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ダメージ?そんなのくらってなんぼでしょう~HP極振りの行くVRMMO~  作者: まあ
第二の街イルン

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ええぇぇ!?

「さて、今回の戦闘の成果を報告しに行くか」


 俺は一度イルンに転移して冒険者ギルドに今回のことを伝えに来ていた。


 恐らく八つ目蛙の大量発生は普段起きないはずだ。俺も一応ゲームとはいえ、冒険者なのだ。市民の安全と再発防止のために伝えるべきだ。


 それと、今回の大量の素材を売って豪遊したいのだ。


「こんにちは、今日は何の御用で?」


 俺がこの後の豪遊に思いを伏せて笑みを浮かべていると、受付嬢が俺にどうしたのか聞いてくる。


 あ、この人前ドラゴンを倒した時に対応してくれた人だ。表情豊かで個人的に好きなんだよな。


 今回はどんな反応をしてくれるか楽しみに思いながら俺はその質問に答える。


「解決はしたんですが、一応山で起きた問題の報告と素材の売却です」

「なるほど、どんなことが起きたのですか?」


 受付嬢は不思議な顔をしながら聞き返す。


 当然だ。今までは近所の山ではこんなに問題は発生していなかったのだ。本来ならあそこは魔物は住んでいるものの、脅威はないはずなのだ。


 まあ、ジンが来てからというものちょっと様子がおかしくなってきているのだが。


「えっと、マザーフロッグ?っていう魔物が現れたんですけど」

「へぇ、マザーフロッグですか。報告ありがとうございます」


 あれ?思ったよりも反応が薄いな?もしかしたら普通なのかもしれないな。これは申し訳ないことをした。


「って、ええぇぇ!?マザーフロッグ!?マザーフロッグって魔王種と呼ばれて時間が経ったら大量の八つ目蛙の軍勢を連れてきて街を滅ぼして回るあの!?」


 と、反省していたら遅れて受付嬢の人が驚く。


 ・・・どうやらノリツッコミだったようだ。やはりこの人は好感を持てる。


 それにしてもあいつ魔王種って呼ばれてたんだな。そりゃあ、あれだけの数の八つ目蛙を生み出せるわけだ。


 あれ?それって俺が魔王を倒したってことか?つまり俺は勇者ってコト?


 ついに俺も勇者か、やったぜ。


「あわわ、そんな化け物が山で現れていたなんて。えっと、まずマスターに報告、あと山の危険度の引き上げ、入山禁止の勧告も出さないと。あっ、あと討伐隊の派遣もしないと・・・」


 と、そんなしょうもないことを考えていたら受付嬢があわあわしだす。


 おっと、俺の伝え方に語弊があったようだ。もうすでに討伐が終わっているので、討伐隊を組む必要はない。


「あ、すいません。そのマザーフロッグすでに倒してます」


 俺はその旨を伝え、証拠としてマザーフロッグの皮を出す。


 ちなみに、他の素材は気持ち悪すぎてこの場では出せない。無理な人は絶対に無理な見た目をしているのだ。


「え、ええぇぇぇ!?そんな馬鹿な!?ただのCランクの冒険者が魔王級のモンスターを倒す!?」


 受付嬢はその言葉を聞いてまた目を見開いて、のけぞった。


 ・・・それにしても口悪いな。俺の報告でだいぶ平静を保てなくなって素が出てるのかもしれないな。


「えーっと、と、とりあえずギルドマスターに報告するので少々お待ちください。この案件は私では対応できません」


 そう言って受付嬢はマスター室へ行くべく、階段をどたどたと登って行った。


 いやー、やはりあの人は反応が面白くて楽しいな。それと色んな業務があるはずなのに、毎回呼ばれるギルドマスターも可哀想だ。


 そんなことを思いながら待っているとギルドマスターと受付嬢が一緒に降りてくる。


「はあ、また君か。なんだ?君には不幸になる呪いでも着いてるのか?」


 ギルドマスターは俺を見るなりため息をついて嫌そうな顔を浮かべる。


「ははは、それはあるかもしれないですね。毎日毎日が本当に濃いですよ」


 俺はギルドマスターの言っていることも確かに一理あるかもしれないと思い、そんなことを言う。


「それはいいのだが、頼むからその呪いで私に迷惑をかけないでくれ」


 ギルドマスターは疲れた顔でそんなことを言いながら、俺をマスター室へと誘う。


「それにしてもこんなにすぐまたこの部屋にお邪魔することになるとは」

「全くだよ。私も書類整理なりなんやらで忙しいのだがな?」


 ギルドマスターは鋭い目で俺を見る。


「すいません。毎回毎回変な迷惑をかけてしまって」

「はぁ、まあいい。それで今回はマザーフロッグが出たんだって?」

「まあ、そうですね。山の下層の方で大量の八つ目蛙がいて、そこに一匹だけ滞在していました」


 俺は証拠として皮を出す。


 この人なら皮だけでも本物だとわかるだろう。


「本当だな。それにしてもその大量の蛙はどうしたんだ?私の聞く話ではゆうに万を超えると言われているのだが」

「一応ほぼ全て倒しました。確か2万匹くらいだったかな?いくらか取り逃しは出たかもしれませんがほぼ問題にならない範囲と思います」


 そう、戦闘が終わっていざ素材の数を確認してみたら2万個ほどあったのだ。


 その時は俺1人でこんなに倒したのかと感動したものだ。それと同時にそれだけ倒してもこれくらいしかレベル上がらないんだな、とも思ったが。


「そ、そうか。よくやった」


 ギルドマスターは流石に全て倒したとは思ってなかったのか顔を顰めながら、俺を褒めてくれる。


「ところで、魔王種って何なんですか?」


 俺は一番疑問に思っていたことを聞いてみる。あいつは魔王と言えるほど強くはなかったはずだ。


「あぁ、魔王種とは厳密には魔王とは違うが、その強さからそう呼ばれている魔物のことだ。今回みたいに数が圧倒的な種類、個として最強な種類、それと隠密活動に優れ、裏から破壊するのに長ける種類、など様々な強さを持っている」


 なるほど?どうやら今回のやつは個としてはそこまで強くないがその数が認められてそう呼ばれるようだ。


 それにしても今回は相方がいい魔王種で運が良かったな。


 ギルドマスターはさらに続ける。


「こいつらは皆過去に大量の街や国を滅ぼしている過去をもつから、冒険者ギルドでは、発見次第すぐさま討伐するべきとされている、とこんな感じだ」

「なるほど、ありがとうございます」


 俺は知らなかったことを知れたので、素直に感謝を述べる。


「じゃあ、売りたい素材を解体場で出してくれ。できる限り買い取らせてもらう」


 ギルドマスターは話を早く終わらせたいのか俺を解体場に追い出す。


 その後、大量の八つ目蛙の素材を見せたら、解体場の作業員の人の目が死んでいたのだが、それは俺には関係のない話だ。


 頑張ってくれ。南無。


 ちなみに今回は一万個が上限と言われたのだが、相当数売ることができたので懐が相当暖まった。


 俺はウキウキしながらまた攻略に戻るべく、山に戻るのであった。

後書き

ちなみにあのマザーフロッグ、運営が用意したスタンピードイベントの種。


いきなり現れるのも問題かと思って最初から置いて成長させたのが仇になった。


だから田中もあんなに怒っていたのだ。南無。

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