推しのVtuber
「はぁ、はぁ」
息を切らし、勢いよく部屋の扉を開ける。
部屋の電気もつけづにPCの電源をつける。そこに映るは、
「牧野ハルカ」
「間に合ったー!!!」
推しの配信は基本リアタイそれが私の推しへの愛情
「コンハル〜」っと画面の向こうの推しがいつもの挨拶。
「コンハルー!」さっそくコメントを打つ
今日は雑談しながらのゲーム枠。私は雑談をつまみに持ってきたお酒を飲む。
この時間が仕事の疲れを癒してくれる。
彼女の話しが面白いし、それ以前にゲームも上手い。
この前は、格闘ゲームの大会で準優勝してた。
「まじで一生観てられるな」なんて独り言を言ってると。
「いっぱいリスナーさんとお話しできたし。ゲームも楽しかった!」
「今日の配信はここまで!!」
「おつハル〜」
あれ?もう終わりか、いつもより少し短いが私も楽しかったし。また明日も見よう。
うぜぇ携帯の着信音で私は目覚める。
私は、化粧や身支度をし会社へ出掛ける。信号待ち
でふとスマートフォンを覗く。
そこで悲劇は起きる。朝見るにはあまりにも受け止めてきれないニュースが目に飛び込んできた。
「牧野ハルカ、Vtuber引退」
一瞬目の前が暗くなった。ふらふらと千鳥足になり。
体が道路の方へ
ドン!強い衝撃が体を走る。宙に舞う体。最後に見た景色は青色の空。
体が揺らされてる感触がする。誰かから呼びかけられてる。
「すみません!大丈夫ですか!?」
うっすらと目を開けるとそこにいるのは推しVtuber
牧野のハルカがいた
は!?なんで!?推しのVtuberがリアルに!?
てか、私車に轢かれて、やばい思考が追いつかない。
「すみません!前見てなくて!」
彼女が自転車を降りて頭を深く下げていた。
「怪我とか大丈夫ですか!?今病院に連絡します!」
状況が良く読めないまま、とっさに「大丈夫です!!、お気遣いありがとうございます!」
「さようなら!」
「待ってください!せめて連絡先教えます!」
焦って逃げる私に、強引に連絡先を渡してくる。
「え!?あ、はい!では、さようなら!」
焦る私は勢いよくその場を立ち去るのでした。