あなたのところのご令嬢、または敬語キャラは、どちらの地方出身なのでございましょうか?
喧嘩を売る意図は、全くありません。
ちょっと改稿しました。
どうも皆様、はじめまして。
ご機嫌麗しゅう。
驚かせてしまいましたでしょうか? 普段は、このように丁寧な言葉はなかなか使いませんものね。
けれどもわたくし、今回はこのような言葉で語らせて頂きますので、ご容赦くださいませ。
さて、皆様。
わたくしは今回、皆様に是非ともお伺いしたきことがございまして筆を執った次第なのです。
不躾とは存じますが、質問致しますわ。
「あなたのところのご令嬢、または敬語キャラは、どちらの地方出身なのでございましょうか?」
どうにも近頃、令嬢や令息、姫、王子様方には、『言葉遣い』から鑑みるに、『地方出身』なのか、ところどころ言葉が『訛っている』方が多いように見受けられて、少々気になりましたので皆様にお伺いしてみましたの。
王都や皇都、聖都、首都などなど……設定に拠って、様々な都市があるかと存じますが、
「都市部出身の由緒正しい令嬢、または敬語キャラで、言葉遣いも完璧に決まっています!」
と、そう仰るのでしたら、ここでブラウザバックして頂いても結構ですわ。
ありがとうございました。
あら、読み進めてくださいますのね?
このような戯れ言にお付き合いくださり、ありがとうございます。大変嬉しく思いますわ。
さて、前置きが長くなりましたが、わたくしが言いたいことは、『ら抜き言葉』が『方言』、もしくは『若者言葉』だということをご存じでしょうか? ということですわ、皆様。
ちなみに、ら抜き言葉というのは読んで字の如く、『ら』を抜いた言葉遣いのことですわ。
例を出しますと……。
見れる。着れる。来れる。食べれる。などでしょうか?
標準語だと、見られる。着られる。来られる。食べられる。という風になりますわ。
そして、見れない、着れない、来れない。食べれない。
これらは見られない、着られない、来られない。食べられない。という風になりますわね。
この『ら抜き言葉』は、主に関西圏や東海地方で多く使用されている方言だと伺いましたわ。
そして、『若者言葉』としては『ら』が省略されている『崩れた言葉遣い』なのでしょうね。
正直『ら』が抜けていても、省略されていても、言葉としての意図は十分に伝わりますわ。
それに、○○さして頂きます。という表現も、関西圏よりも西の『方言』、または『江戸言葉』か『若者言葉』、そうでなければ『古語』に当たるそうですわ。標準語では、○○させて頂きます。という風になりますわね。
まあ、元々標準語というのは、別々の『地方のお国言葉』同士で意思疎通を図るのが難しかったので、『意図をわかり易く伝える』為に新しく作られた言葉ですし、言葉というものが時代に拠って変遷して行くということも、重々承知しておりますわ。
などと、少々堅いことを申しましたが……より使い易いよう、より伝わり易いようにと言葉が変わって行くのは当然のことでしょう。
通常の会話であれば、意図や意味が通じるのでしたら、特に問題はないかと思われますわ。
その辺りの使用に関しましては、煩く言うつもりは全くございません。どうぞ、皆様が話し易いよう、好きにお話しくださいませ。
ああ、誤解なさらないでくださいね? わたくしは、『方言』や『若者言葉』が悪いとは、微塵も思ってはおりません。
けれども、あえてお伺い致しますわ。
「王妃教育……とまでは行かずとも、淑女教育を受けた立派な貴婦人や、跡取りになる為や紳士になる為の厳しい教育を受けたはずの殿方などが、『方言』、または平民達のような崩れた『若者言葉』を使用している様子を見ていて、皆様は美しいと思えますでしょうか?」
庶民派な令嬢、令息。または、崩れた言葉をわざと使用しているのならば、それは『キャラ付け』としてなので、宜しいかと思われます。
けれども、普段は『丁寧語』や『敬語』を使用しているキャラが、それまで丁寧な物言いをなさっていたのに、いきなり『方言』や『若者言葉』を交えての会話をされてしまうと、わたくしにはなんだか、少々残念に感じられてしまうのです。
例えるのなら、きらびやかで豪奢なドレスにほつれ糸を一本見付けてしまったような、ビシッと決めているはずのスーツのボタンが一個だけ取れかかっているのを見てしまったような気分……と、申せばわかって頂けますでしょうか?
大事なことなので、二回言いますわ。わたくしはなんだか、残念に感じてしまうのです。
重箱の隅をつつく、ではありませんが……。
「あら、王太子様の婚約者になられますのね? おめでとうございますわ。ところで、×××様はどこの『地方出身』なのでしょうか? 教えてくださりませんでしょうか? あら、地方出身ではないのですか? いえ、お言葉に少々……『方言』が混じっていらっしゃる気が致しましたので……方言ではない? でしたら、わざと『崩れた言葉』を使っていらしたのですね? 最近の若者の流行でしたか。わたくしはなかなか町を出歩く機会がないので、そのような言葉遣いが流行っていたことに気が付きませんでしたわ。失礼致しました」
※意訳。言葉遣いからどこぞの田舎者かと思いましたが、違うのですね? なら、町を自由に出歩けるくらいの身分なのでしょうか? または、教育が行き届いていないようですね。驚きました。
というイヤミを言われてしまわないか、なんだか心配になったものですから……。
余計なお世話でしたら、ごめんあそばせ。
喧嘩を売るつもりも、本当に、全くございませんの。
無論、地方出身の方々や、『お国言葉』を揶揄する意図は微塵もございませんわ。お気を悪くされたのであれば、謝罪致します。
単に、美意識の問題だと思っておりますわ。なので、皆様に押し付ける気も、毛頭ございません。
けれども、この戯れ言が皆様のお心に留め置かれると、嬉しく思いますわ。
「皆様が令嬢、令息、姫や王子様方に使わせている言葉は、『方言』や『若者言葉』ではありませんか?」
「『方言』だとは知らずに、『標準語』だと思ってその言葉を使わせてはいませんでしょうか?」
一度、考えてみてくださいませ。
雰囲気はとても大切だと思いますので。
わたくしは、皆様の描く令嬢、敬語キャラが美しい言葉で話されることを願っております。
それでは、これにて失礼致しますわ。
皆様の貴重なお時間をわざわざ割いて頂き、誠にありがとうございます。
では、皆様ごきげんよう。
読んでくださり、ありがとうございました。
気になったので主張してみましたが、書いてる奴も普段使うのは普通の言葉です。
令嬢言葉を使用したら、思ったよりも慇懃無礼になってしまいました……。
ちなみに、書いてる奴は丁寧語と敬語の区別も危ういです。尊敬語や謙譲語になると、さっぱりです。日本語は難しいですね。
そんな奴が偉そうなことを言って、本当すみませんでした。
感想はお手柔らかにお願いします。
評価、ありがとうございます。