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ダメージ?そんなのくらってなんぼでしょう~HP極振りの行くVRMMO~  作者: まあ
第二の街イルン

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新たな街イルンへ

 俺が馬車小屋に着いた時、次の街へ行くために俺と同じ馬車に乗ると思われるプレイヤーが数人いた。


「あれ?見覚えのある顔だな?」


 その中の一人、薄い青色の髪でいかにもスライムを食べていそうな女の子がいた。


「あれぇ?あ、私がスライム食べてた時に会った人か!」


 どうやら俺のことを覚えてくれていたようだ。以前スライムを食べていた時に絡まれて、なんやかんやでインパクトが強かったから、俺も良く覚えている。


「こんにちは、エナさん?」

「こんにちは!久しぶりだね!」


 相変わらずエナは活発で、眩しい笑顔をこちらに向ける。


「なあ、あれってさあ・・・」

「だよな?やっぱり変人同士は惹かれ合うんだな・・・」


 俺とエナ以外の数人のプレイヤーがひそひそと何かを言ってるが、俺には聞こえない。


「おーい、馬車の準備が出来たぞ!」


 俺とエナが感動の再開?を果たしていると、馬小屋の元気のいいおっちゃんが俺たちに話しかけてくる。


 馬車の準備が出来たそうなので、俺達と他のプレイヤー達がゾロゾロと乗り込む。


 すげー、めちゃくちゃ凝ってるな。それに、めっちゃ広い。10人くらいは余裕で入りそうだ


 今回乗り込む馬車は多人数を移動させるのに適した馬車のようで、めちゃくちゃ広い。今回は乗る人が少ないので、かなり余裕を持って座れた。


「それじゃあ出発するぞー」


 御者が俺たちに合図を出して、馬車が動き始めた。


 うお、結構揺れるな。これ酔う人は酔うんじゃないか?


 馬車はやはり車とは違ってかなり揺れる。俺は酔わない体質だから大丈夫だが、酔う人はどうしてるんだろうか?


「ジンさん?だったっけ?なんで今回新しい街に行くことにしたの?」


 と、しょうもないことを考えているとエナから話しかけられる。ちなみにエナは何故か俺の隣にちょこんと座っている。まあ、他のプレイヤー達は全員パーティっぽいから仕方ないっちゃ仕方ないんだが、落ち着かない。


「うーん、結構強くなってきたからさらに強い敵を求めてって感じかなぁ?」


 まあなんか良く分からないユニーククエストのせいで行かないといけないっていう理由もあるのだが、これは多分言わない方がいいだろう。誰が聞いているかわからないし。


「へぇ、そうなんだ!私はね・・・」


◇◇◇◇◇


 と、馬車で数十分ほどエナと話して分かったことがいくつかあるのだが、エナは強くなったからでは無く珍味を求めて次の街に行くそうだ。一応初期街の近くで食べられるモンスターは大体食べ切ったらしい。


 うーん、変わらないな。スライムだけでは飽き足らず他のモンスターも食べ始めたようだ。


 それと俺が攻略していた砂漠のフィールドにも来ていたようで、聞きたくもないモンスターの食レポを聞かされた。


 ・・・今までのモンスターで1番美味しかったのはサンドワームらしい。


 エナが言うには料理をして食べても美味しいらしいのだが、1番美味しい食べ方は生きたまま、生で食べることらしい。食感が口の中でビクビクして面白く、血もフルーツジュースのような味、だそうだ。


 正直俺はこの話を聞いて、吐き気を催したのだが、あまりにもエナが楽しそうなので止めることも出来ず、結局聞ききってしまった。


 可愛らしいエナがサンドワームの血を浴びながら満面の笑みでむしゃむしゃ食べているところを想像してしまった。よくあれを食べようと思ったな。


 ちなみに、話の途中で何度も美味しかった魔物の肉を渡そうとされたのだが、俺は全力でお断りしておいた。


 俺に魔物を食べる趣味はない。そりゃあ食べないと死ぬのなら食べるが、別に今回はそんなシチュエーションではない。


 それと、エナもあまりに奇抜すぎるプレイングが条件になってユニークジョブを入手したらしい。なんでも魔物を食べると一定時間その魔物のステータスを吸収できるそうだ。


 最強か?ユニークジョブは大体全部性能が壊れているようだ。


 それに、ユニークスキルも入手したそうで、そちらの性能は、食べた魔物の種類に応じてステータスが上がるそうだ。ただし生きたまま食べたもの限定らしいが。


 確かに強いが、これもエナだから使いこなせるし、入手できるスキルだろう。俺が持ってても使い道が無かっただろう。


 と、こんな感じで、エナはエナで俺と会っていない間に凄まじい冒険が出来たそうだ。


 ・・・まあ、聞かされたうちの半分以上が魔物の食レポだったのだが。


 と、エナの話が大体終わったところで今度は俺の話をしようかと、口を開いた時、


「止まれ!!」


 馬車の外から怒鳴り声が聞こえた。何事かと外を見てみると、服がボロボロでニヤニヤと気持ち悪い笑みをする男が10人ほどで馬車を囲んでいた。


「お前ら、旅の者だな?荷物と女を差し出せ。そうしたら見逃してやる」


 盗賊のボスがニヤニヤとこちらを見ながら命令してくる。


 馬車の御者は顔を青ざめさせながら、俺たちに助けを求める。


「俺は戦闘はからっきしなんだ。お前らやれるか?」


 その問いかけに馬車に乗っていたプレイヤーが皆、顔を合わせて頷く。


「まあ、変人が2人いるからなんとかなるだろ」

「俺たちは邪魔にならないようにしような」


と、ひそひそと話しているが俺は盗賊にどう対処するかで、精一杯なので聞こえない。


 そうして、変人2人&プレイヤーvs盗賊の戦いの火蓋がきられた。

後書き

ジン「俺は変人じゃないんだが?」

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