表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/6

……何の始まり?

はじめまして。

これは、私が初めて書いた物語です。

まだ未熟で、うまく伝えられていない部分もあるかもしれません。

それでも、この物語には、私の中にある一番深い想いと感情を込めました。

誰かの心に少しでも届いて、何かを感じてもらえたなら――

それだけで、この物語を書いた意味があると思います。

どうか、最後まで見届けてください。

高校最後の年。

まだ眠気を引きずった顔のまま、俺は家を出た。

他の人には気づかれない程度だけど、疲れを隠すことにはもう慣れている。

まあ、今日は新学期の初日だ。

しかも、かなり楽しかった休みの後の。

本来なら、もう少しやる気のある顔をしているべきなんだろうけど。

でも正直なところ――

「はあ……めんどくさいな、本当に……」

歩きながら、思わずそうつぶやいた。

別に学校が嫌いなわけじゃない。

誰かを避けたいわけでもない。

ただ、あの快適なベッドを離れて、またいつもの日常に戻らなきゃいけないっていう、あの微妙な気分があるだけだ。

休みは、本当にあっという間に終わってしまった。

……とはいえ、正直に言うと。

終わったこと自体は、そこまで嫌じゃない。

また会いたい人がいるからだ。

モニカ。

俺の親友。

そして、何年も前から好きな女の子。

中学の頃からの付き合いで、それ以来、俺は毎年のようにこの関係をただの友達以上にしようとしてきた。

でも、結果はいつも同じだった。

告白するたびに、彼女は同じ理由で断った。

今の関係を壊したくない。

この友情を変えたくない。

……まあ、理解できる。

たぶん。

彼女には、もう三年前から彼氏がいる。

それ以来、俺はもう告白するのをやめた。

興味がなくなったわけじゃない。

もっと……複雑な理由だ。

時々、聞かれることがある。

どうしてもう一度挑戦しないのか。

どうしてもっと頑張らないのか。

本当に好きなら、どうして彼女と彼氏の間に割り込まないのかって。

確かに、やろうと思えばできるかもしれない。

こっそり彼女を振り向かせることもできるかもしれない。

彼女のそばに居続けて、関係が壊れる瞬間を待つこともできる。

彼氏と喧嘩するたびに、その隙に近づくことだって。

でも……

そんなことをするのは、どんな人間だ?

誰かを愛するってことは、

その人の幸せが壊れることを願うことじゃないはずだ。

もしモニカが彼の話をするときに笑っているなら。

もし彼の名前を出すたびに、目を輝かせているなら。

その光を消してまで、自分の願いを叶えようとする資格なんて、俺にあるのか?

俺は、誰かが失敗したから選ばれる存在になりたくない。

すべてが壊れたあとに現れる、ただの代わりなんて嫌だ。

もし、いつか彼女が俺を見る目を変える日が来るなら。

それは――

本当に俺を選んだからであってほしい。

最後に残った唯一の選択肢だったから、じゃなくて。

それに……

もし俺が彼氏の立場だったら。

もし、自分が愛する人と付き合えたとして。

誰かが影から関係を壊そうと待っているなんて知ったら――

耐えられない。

そんなの、あまりにも惨めだ。

恋のために、そんな惨めな人間にはなりたくない。

……もしかしたら、俺は臆病なのかもしれない。

もしかしたら、早く諦めすぎているのかもしれない。

それでも――

彼女を幸せにしているものを壊すくらいなら。

静かな想いを抱えたままの方が、

まだいい。

「――イツキ!!」

突然、声が俺の思考を引き戻した。

振り向くと、通りを照らすみたいな笑顔でこちらに走ってくる姿が見えた。

アヤエ。

この休みに知り合ったばかりだ。

彼女が近所に引っ越してきた日が、俺たちの出会いだった。

それ以来、彼女は俺の日常に自然と入り込んできた。

明るくて、まっすぐで、

どんな時間でも少し軽くしてくれるような子だ。

時々思う。

このタイミングで彼女に出会ったのは、

ただの偶然だったのか。

それとも運命だったのか。

「ひどいよ、待ってくれなかったじゃん」

子供みたいな口調で彼女が言った。

「悪い、ちょっと出るのが遅れたんだ。もう先に行ってると思ってた」

「……まあ、いいけど」

そう言ったものの、彼女は一瞬だけ視線を落とした。

「学校に戻るの、楽しみじゃないの?」

少しだけ考える。

「まあ……ちょっとは。忙しくなるのは心配だけど」

軽く笑った。

「でも君がいるなら退屈しなさそうだ。それに、みんなと仲良くなれるように手伝うよ」

彼女の目がぱっと輝いた。

「ありがとう、イツキ。みんなと仲良くなりたいし……あなたとも、楽しく過ごしたい」

俺は、あまり深く考えずに笑った。

その言葉の意味を、まだちゃんと理解していなかったからだ。

俺たちは一緒に学校へ向かった。

途中で、クンゼとジェレミーに出会った。

「おーい、イツキ!元気か?」

クンゼが俺を見るなり大声で叫んだ。

「三か月ぶりだな!」

「何言ってるんだよ」

俺は苦笑した。

「休みの間も、何度かお前の家にゲームしに行ってただろ」

ジェレミーが小さく笑った。

「まあ、この最後の一年を楽しもう。でも勉強も忘れるなよ」

「もちろん」

俺たちはほぼ同時に答えた。

そのとき、俺はあることに気づいた。

アヤエは俺の隣に立っていた。

でも、二人はまだ彼女に挨拶していない。

「……そういえば」

クンゼがアヤエを見て言った。

「この子、誰?」

からかうような口調だった。

「子供じゃない!」

アヤエはすぐに抗議した。

「イツキと同い年だし、友達よ!」

ジェレミーが興味深そうに言った。

「友達?そんな話、聞いたことないな」

少し恥ずかしくなった。

「休みの間に知り合ったんだ……でも、変なんだよな」

「ずっと前から知ってた気がするんだ」

アヤエは驚いた顔で俺を見た。

俺は視線をそらした。

そのとき、チャイムが鳴った。

「おっと」

クンゼが言った。

「急がないと遅刻するぞ」

ジェレミーは手を振って、自分の教室へ向かった。

数歩歩いたところで、俺は思い出した。

「あ、そうだ。アヤエは俺たちのクラスなんだ」

「マジで?」

クンゼは嬉しそうに笑った。

「じゃあ、もう仲間だな」

「みんなと仲良くなれるといいな」

アヤエは少し緊張した様子で言った。

「大丈夫」

俺は言った。

「俺を信じろ」

そして、俺たちは教室のドアの前にたどり着いた。

数秒間、誰も先に入ろうとしなかった。

なぜか分からない。

でも、たぶん――

そのドアをくぐることは、

ただ授業が始まるという意味だけじゃないからだ。

高校最後の一年。

すべてが変わる前の、

最後の思い出の時間。

この先、何が起こるのかは分からない。

でも――

俺の中の何かが言っている。

この一年を、俺はきっと一生忘れない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