第10話
なんか、日間ランキング入ってる......
皆さま、ブクマありがとうございます....
「「『GOC』ベスト4!?」」
『GOC』、『Gans on Carnival』銃の宴、世界中のサーバーで行われる予選から、集められた20人のプレイヤーが世界最強の『マッグ』プレイヤーになるべく戦う大会。
彼、ヴァインスはその中で残り4人まで生き残った強者なのだ。
ちなみに私はその時は初めて間もない頃だったため、参加していない。
そして、2回目の大会の予選は一週間後に行われる。
今回は私も参加する予定だ。
「ま、今回は予選通るのも辛そうだがな」
ヴァインスがこちらを見ながら言ってくる。
この大会はアジア、アフリカ、南アメリカ、北アメリカ、ヨーロッパのサーバーで行われる予選から、4人ずつが選ばれる形で世界大会が行われる。
つまり、私も参加するのであれば、ここにいるヴァインスは強力なライバルとなるのだ。
しかし、ヴァインスはニヤリと笑ってから、
「ま、だからって武器のメンテ断るとかダセーことはしねーから安心しな。ちゃんと鑑定もしてやるよ。万全のイヴだろうが、俺が勝つんだからよ」
「流石、ベスト4」
その巨体から発せられるのは圧倒的な自信。
これがベスト4まで残った猛者か....と、緊張してると、
「じゃあ設計図と武器渡してくれ」
「はいよ」
メニューを操作して、二つのアイテムを送る。
実は完璧に渡さずに預けるという形にすると、2日間で自動的に返ってくるという、武器泥棒を防ぐ機能があるのだ。
なので、とりあえず、預けるでヴァインスへ送り終えると、
「よし、じゃあ確かに預かったぜ。2時間後に来てくれや」
「ん、りょーかい」
私たちは武器屋の外へと出ることにした。
「イヴっていつのまにあんな人と知り合うのさ」
「んー、たまたま?」
「あんたの出会い全部偶然じゃない。」
呆れたように口にするアリアの方にふっと微笑みながら、私は、
「人間の出会いなんて、そんなもんよ」
と、ドヤ顔で言ってのける。
「ぬあー!イヴの癖に生意気ー!」
「ちょっ、痛い痛い!」
「なんか、楽しそうなこと、私抜きでしないでください」
「ちょっ、リリィ!?そこは.....ひゃん!?」
女三人で姦しいと書くが、まさにその通りと言えるような騒がしさで騒ぎ始めた三人は、人通りが少なかったのもあり、そのまま5分ほど、騒いだ後に、町の中央へと行くことにした。
そして、
「久しぶりに来てみると、面白い装備とか出てるわね」
「結構私は弾薬買いに来るから、そうでもないけど、てかみんなは弾薬とかどうしてるの?」
「私は買いだめかな?リリィは?」
「私もですよ、まだ一ヶ月は保ちます。」
と、どうでもいい会話をしながら、店を見て回る。
すると、
「見てみて!これとか面白くない?」
アリアが手にとったのは、
「ナイフ?」
「ふっふっ、見ときなさいよ」
彼女は、それを店の奥にあるダーツ板に向けると、少し重たいバネのスプリング音と共にナイフの刃部分がダーツ板へと突き刺さった。
「ビーナイフ?」
「せいかーい」
リリィがぼんやりと聞くと、アリアがニヤリと笑いながら、こちらへと振り向く。
ナイフの柄の部分をアリアが、商品棚へと戻すと、ダーツ板に刺さった部分が消えて、元の形に戻った。
どうやら、試し打ちだったらしい。
「さて、これが今ならなんと42万ポインツで手に入りまーす。私は一本買うんだけど、だれかいっしょに買わない?」
「え、やだよ」
「無理ですね」
瞬間、場の空気が凍りつく。
そして、アリアが、リリィにしがみつく。
「えー、買おうよー!」
「絶対やですよ!てか、貴方のロマン装備収集癖は結構ですけど、怖いからって私を巻き込まないでください!現在進行形でロマン装備使ってるイヴさんがいるじゃないですか!」
「ちょっと!リリィ私のこと、そんな風に思ってたの!?違いますー!『ヴァルファーレオーディン』は、ガチ武器ですー!」
そんな風に騒いでいると、
「あの、三人とも何してるの?」
と、黒髪を後ろでまとめた美少年、エインがすごい微妙な表情で聞いてくる。
すると、アリアが楽しそうに、
「おっと!そこにいるのはエイン君!君もこれ買おう!」
アリアがビーナイフを指差しながら提案すると、
「ん?もう買ってるよ?」
「「「え?」」」
告げられた衝撃の真実に私たちは凍りついた。




