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ダメージ?そんなのくらってなんぼでしょう~HP極振りの行くVRMMO~  作者: まあ
第二の街イルン

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ジンの異常性

 トッププレイヤーの実力を見せてもらったあと、俺たちはさらに奥を目指すべく進んでいた。


 2人とも俺の知ってるような魔法使いとか剣士とかではなかったんだよな。なんでファイアーボールが100個も出るんだよ。


「グルア!」


 と、そんな世の中の理不尽さにぶつぶつ言っていると、目の前にホワイトウルフが4匹出てきた。


「おい、ここにはホワイトウルフしかいないのか?」

「いや?他にも2種類ほどいるんだがホワイトウルフしかエンカウントしないな」


 上層にはホワイトウルフしかいないのかと思っていたが、そうでもないらしい。


 まあ流石に、上層なのに魔物が1種類しかいないのはどうなんだってなるもんな。もしそうなら運営の怠慢が露見するところだった。


「どうする?ジンが1人でやるか?」

「あぁ、任せろ」


 ホワイトウルフ程度なら前にも割と余裕を持って倒せたから、俺1人でも問題ないと判断してバルドの背中から下ろしてもらう。


「おう!ジン、頑張れよ!」


 アカネが激励の言葉を投げ、その場から離れていく。


「グルル」


 そして、その場には俺とホワイトウルフしかいない状態になる。


 ホワイトウルフは俺を警戒しながらその場から徐々に移動し始める。


「おいおい、やけに慎重だな?もっと攻撃してこいよ」


 俺は【挑発】の効果を乗せながら、ホワイトウルフを煽る。


「「「グルア!?」」」


 その言葉に激昂したホワイトウルフ達が目を赤色に変えて、一気に速度を上げる。


 それにしても、このモブの魔物にも人間の声を読み取って判断できるAIを入れてるのはすごい。最新の技術を感じるな。


「グル!」


 俺が最新の技術に感嘆していると、俺の背後に1匹のホワイトウルフが回り込み、俺に噛み付く。


 相変わらず俺はその攻撃を早すぎて認識できず、ダメージを喰らう。


 そういえばバルドはホワイトウルフの速度についていけてたな。AGIが上がると動体視力とかも上がるのだろうか。


 まあ今の俺は、【HP極振り】のせいでAGIに振ることはもう不可能なので検証は不可能だが。


「おい!大丈夫か?」


 俺からしたら日常風景なのだが、俺の戦いを見たことがないアカネとバルドが心配して、各々が戦闘体制に入る。


「大丈夫だ!この程度じゃ死なな・・うおっ」


 俺がそちらを振り返って無事を伝えようとするも、ホワイトウルフがまた俺の背後に回って俺に突進をしてくる。


「おいおい、本当に大丈夫なのか?」

「大丈夫だから、見ていてくれ」


 それを見てさらに心配するバルド達。


 あの、本当に大丈夫だから体のあちこちから炎を漏らすのをやめてくれませんかアカネさん。熱いんですけど。


「そうか!ジンがどんな感じに戦うか楽しみだな!」


 俺の必死の願いが届いたのか、アカネは体から炎を出すのをやめる。


「グルア!」


 そんな会話をしていると、『俺達のことを忘れんじゃねぇ!』とでも言いたげな声をあげてまた突っ込んで噛みついてくる。


 が、やはりダメージは500ほどで即死級ではなかった。この程度の攻撃では俺を倒せない。


 ちなみに、このゲームのプレイヤーの平均HPは200〜300。500ダメージも与えられるホワイトウルフはそこら辺のプレイヤーなら普通に即死させてしまう。


 勘違いしないで欲しいのだが、それをなんとも思っていない顔で受けるジンがおかしいだけなのだ。決してホワイトウルフが弱いわけではない。


「やっぱりこの程度か?弱いな」


 俺はそのダメージを見て、自然とそう呟く。


 俺にはそんな意図はなかったのだが、それはホワイトウルフを激昂させるのに十分だった。3匹ともが怒りで顔を歪めながら俺に噛み付いた。


