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仕方なく「イケメンで高身長な異国の王子様」を俺は演じる。  作者: 蓮太郎


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28/29

念願の夜。

次の日の夜、嘉隆はいつもの様に、零の作ってくれた晩御飯を食べ終えると、くつろいでいた。


「台風いったみたいだな。」


「うん、嘉隆のご両親にも何事も無かったみたいで良かったよ。」


「えっ?俺、零に話したっけ?」


「えっ?しまった。」


「何がしまったんだ?」

嘉隆は、零を目を細めて睨んだ。


「じ、実は。」

零は、スマホの画面を見せる。

画面には、嘉隆と零のママ

と表示され、番号は確かに嘉隆の母の電話番号だ。

「心配だったから、今日の朝電話したの。」


「なるほどね〜、だからか。」


「何が?」

零は不思議そうにする。

「母さんが何も知らないはずなのに、零と付き合ったかしつこく聞いてきたんだよ。」


「あらら〜。報告はしましたね〜。」


「だろうな。別にいいけど。」


「なんか良くなさそうなんですが?」


「そんな事は無い。ちょっと照れくさかっただけだ。零が母さんと仲良くしてくれるのは嬉しい。」


「良かった。お母さんには秘密にしててって言われたから。」


「母さん。」

嘉隆は頭を抱えた。


しばらくいつもと違う種類の沈黙がながれる。

ソワソワした雰囲気。

嘉隆は、耐えきれずに少しフザケた様に口を開く。


「ところで零さん。」


「何ですか嘉隆さん?」


「その、そう言う事とはどこからだとお思いになりますか?」


「ふふっ。変なの〜。嘉隆もそう言う事、考えてたんだ。」


「はい。零さんもでしたか。」

嘉隆は素直に白状した。


「・・・服を脱ぐ手前?」


「なるほど・・・確かに。」


「何ですか?」

零は、少し照れくさそうに嘉隆に詰め寄る。

「せっかく付き合えたんだし、どうしても今日はそう言う気持ちになる。」


「何を御所望でしょうか?叶えてあげても良くってよ?」


「そうだな。その上から目線の憎たらしい口を塞いでやりたい。」

嘉隆は、真面目な顔をする。


「心の準備はとっくにできてるはずだったんだけど・・・いざとなると、緊張する物なんだね・・・どうぞ。思う存分塞いでください。」


零は嘉隆を見つめると、目を閉じた。

嘉隆は、ぎこちなく零の肩に手を当てると、初めてのキスをした。

二人は、目を開けると、照れくさくて微笑み合った。


「やっとできた。」

零は、嬉しそうにする。

「うん、やっとできた。」


二人は、寄り添いながら幸せをかみしめた。

そんな幸せな夜だったが、嘉隆にとって、零にとってさえも、地獄の入り口だった。



嘉隆と零は、大和と真子、唯と慎太郎の進展を聞かされると、自分達もそうなりたい、そんな気持ちが押し押せた。


それでも、二人は、零の両親との約束を頑なに守った。


2年半。長い長い時間が流れた。


季節はもうすぐ春。

卒業式を終えた二人は、零の家のベッドの上で向かい合って正座している。


「零。」


「はい。」


「ようやくこの日を迎える事ができた。

俺は、ちゃんと就職先も決まった。」


「はい。嘉隆は、高卒で異例の企業に内定をもらいましたね。」


「そうだ。俺は、飛行機を設計したかった。まず、そのスタートラインに立った・・・・余談だが、父さんは、漁師の息子が空を飛ぶとはな!と喜んでくれた。卒業式には行けないが、応援してると言っていた。」


「それは良かった。私も嬉しいよ。」


「ありがとう、零。」


「私のお父さんとお母さん、忙しくて卒業式これなかったけど、おめでとうってメッセージくれた。初めてだったよ、こんな事。それから、良く頑張ったと嘉隆に伝えてくれとお父さんからです。

特にあの日から連絡も無かったし、詮索される事もなかった。

嘉隆は信用されていたのかもね。」


「・・・・嬉しい。

そして・・・嬉しい。」


「2つ目の嬉しいは何?」


「零を・・・・もう、我慢しなくていい事だー!」

嘉隆は零を優しく押し倒した。

「今からするの?ご飯は?お風呂は?」


「零は、後の方がいいか?」


「・・・・いいよ。嘉隆がもうダメそうだから。」

零は、観念した様に目を閉じた。


「零。」

嘉隆は、唇を重ねると、零のシャツのボタンに手を伸ばす。

「優しくしてよ。」


「努力します。」

嘉隆は、零を愛おしい気持ちが爆発しそうだった。


ガチャ。


(えっ?えー!今ー?

カギ締め忘れた・・・・この感じ、前にも。)

嘉隆は、絶望に暮れながら玄関の方を見た。


「ヨシタカー!サッソクカヨ!」

そこには呆れた顔の零の父親が立っていた。


「ゔー。お久しぶりです。」

嘉隆は、体を起こして零の父に向き直った。

「オヒサシブリジャナイヨー!

デナオソウカ?」

半笑いの零の父は、少し申し訳なさそうにする。

「いえ。」


「あなた達、ちゃんと避妊はしなさいよ。零はちゃんと大学は出る事。」

靴を脱ぐのに手間取っていた零の母が、父の後ろから言う。


「はい!」

嘉隆は、兵隊の様に姿勢を正した。


「これから念願の営みの所悪いんだけど、ちょっと話をしてもいいかしら。」

零の母は、父に腕を組むと、二人は床に正座した。


零と嘉隆もその様子を見て、真面目な顔に戻り、



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