第2章 失われた都
エランは、古文書に記された言葉の手がかりを頼りに、かつてエルフたちが栄華を極めた都へと足を踏み入れた。
そこは、かつての賑わいを失い、朽ち果てた石造りの建物が立ち並ぶ廃墟と化していた。
森の奥深く、時が止まったかのように静まりかえっていた。
都の中心には、巨大な図書館があった。
埃をかぶった書棚には、無数の古文書が積み上げられていた。
エランは、その中から「生命の指輪」に関する記述を探し始める。
日夜を問わず、書物を読み込むエラン。
やがて、彼はある一冊の古文書にたどり着く。
そこには、指輪の力が暴走した時、それを封印する方法が記されていた。
それは、古代のエルフたちが開発した、特別な魔法の陣を起動させることだという。
しかし、その陣を起動させるには、失われた秘宝が必要だった。
秘宝を探す手がかりを求め、エランは図書館の地下へと続く階段を降りていく。
地下には、広大な洞窟が広がっていた。
洞窟の奥には、巨大な水晶が輝いていた。
その水晶の中に、エランは見たこともない形の宝石を見つける。
それは、古文書に記されていた秘宝そのものだった。
宝石を手にしたエランは、再び図書館に戻り、魔法の陣を起動させる。
すると、図書館の天井が開き、一筋の光が差し込む。
その光の中に、エランは幻影を見る。
それは、かつてのエルフたちの王、アルフスであった。
アルフスは、エランに語りかける。
「指輪の力は、使い方次第で、世界を救うことも、滅ぼすこともできる。賢く使いなさい」