遺跡:三階層
謎解きをクリアして次の階層への道を見つけた俺は、今度はトラップを警戒しながら階段を降りていく。
「よしっ、今回はトラップはなかったな」
今回は特段何もなくただの階段だった。まあ、何かがあったほうが困るんだけど。
そして降りた先はいかにも強大なボスがいそうな荘厳な扉があった。
「すげー、めちゃくちゃでかい!」
俺は目を輝かせながらその扉を眺める。まずとにかくでかい。10mくらいの大きさがある。扉は赤色ベースで金色の何かで龍をイメージしたのであろう装飾がされていた。
ギギギギギ
そして、その扉は俺が近づくと一人でにゆっくりと開いていく。
そして、開き切った時、中から声が聞こえる。
「シンニュウシャカ、ヨクゾココマデキタナ」
そこには金色に輝くゴーレムが玉座に鎮座していた。
「喋れるのか?」
俺の言葉を聞いて金色に輝くゴーレムが返す。
「モチロン、ワタシハアノカタニツクラレタ、キュウキョクノソンザイ」
「あの方?」
「アノカタハ、ワタシヲツクリダシテマモナク、ナクナッテシマッタ」
ゴーレムは残念そうに顔を俯かせながらそう話した。
「ダカラ、ワタシハアノカタノ、ザイホウヲマモルベク、ココニイルノダ」
ここでゴーレムから急に殺意が溢れ出した。
「オマエハ、アノカタニ、ミアウノカ?タメシテヤル!」
ゴーレムが玉座から立ち上がりこちらに向かって歩いてくる。
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モンスター名:ゴールデンゴーレム
HP:300/300
説明:普通の手段では出現しない特異な魔物。この個体はあの方によって作られ、財宝を守っている。その体は金でできており、かなりの強度を誇り、動きもかなり滑らか。ただ、これでもゴーレム種の中では弱い方。
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HP300!?このゴーレムは、今までのゴーレムとは比べ物にならないほど強い。
「一撃で死ぬとは思わない方が良さそうだな」
と、少し分析をしている間にゴーレムはかなりこちらに近づいている。幸いにもそのスピードはかなりゆっくりで大人が散歩しているくらいの速度しかない。
俺は一度距離を取ろうと思い後ろに向けて進む。が、俺も極振りでスピードが0なので距離が離れるどころか少しずつ縮んでいく。
「くそっ、このままじゃ追いつかれる」
アイアンゴーレムの一撃で体力が七割体力が削れたのだ。こいつの攻撃を喰らったらおそらく即死だろう。
「【自爆】」
なので、少しでも距離を取るべく一旦牽制としてHPを300ほど消費して、自爆を起動する。
「ナニッ!?」
ゴーレムは魔法を撃たれることは想定していたが、まさかプレイヤー自体が爆発するとは思っていなかったので反応が遅れて、爆発を喰らってしまった。
土埃が晴れていく時、ゴーレムはポツリと呟いた。
「マサカ、ミズカラノイノチヲ、ツカッテマデ、ワレヲ、タオソウトスルトハ」
と、完全に勝った気でいた。が、すぐにそれが勘違いだと理解する。
土埃が晴れた先には先ほど自爆して死んだはずのプレイヤーが立っていたからだ。
「ナニッ!ナゼイキテイル!?」
「生きているも何も、ただの牽制の爆発だよ」
と、俺は呆れて返事を返しながら、相手のHPを確認する。250だ。本来なら150ダメージ入る所がかなり減少している。
「イヤ、アリエンダロウ!?ナゼアレダケノバクハツヲ、オコシテ、イキテイルノダ!?」
と、ゴーレム君は地団駄を踏んでプリプリ怒っている。
・・・やっぱりゴーレム種は表情と感情が豊かだな。
怒っているゴーレムを見ながら俺はポーションを使おうとする。が、その数を見て驚く。
「あれ?ポーションが3個しかない?」
俺はここで重要なことを思い出した。そう、トラップの道でポーションをほとんどを使い切ったのだ。残りのポーションを全て使っても体力を150しか回復できない。
300HPを消費して50ダメージなら単純計算で1800のHPが必要になる。先ほどの自爆にHP自動回復を加えて今の体力が500だ。ポーションを加えてもあと850足りない。
「ナンデダ!?ナンデ!?」
幸いにもゴーレムはまだ理解できていなくて、こちらに攻撃を始めてきていない。今のうちに少しでも回復しておこう。
「コンドコソ、コロス!」
数十秒後、ようやく落ち着いたのかまた俺に接近してくる。俺はもう少し怒ってくれていてもよかったのにと思いながら、また自爆の効果範囲に入るまでひきつけ、もう一度300消費して自爆を起動。
「マタカ!フンッ!コンドコソ、シンダダロウ」
と言いながら、また俺が生きているのを確認して怒り始めた。
うーん、デジャヴ。
そしてまた数十秒ほどして、俺に突っ込み始める。今回は回復が追いついていないのでポーションを飲んで起爆。
「マタカ!フンッ!コンドコソ、シンダダロウ」
そしてまた俺を見て怒り始める。
あれ?もしかして今これハメれてるのでは?というか消費体力を300じゃなくて、ギリギリ回復追いつくくらいにすれば、安定して倒せるのでは?
と画期的な作戦を思いついた俺は早速作戦を実行。結果として、100HP以上消費すればこのゴーレムは怒り始めることがわかった。
いやー、100以下で爆発しても、ゴーレムが怒らずに突っ込んできて焦ったね。なんとか全力疾走で逃げ回って次の自爆のクールダウンまで耐えれたからよかった。今回ばかりはゴーレムの遅さに感謝だな。
と、検証を重ねた結果安全なハメ方がわかり、それなら回復も間に合うのであとはこの作業の繰り返し。
「マサカ、コノワタシガ、コンナヤツニ、マケルトハ・・・」
と、言いながら消えていった。
《レベルが上がりました》
《称号【ゴーレムキラー】を獲得しました》
《称号【無慈悲なハメ技】を獲得しました》
かなりこのゴーレムが強かったのかレベルが一気に5も上がり16になった。HPはこれで843になった。
そして今回獲得した称号の効果は、
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称号名:ゴーレムキラー
能力:ゴーレム種に対して与えるダメージ+50%
取得条件:ゴールデンゴーレムを討伐する。
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称号名:無慈悲なハメ技
能力:特になし
説明:モンスターの行動パターンを読み解き、ハメ技を行った者に与えられる称号。モンスターくんが可哀想である。
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といった感じだ。
最後の称号は少し気に食わないがまあいいだろう。この後(恐らく)入手できる財宝に免じて許してやる。
そうして俺はゴールデンゴーレムくんが倒れたと同時に開いた次の階層に降りる階段に向かうのであった。
後書き
ゴールデンゴーレムくん「ゲセヌ」




