プロットの重要性
いやぁ〜、面白かった。
この3日間、自分の作品すら手に付かないまま、『人工スキル:拡大解釈』を暇さえあれば読み耽っていた。 気になる描写や台詞回しが目に付くと(あっ、これ良いな。 参考にしよう……)と心が揺らぐものの、即刻自身の作品を開くのではなく、そのまま続きを読み進めてしまう。 そんな勢いと引きのバランスが絶妙な作品だった。
美花先輩の言う通り、ストーリー展開や設定には所々に細かな粗もある、が、んなもの知るかとばかりにノリと語感でうっかり流されてしまうせいだろう。 そうして(あと少し)(もう少しだけ)を繰り返し、まさかの深夜3時に…… それが素直に羨ましくもあり、悔しくもあって。
多分、僕は今嫉妬している。 これまで明確に他人を意識した経験など無かったが、こうも自らの入力してきた稚拙な文章を読み返したくなくなるのは、現実を直視するのが怖くなったからだろう。
趣味で書いているだけ……だったのになぁ。
などとマウス上で静止する人差し指に難儀していると、いつもの甘い声色が耳に入った。
目が反射的に窓際の、タブレットが置かれた席へ向く。
「結論から言いますと、面白くありませんでした」
実家のような安心感に、僕は諦めて作業するフリに切り替えた。 進むわけないだろ? こんなモヤモヤなまま。
もう意識は完全に美花先輩の次の言葉待ちだ。 さて今日はどんな作品がバッサリいかれるのだろう。
「キャラ・ストーリー・オリジナリティー・描写、どれもが既視感に溢れていて。 投稿されている一章のエピローグまでは読みましたが、もうここで終わって良いよね……という気分になりました。 設定だけ変えたところで、皆と同じ市販のカレー粉を入れてしまっては、差別化とは言えません。 少量の隠し味程度ならまだしも、これではよくあるカレー味です。 またこれか……な舌心地です」
久しぶりの食べ物例えに、今回の作品の方向性を(あっ……(察し))した。
無料で読める+素人でも投稿できるの弊害か、まるでキャラ設定を変えただけのような類似作品が書籍化・漫画化するなんてのはよく聞く話だ。
にも関わらず人気ならそれでも良いのだろうけれど、手抜きだパクリだの誹りは甘んじて受け入れるべきだろう。
人気作品に影響されること自体を駄目とは言わない。 が、それは僕のような自己満足で書く人や仲間内で楽しむ人が遊びでやる用であって、商業化(プロ作家)や目指している人・他人の評価を気にしている人が手を出していい手法ではない。
だってやってること大喜利じゃん? 『こんな異世界〇〇は嫌だ』の答えをタイトルに、そのまま本編まで書いているようなものだろ。
人気作を捩った回答は笑えるけれど、人気作を捩った自称オリジナル作品で「これがプロ作家の実力だ!」は笑えない。
今回の作者は女子。 美花先輩と呼んでいたことから、1年のようだ。 噂には聞いていたのか、オブラートに包む様子すら無い一刀両断に「ですよね……そっかぁ」と気不味い雰囲気を醸し出している。
僕からは背中しか見えないが。
対して美花先輩は慣れたもので。 タブレットをタップとスクロールしながら、楽し気な表情で続けた。
「まず、女子高生主人公の趣味が家庭菜園で、花や野菜はもちろん梅やプルーンの木までお世話していた経験を生かして、転移先の王宮で植物学者の見習いとして働き始めるストーリー……ですよね? 鑑定で聖女ではないとされつつも、現代知識を活かして未知の薬草や野菜・果樹栽培の問題を解決していく。 そんな彼女こそが後に『豊穣』の二つ名を戴く聖女である。 と。
実際にステータスを見て『聖女』ではなかったという点や、主人公だけが魔力ゼロなため、科学的アプローチと仲間のおかげで問題を解決していく、という縛りは、うん良いね、と思いました」
聞いているだけだとよくある聖女召喚物だ。 アニメで類似作品を見たことありそうな気もするが、あっちはマジ聖女で魔力の質から特別感マシマシだったので、そこで差別化しているのだろう。
