前置1 彼女の思い
小さい頃、両親に言われ信じていた神様。
世界中の争いごとをなくし、お互いを理解しあえるように、
そういった伝道師様は、金銭問題で、親子で、女性関係で、夫婦で争った。
家族でお互いを理解できなかった彼は、程なく、
脱税、違法行為が身内から暴露され、今は牢獄に、
そして神様いなくなった。
中学生のころ大好きだった音楽で愛を歌うバンドは仲間と喧嘩を起こして解散し、
今は仲間同士で権利を争っている。
そして愛はなくなった。
高校の頃、大好きだった先生は、
私に他人と仲良くするように、私にも問題があると言った。
俺を信用しろ、俺を頼れ、そう言った先生は3か月後に離婚した。
私は学校まで乗り込んできた奥さんとの怖いやりとりと聞いた事もない、
そして学校をやめる時、頼ろうとした私を見る先生の顔は今でも忘れられない。
そして信じる心はなくなった。
誠実に、真面目に、懸命に、だけどそんなのは全部ウソだ。
本音と建て前、皆、卑怯で汚い、なのに偉そうに私に諭すように話しかける。
私は、大人が大嫌い、嘘つきばかり、理想ばかり、いつだって自分をきれいに見せて
本当に理想に生きる私の事を、覇気がないだの、夢がないなんて言う。
夢ってなんなのよ。あなたたちの言うそれはただの欲望じゃない。
いつだって自分の事だけ特別扱い、自分の中の良心だけを守る。
ううん、大人だけじゃない皆が大嫌い、仕方がないとか、そういうものだとか
諦めの言葉ばかり、そうしてそういう大人になっていく。
そんなの嫌だ私はそうはならない。
あなたが出来なかったからって私もそうなるとは限らない。
いつだって正しいのは私だ。
私は迷わない、頼らない、信じない、社さんもし、私の事を天国から心配しているなら、
心配しないでください。
私は一人でも生きていけます。寂しくなんてありません。