見てるだけでよだれが出てくるような料理だった
そして今、僕はその料理を美味しくいただいているのだが・・・
じー・・・
さっきからずーっと扉の向こうから親指サイズの妖精さんみたいなのが見ているのだ
じーーー・・・・
はっきり言ってずーっと見られているというのは居心地が悪い
しかもキラキラした可愛い目で
ディーは気づいていないようで普通にご飯を食べている
僕も気になるけど無視していたら不意に妖精さんたちが部屋に入ってきた
小さくて可愛いけどいきなり悪魔の羽みたいなのが背中からでてきて目の前を飛ばれるとさすがにビックリする
まぁ、驚いてへんな声をだすのは仕方ないだろう
「にょわ!?」
例のごとく僕も驚くと目の前にいた妖精さんも驚いて落っこちてしまった
『きゃー!!』
「あっぶな」
「・・・なにやってるんだ?」
自慢の反射神経で落っこちた子をつかむとディーが変な目で見てくる
どうやらこの子達の姿が見えないらしい
小さな妖精さん達は僕に自分たちの姿が見えてるとは思っていなかったようで驚いているがあわてて落っこちた子に駆け寄ってきた
『大丈夫!?』
『しっ、しっかり!おい、お前なにやったんだ!』
「え、僕!?」
落ちたショックで気絶してしまったらしい妖精さんをみて他の子たちは僕が何かやったんだと思ってこっちを睨み付けてきた
僕が聞き返すと妖精さんたちは驚いた顔でこちらをみた
『いっ、今返事した・・・』
『私たちの姿も見えてるみたいだし・・・』
『でもこんな小娘が・・・?』
「おい最後の、何だその絶望したような顔は、小娘でわるかったな、小娘で」
僕がつっこむと妖精さんたちは僕の顔を凝視した
負けじと僕も妖精さんたちの顔をガン見すると妖精さんたちはたじろいて目線をはずした
・・・勝った・・・!
小学生みたいな争いをしているとさっき気を失った妖精さんをベッドかなにかに寝かせなければ!っと思い出して手の中にいる妖精さんをみて僕は唖然とした
さっきまで親指サイズだった可愛い妖精さんが僕の手のひらサイズに成長していたのだ
「なにこれ・・・」
僕がつぶやくと他の妖精さんたちも気がついてあわてだした
『おいっ、お前早くリズを離せ!』
『お願い!爆発しちゃう!!』
「えっうっうん、ディーちょっと失礼します!」
「え、あぁ、え?うっうん」
ばっ爆発!?
物騒な言葉に驚いてあわてて席をたつと今まで口を挟まず静かに僕を眺めていたディーに言ってすぐそこにあったソファに妖精さん・・・リズちゃんを寝かせた
僕から離れるとリズちゃんは風船がしぼむようにどんどん小さくなってすぐに元の大きさになって目を覚ました
『っ、ここは・・・あたし・・・なんで・・・』
『良かった、間に合った!』
『リズ大丈夫?』
『う、うん大丈夫だけど』
リズちゃんはそう言ったあと僕の顔を見てハッとしたように土下座をした
『お、お見苦しいところをお見せして申し訳ありません!』
『なっなに・・・、すっすいません!』
『ごめんなさい!』
「えっえっなにが?顔あげてよ!」
リズちゃんが土下座したのを見て他の子たちも次々に僕に向かって土下座をしだした
顔を上げてといってもぜんぜん言うことを聞かないので途方にくれているとずっと黙っていたディーがいきなり説明してもらってもいいかな?っと言ってきて驚いた
べっ別に存在忘れてたとかじゃないんだからね