まぁ、こういうのが好きな人同士で楽しむ分には問題なさそう……だが。
忘れてはいけない、これは美花先輩曰く「面白くありませんでした」作品であると。
タップされた液晶画面の一文を指差し、「ただ……」と続ける。
「これは私の個人的な趣味嗜好の問題になるのですが、何をするにも殿下が現れてイチャイチャし始めるのは必要ですか? 薬草畑の土壌改善でも果樹の病気の調査でも、何処からともなく『今日は何をしているのかな?』と現れては仕事を二の次に、2人で楽しそうに話をしたり、改善案を示せば尊敬され、指や肩が触れてアワアワと頬を赤くする。 そのせいもあって(またか……)とばかり感じ、話が入ってきづらかったです。
例えば3話目の『害虫対策、農薬ではない方法を』の話し。 薬草畑を調査しに行こうというタイミングで『やぁ、奇遇だね』と愛馬に乗って現れた殿下が、同僚達と馬車で行こうとしていた主人公を自分の馬へ同乗させました。 ここの会話で1無自覚イチャイチャ。 現場に到着後、畑にまで同行する殿下と『いつもは愛馬と通りすがるだけだったからね、実は少しワクワクしているんだ』・『君は毒虫が平気なのか。 僕の知る令嬢達なら、見付けた途端に飛び上がっていただろうね』と話しながら仕事。 2無自覚イチャイチャ。 主人公が、この虫は病気になった部分だけを食べている・フグのように摂食して毒素を溜め込んでいる・土壌の改良で数を減らせる、と発見すると『たった一度畑を訪れただけで、ここまで……』と呟き、『失礼かも知れないが、召喚されたのが君で本当に良かった。 ありがとう』と微笑む。 3無自覚イチャイチャ。
暇なんですか殿下?
これ以降も仕事の度に殿下が現れては合いの手のように褒めの語彙力を見せ付けつつ、主人公とカップルの空気を醸し出しながら思い出を積み上げていきます。 もうメインが殿下になってます。 そしてこの回から、主人公は1人でいる時も殿下の言葉や指などに触れたシーンを思い出しては、今日の悶絶をしています。 毎話。
この回の上司や同僚達なんて、朝の挨拶しかセリフがありませんでした。 せっかく名前を貰っているセリア先輩もユーグス君もトレヴィス班長も、2人に配慮してか馬車内や遠くから見守っているだけで、殿下が帰ってから地の文でニヤニヤしながらからかってくるだけ。 付け合わせの野菜、でもなくお皿の柄になってます。 もったいないです」
地の文とは、状況説明・人物描写・情景描写・物語の進行・心理描写などを指す。 つまり会話文やセリフ以外の文章のこと。
地の文でニヤニヤって……それこそ[その後、合流した皆からはずっとニヤニヤとからかわれ続ける事になった。]とでも書かれてあったのだろう。 贅沢な背景である。
依頼者である女子が「ぁ〜……」と納得した様子の相槌を打つ。 書いていく内にパターン化していって、指摘されるまで気が付かなかったのだろう。
「もちろん、シーンによってはそういう表現だって有りです。 けれどこの作品の場合、全話通して殿下以外との……いえ正確には、メインキャラ以外との交流が極力と言える程に少ないです。
偶然会って何処にでも同行する殿下を中心に、理解を示しただけで面白れぇ女認定する、盗賊にしか見えない第9騎士団の俺様系団長・拾われた過去から殿下に激重感情を抱く、言葉にはせずとも目が合えば睨んでくる褐色肌執事・早朝の薬草畑で知り合い、見習い仲間だと思われているハーブティー趣味友、最年少王宮薬師長・魔力もスキルも無いのに聖女だなんて……絶対に認めない!けど困ってる時は助けてくれる実質ツンデレ、第2魔術師団団長・異世界の料理を知りたくて厨房の使用を許可する代わりに、見て盗もうと頑張るデザート班長。
一章である37話だけでも、こんなに登場しました。 もちろんみんな美形です。 乙女ゲームで言う所の攻略対象達ですね。
