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ダメージ?そんなのくらってなんぼでしょう~HP極振りの行くVRMMO~  作者: まあ
第二の街イルン

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山間部:中層

「よし、今度こそ攻略するか」


 俺はそう息巻いて、また西の山に来ていた。今の時点で下層は大体3分の2くらい攻略が完了していて、後少しで中層に入れるようになっている。


 俺はまだ見ぬ中層の未知なる世界を想像して突き進もうとしたが、眼前の景色を見て止まった。


 そこには大量に深い穴が空いて、前までの美しい湖とはかけ離れたボッコボコの湖があったからだ。


 あちゃー、あの時はそんなこと気づかなかったけど、相当やらかしてんな。こんなの環境保全家の人が見たらブチギレ待ったなしだろ。


 とはいえ、このゲームに環境保全家がいるのかは謎だが。


 俺はやらかした惨状を見て、少々反省しながら今度こそ進み始めた。


 まあ、うん。俺は人類を守ったのだ。これくらいの犠牲はつきものだろう。多分。


 と、そんな正当性(言い訳)を主張しながら歩いていると、俺の足下から声が聞こえた。


「ギュゥ・・・」


 俺がなんか踏んづけたかなと思い、下を見ると俺の足から今まさにポトリと落ちたヒルビルの姿が。


 うわー、気持ち悪いな。見た目と大きさはほぼヒルだけどなんかうねうね体が波打ってるし、色もほとんどの人が嫌いそうな、生理的に無理色に染まってる。


 とはいえ、俺はそのヒルビルを倒していたようだ。ヒルビルは地面にポトリと落ちるとそのまま素材を残して消えた。


 素材は干からびたヒルビルの皮だった。あの大きさだから素材は一個だけらしい。


 今回の魔物の素材は比較的マシか?今までのはなんでこの部位にしたんだよっていうやつばっかだったしな。


 俺はそんなことを思いながら、また道に戻り始める。


 それにしても、いつ張り付いたんだ?全然気づかなかったんだが。


 とはいえ、俺とは相性が悪いのだろう。おそらくじっくりと血を吸って、じわじわと獲物を殺していくタイプだ。だから、回復力も尋常じゃない俺に攻撃したらヒルビルだけ反射ダメージを食らうという訳だ。



◇◇◇◇◇



 その後、1時間ほどゆっくりと俺は山を登っていくと徐々に景色が変わり始めた。


 これまでの道中何度か魔物と出会ってはいたが、どれも強くなった俺の敵ではなく、全て余裕で倒せた。


 それにしても、途中で倒したトレントは最初に倒したトレントと比べると相当弱かったが、レベル差とかあるのだろうか?


 俺はそんな違和感を感じながら、周りを見渡す。


 先ほどまでは深い森といった感じだったのだがその様相は一変し、岩でゴツゴツとした岩山といった感じだった。


 やはりこんな風に一気に環境が変わるのはゲームならではだなと思いつつ、俺は先ほどより少し慎重になりながら、傾斜が急になった岩山を登り始める。


 うーん、登りにくいな。AGI0なのも相まって、全然進めない。


 俺が岩山に苦戦していると、俺の前に鳥型の魔物が現れた。


「キエエェェェ!」


 そいつはくちばしを大きく開いて俺に思いっきり鳴き声をあげる。


 が、それ以上こいつは攻撃を仕掛けて来ず、俺にずっとその声を浴びせるのみだった。


 ん?なんだ?今までの魔物とは違うのか?


 俺がそんな違和感を感じた途端、俺の耳から血が流れていることに気がついた。


「キエエェェェ!」


 それに伴って徐々にこいつの声が聞こえなくなってくる。


 まずい。今までの敵とは違ってこいつは突進とかではなく音波で攻撃するタイプだ。早めに倒さないと、絶対碌でもないことになる。


「【自爆】」


 俺は残り体力の半分くらいを使用して爆発を起こす。


 ボオォォン!


 いくら鳥型といえど、いきなり発生したその大爆発をすぐには避けれなかった魔物はそれに巻き込まれる。


「キエェェ・・・」


 そんな弱々しい声を上げながら、魔物は素材となって消えた。


 はぁ、今回は焦ったな。耳が聞こえなくなるのは勘弁してくれ。もしあのまま声を聴き続けていたらどうなっていたのやら。


 HPが回復するだけで耳が回復すればいいのだが、そんな不確定要素に頼るのは流石に危険すぎる。


 とはいえ、あの魔物の詳細を見れなかったのは悔やまれる。情報があるのとないのとでは戦闘の楽さが明らかに違うのだ。


 そんなことを思いながら俺は周りを確認すると、先ほどの爆発によって俺の周りの岩が全てなくなっていた。


 急いで、インベントリを確認すると、少量の銅や鉄が入ってきていた。


 どうやらこの山にある岩は採掘可能アイテムらしい。


 そうと分かれば話は簡単。俺は体力が回復するのと、クールダウンが切れるのを待って自爆を連発していく。


 お前らには悪いけど登りずらいし、まだ見ぬゴーレムのために犠牲になってくれ。


 俺は岩に少し申し訳なく思いながら、環境破壊を繰り返していく。


 ははっ、環境破壊は楽しいな。現実世界じゃこんなことは出来ない。これはゲームだからできることだ。


 俺は初めての環境破壊にテンションが上がって、楽しみながら岩を破壊していく。


「グエェェェ」


 と、そんなことをして、爆発を起こしまくっていたら何かの魔物が俺の爆発に巻き込まれたらしい。


 悲痛な声をあげて、素材を残して消えていった。


 詳細を見ると、どうやらロックゴーレムという魔物がいたらしい。


 この魔物は岩に擬態して、近づいた敵を襲うらしいのだが、今回は見ることは叶わなそうだ。


 なんでって?環境破壊の楽しさに気づいてしまったからなぁ?


 と、世紀末の爆弾魔みたいになりながら、俺は岩を爆破して回るのであった。

追記 2026/1/31 13:50


誤字がありました。適用前に読んだ方には違和感を与えたかもしれません。

すいません。

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