 そして、死んだ。


「やっぱりこの程度じゃ俺を殺せないな」


 結局今回くらったダメージは3000ほど。俺のHPを考えるとこれの2倍くらいは与えないと殺せないのだ。


 それと、最近全然レベルが上がらない。やはりあのマザーフロッグ戦で相当経験値を貰えたんだろう。


 もう一回くらい魔王種出てきてくれねーかな。それも俺がギリギリで勝てるくらいの強さを持つやつ。


「おいおい、何をしたんだ?俺には噛みついた途端死んだように見えたんだが」


 俺がそんなバトルジャンキーみたいなことを考えていると、戦いが終わったのを確認したバルドが戻ってくる。


 その顔はなんでホワイトウルフが死んだのかわからないという困惑に満ちていた。


「【反射】ってスキルあるだろ?あれだ」


 このスキルのことは言うべきか迷ったが、今後もチームプレイすることを考えて言うことにする。


 一応隠し球としてまだ【自爆】があるからな。一つくらいバレても問題ないだろう。


「反射!?βテストの時に散々ゴミって言われたスキルか?」

「マジかジン!そんなゴミスキルでここまで登ってくるとかどんな化け物なんだ!はっはっは!」


 やはりトッププレイヤーの中でも【反射】はゴミスキルという認識なのだろう。


 マサキが言うには、当時試していた人たちは皆ゴミと言い捨ててすぐにキャラを作り変えたらしい。


「あぁ、それだ」

「なんてこった・・・。俺たちβテスターでもわからない力を秘めてたのか」


 それを聞いてバルドは頭を抱える。


「はっはっは!ジンはいつ話を聞いても面白いな!」


 バルドとは正反対にアカネは豪快に笑っていた。


「ちなみに今のHPはどれくらいだ?言いたくないなら別に言わなくてもいいが」

「え?今は大体5000後半くらいだけど」

「ごせ・・・」


 その数字を聞いてバルド達は絶句する。


 面白い奴らだな。特にアカネはアメリカ人的ノリを感じる。それにしても2人ともが口を大きく開けて間抜けな顔をしてるのは面白いな。


 やはりこういうところを見るとお似合いなのだろうと思ってしまうな。


「どうした?そんなにおかしいのか?」


 このままずっと面白い顔をしている2人を見ていてもいいのだが、流石にこのまま喋れないと困るので、俺は正気に戻らせる。


「はっ、すまないな。あまりのHPの高さについ驚いてしまった」

「は、ははは!高すぎるだろ!なんてやつだ!」


 相変わらず、アカネは笑っていた。


「ところで、トッププレイヤーのタンクってHPどれくらいなんだ?」


 俺はふと気になったことを聞いてみる。


「あー、大体1500くらいじゃなかったか?まあ体力だけじゃなくて防御力にも振ってるから基準として合ってるかはわからないが」


 1500。


 今の俺から見たら相当少ない数字だ。


 が、防御力にも振ってるらしいから俺よりも攻撃はもっと受けれるのだろう。それは防御力極振りの暴食少女エナを見ていたらわかる。


 盗賊のナイフを喰らったらナイフの方が変形してたからな。あの時はどういうこと?ってなったものだ。


「なるほど?そんなものなんだな」

「お前がいかに異常か分かったか?」

「はは、確かに結構異常だな」


 俺はそう笑いながら、またバルドの背中に乗る。


 これだけが問題だよな。歩法のレベルを上げるべきか?


 そんなことを考えながら俺たちはさらに奥に向かうのであった。

Q.棘装備には接触判定はあるの?

A.このゲームではフレンドやパーティーメンバー同士でのダメージ判定はないため、ジンの着ている棘装備には接触判定はありません。要するに、バルドの体の中に棘がめり込んでる(透過してる)感じです。


逆に、フレンドやパーティーメンバー以外には突き刺さります。しかも毒つき。


ミルさんはなんてものを作ってくれたんだ。

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