殿下の婚約者から『フラフラと出歩いては別の男と2人で談笑している、はしたない女』呼ばわりされるのも納得でした。 貴族社会に無知以前、外聞の話しです。
爵位も無い、聖女認定すらされなかった同世代の若者が、国に仕事と住処を支援され、複数の高位貴族・王族イケメン達と平然と談笑している実質逆ハーレム環境は、ラインを踏み越えないよう遵守してきた令嬢達への印象が悪くなるのも自然です。
なので、28話での婚約破棄及び断罪のシーンは、主人公へのご都合主義が強く、私としては反論したくてしたくてムズムズしていました。 最終的に主人公が自分の行為を反省し、それを攻略対象達に『そんなことない!』と慰められて絆が深まったのも、なんだかムズムズです。 醜聞を広めた理由が嫉妬によるものだった、という真相にもです。
現代に例えるなら、国民的アイドルグループ全員とプライベートで仲良くなった女子高生が、ファンクラブの人達に知られ大炎上。 誹謗中傷までもが飛び交う中、とあるメンバーの幼馴染みが嫉妬し火を付けていたと発覚。 幼馴染みは逮捕され、アイドル達と女子高生はより絆を深めたのでした。 めでたしめでたし。
見せしめですか? 炎上は収まっても内部でまだ燻っていそうで恐ろしいです。 もちろん伏線になるのならば良いのです。
それ以降は主人公と仲良くしてくれる令嬢や使用人が増えた……とあるので、きっと主人公に取り入ろうとしているのでしょう。 未来の『豊穣の聖女』も、こうした忖度の果てなのでしょうね」
随分と思う所があったらしく、美花先輩にしては毒舌だ。 いつものバッサリ一刀両断とは違い、チクチクと刺している。
まぁ悪役令嬢が火付け役だったからといって、火元を消した所で延焼先までは収まらない。 ……となるのが目に見えているのに『めでたしめでたし……』はご都合主義感が色濃く残る。 殿下は何故婚約者がいるのに主人公へ執心したのか・殿下以外のイケメン達には婚約者はいなかったのか・殿下が婚約破棄までしてしまって、政治的には大丈夫なのだろうか?
読めば解消される疑問なのだろうが、美花先輩が酷評した作品を読むのはなんか……予想通りになりそうな怖さしかない。
美花先輩のチクチクは続く。
「そもそも、この騒動に至るまでの20話分まででも、カットされているであろうシーンが多過ぎます。 おかげで主人公には人望があると評されていたシーンではピンと来ず、読み飛ばしたかと不安になりました。 研究室・城下町・城内の使用人、何処に行っても攻略対象が同行するので、主人公と攻略対象+モブの図にしかならず、姫と護衛騎士のデートにしか見えません。 にも関わらず主人公は、全ての場所において『親しみがある』と好評価を受け、モブ達も読者の知らないエピソードまで語ってくれます。
まるで後付けです。 プロットはどうしていますか? Web小説によくあるその場の思い付き進行でしょうが、メイン以外との関係の殆どがこの手法なのはいただけません。 せめて職場くらいはメインに追加してください。 せっかくの同性の先輩も、ニヤニヤと遠くから見守った後、冷やかししてくるカップル厨としか分かりませんでした。 仕事をフォローしてくれる頼れる先輩ならば、仕事をフォローしているシーンも描写してほしいのです。
カレー粉で誤魔化すからと、下味は無しで良いのでしょうか? 手抜きはオリジナリティーとは呼べませんよ」
プロットとはストーリーの要約である。 重要な出来事のまとめであり、出来事の原因と結果を抜き出したものだ。
美花先輩風に言うならばレシピだろうか。 料理をしたことの無い奴がタコ焼きを作ろうとして、何も参考にせず作れる訳が無い。 生地の水分量・具材の組み合わせ・タコの下処理・ひっくり返すタイミング・オリジナルトッピング。 全てその場の思い付きで進めて、美味しいタコ焼きが作れるか?
大抵は飯マズに終わるだろう。 その味を誤魔化すために、皆大好きカレー粉を追加している訳だ。
この作品も。 人気作から影響されたようなストーリーの為に、オリジナルだと思う具を入れて、レシピは即興。 結果、カレー粉で誤魔化そうとしているような味しかしない。
そりゃぁ「レシピは?」とも言いたくなるわ。
自覚はあったのか、依頼者の女子が「ぁ〜」としか頷かなくなった。 プロットで手抜きしたのな。 その図星だけれど『もちろん分かってましたとも』と強がりたい気持ちはよく知っている。
タップとスクロールを数回し、美花先輩がとある行を指す。
「プロットでいうと……ここの、魔法植物が上手く育たない件ですね。 魔石と緑魔法で作られた植物で、宝石のような花を咲かせると伝わっていたのですが、成功したのは種を作り出した魔術師本人だけ。 それ以降は普通の花にしか開花させられなかったと。
結果的には土ではなく水耕栽培+魔石の組み合わせで、花瓶で直接育てていたとなったのですが、その結論に至るまで9話も掛かりましたね。 その間、過去の資料を殿下と探したり、魔術師団長に実験の協力を取り付けたり、攻略対象みんなと辺境の地まで行って魔獣被害を解決・製作者のアトリエで主人公だけが真相を知って城まで戻り、それから数カ月後に色とりどりの宝石花を王妃の誕生パーティーでサプライズ披露しての第一章エピローグ、でした。
婚約破棄騒動の後にこれです。 この人何の反省もしていませんね。 それどころか皆を侍らせて遠出とは……『聖女なんて荷が重い!』なんて言いつつも着実に外堀を埋めていっています。 『僕また何かやっちゃいました?』味を感じます。
何より植物学者仲間、何で1人も同行しなかったんですか。 異世界から来た見習いに任せて良い案件だったのですかコレ? せっかく魔法で植物を生成した偉人のアトリエなのに、全く興味が無いのでしょうか。
ですが1番謎だったのが、結局何の関係も無かった魔獣討伐ですね。 秘められた聖女の力に目覚めるでもなく、戦闘は団長達+殿下で主人公は観戦しているだけ。 魔獣を倒さなければアトリエへと行けないですらない。 植生・土壌調査の為だからと目撃情報のある森へ自ら入り、襲われたから戦っただけ。 村人からは感謝されて『まるで聖女様だ』と村長に拝まれました。
もしこれが後の聖女の伏線なのだとしたらあまりにも露骨過ぎますし、違うのなら完全に攻略対象自慢にしかなっていません。 私の攻略対象たちカッコイイ……と主人公に自己投影できる読者には需要があるのかもしれませんが、そうでない読者には冗長と感じられても仕方ないかと」
実際にそんな感想でも来ていたのだろう。
確かにトラブルとは突発的に発生する物ではあるが、全くの偶然と想定外の必然では印象がだいぶ違う。 仮にコレが『アトリエへの道を塞ぐ障害』もしくは『主人公に恨みを持つ令嬢達が裏ルートと通じて魔獣をけしかけた』とかなら戦闘になるのも自然だ。 が、知っていたかのように攻略対象全員集合で仕事仲間は0。 魔獣被害を聞きながらも自ら森に侵入。 村を救って感謝されるが、宝石花製作には全く関係していなかった。
蛇足としか言いようがない。 せめて村を救うイベントにしたって農業関連にするとか、アトリエと関連付ける物とか。 でなければ、男達から主人公への有能アピール用乱入イベントにしかならない。 これが主人公も癒しの魔法が使える・聖女覚醒イベントとかならギリセーフだったのに。
村に帰ってからも、殿下ならば身分を隠していたろうから、さすが王族されなかったのは分かる。 かと言って何故、問題児たる主人公が聖女扱いされているのかは、理解に苦しむ。
こんなんじゃ、今後村の人達に助けられる回があったとしても(あ〜そのために助けてたのか)としかならないだろう。
てか今更だが、これ慰安旅行よな? 攻略対象みんなってのにデザート班長も料理人として含まれているのなら、完全に悪役令嬢を断罪できたお祝いのご褒美回でしかない。
王妃への好感度上げもバッチリだしで、殿下ルートまっしぐらじゃんか。
「最後に、エピローグの残り3行で、他国から来た新たな褐色肌イケメンが主人公の名を呟いて、一章は終わりました。
婚約破棄させて王妃へ贈り物までしておいて、新たなトキメキイベントですか。 そも誰のルートも選んでいない自称非モテ主人公ですので、まだ全員にチャンスがあります。 好きだ!と先に言った者勝ちな気配です。
国の行く末が心配です」
自分を非モテだと認識している逆ハーレム主人公か……もう感想なんて気にせず、そういう需要だけを狙った方が良いのでは?
主人公の名前を空欄にして、もっと没入しやすい台詞にするとか。 どうせならそこまで尖った作品の方が面白いかもしれない。
まぁ、カレー味だから不評、じゃなければの話しだけれど。
美花先輩がホーム画面へと戻り、タブレットをスリープにする。
「総評ですが、キャラ・ストーリー・オリジナリティー・描写、どれもに既視感があり、2章に進みたいとは思えませんでした。
今からでも良いので、まずはプロットから作りましょう。
プロットはただのネタ帳ではありません、自分の書いたものを客観視するのに向いています。 矛盾や蛇足の発見・設定、ストーリー構成の見直し・伏線管理・予定も立てやすくなります。
可能ならスマホではなく、手書き出来るメモ帳をオススメします。 知らなかった知識はもちろん、思い付きのネタやイラスト、書き間違いすらもインスピレーションへと繋がるので、一考してみてください。
植物の知識が豊富な主人公なので、作者にもそれに見合った知識量と、作品への落とし込み力が重要になってきます。 ネットで調べるだけではなく、実際に外を出歩いたり、テレビを観ているだけでもページは埋まるものですよ。
もしスマホが良いのならプロット作りアプリもあるので、自分に合いそうなのを探してみてください。
以上です」
お互いに一礼し、鞄から巨峰ソーダのペットボトルを取り出した美花先輩が、半分までゴクゴク飲み進める。
見慣れたシメだが、依頼者の女子は(え? なにそれ聞いてない……)とでも言いたげな沈黙で、その光景に呆然としていた。 僕からでは背中しか見えないが、そんな雰囲気の背中に見えた。
キャップを閉じ、ペットボトルが鞄にしまわれる。
と、それまで傍観していた部長が、ここぞとばかりに2人の間に現れた。
「ねぇねぇ、せっかくなんだからこのままウチに入部しない? 歓迎するよ〜♪」
戸惑う女子に「いいね〜」と美花先輩が乗っかってところで、僕は視線をパソコン画面に戻した。
プロットかぁ……
自分にも深く刺さった今日の批評。 偉そうなこと内心思っておいて、実際には自分も行き当たりばったりに書いては投稿してきた側である。
いやぁ……プロットより先に妄想していた部分だけでも描きたかったたんだよなぁ。 で、そのままずるずると続けて、今に至った訳で。
かといってプロット書こうとすると、今度は本編の続きを書きたい欲がムズムズと高まって、かと言って文章が思い付かずに指が止まるの悪循環。
キャラが勝手に動いてくれる系の天才でもあるまいに。
「プロットかぁ……」
帰宅後、僕は思い切ってプロット製作アプリをダウンロードした。 決め手はキャラ設定で見た目をコーディネート出来る点だ。 服装やポーズまで数種類あるので、ファッションに疎い僕には都合が良い。
翌日。 新入部員が1名増えた。