遺跡:一階層
ジンのリアルラックによって運営の胃に穴が空いていることも知らず、ジンは遺跡の一階層に来ていた。
「おぉっ!迷路みたいな感じになってるのか」
遺跡の第一階層はまさに迷路のような感じで、2mほどの幅の道がそこかしこに分岐している。それに加えて鳴き声とも物音とも取れるような不気味な音がたまに聞こえてくる。
「ちょっとホラーチックだな」
俺もその音を聞いて少しビクリとしたが、この程度のホラーなら問題ない。普段からマサキにホラーゲームを一緒にさせられているので、もう慣れているのだ。
俺はズンズンと迷路を進んでいく。今のところは何にも遭遇していない。
「このままトラップも魔物もいなければ楽なんだがな」
と、つぶやいた時に10mほど前にモンスターが現れた。
・・・フラグ回収早すぎだろ。
《称号【5級フラグ建築士】を獲得しました》
それに伴って、アナウンスが聞こえる。
おい、絶対誰か俺のこと見てるだろ。俺は称号の効果で常に監視対象になってるってことを知ってるんだぞ。
俺がツッコミを入れたところで目の前のモンスターに集中する
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モンスター名:ブロンズゴーレム
HP:75/75
説明:その名の通り銅でできたゴーレム。体長は2mほど。動力が魔石でプログラムに沿って行動するため、頭を潰しても死なない。倒すには、魔石を砕く必要がある。ゴーレム種の中では最弱で、攻撃が単調で動きも鈍い。
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ふむ、そこまで強くないか?軽くみた感じはそこまで強い所はなさそうだ。今もゆっくりとこちらに向かって来ているだけで、その足取りも重く、動きも全然滑らかではない。
ノソッ、ノソッ、ノソッ
ゆっくりこちらに歩いてくる姿はまるで初めて歩けるようになった赤ん坊のようで、可愛くて少し笑ってしまったのは秘密だ。
ゆっくりゴーレムを観察していると、ゴーレムがついに俺の目の前、攻撃範囲に入ったようで拳を振りかざした。それと同時に俺は自爆を起動。HPを300消費して、爆発を起こす。
ボン!
ゴーレムはしっかりと爆発に巻き込まれて、爆風で飛ばされ壁に激突した。が、ボロボロになったもののまだ生きていた。
「まじか、割と余裕を持ってHPを消費したはずなんだけどな」
俺は限界が近そうなゴーレムに近づいてもう一度自爆を起動。今度は素材になって消えた。
「やっぱり自爆は防御力を貫通できないのが難点か。将来防御力極振りとかのプレイヤーと戦う時は苦戦しそうだな」
と、自爆の欠点を頭に入れつつ、素材を回収する。
《レベルが上がりました》
《スキル【爆発範囲上昇Lv1】を獲得しました》
《スキル【爆発ダメージ上昇Lv1】を獲得しました》
お、いろいろ上がったな。レベルは今砂漠で何体かモンスターを倒した時と合わせて、9レベルになっている。それぞれのスキルと称号の効果は、
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スキル名:爆発範囲上昇
レベル:1
能力:自身の起こす爆発の範囲が5%上昇する。
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スキル名:爆発ダメージ上昇
レベル:1
能力:自身の起こす爆発のダメージが5%上昇する。
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称号名:5級フラグ建築士
能力:フラグが回収されやすくなる
条件:フラグを1回回収する
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という感じになっている。フラグ建築士の効果がどれほどかわからないが、敵を攻撃した時に「やったか!?」とかは言わないようにしよう。うん。
他の爆発強化系統は自爆と相性がいいので助かる。それとステータスはHPが今762になっている4桁はまだ先になりそうだ。
そういえば最近反射で敵を倒してないなと思いながら、また俺は遺跡の探索を再開する。
カチッ
しばらく歩いていた時、俺の足元が沈み込んだ。それと同時に俺の横の壁から弓矢が飛んでくる
「うおっ」
俺は咄嗟に屈んで避けようとしたが間に合わずもろにくらってしまった。
ザクッ・・・ボロボロ
俺に刺さった弓矢とそれを打った矢筒?トラップ?は俺に刺さったと同時にバラバラに崩れてしまった。幸いにも俺のHPは自然回復で満タンになっていて死ぬことはなかったが、半分くらい削られてしまった。
「弓矢が崩れた?なんでだ?経年劣化?」
経年劣化にしてはやけに飛んできた時の威力が強すぎる。反射ダメージで崩れたという可能性も考えたが、大会の時に射手のプレイヤーの攻撃が当たった時は弓矢ではなく、プレイヤーにダメージが入っていたはずだ。
「うーむ、謎だ」
結局何が原因かわからないまま、俺はまた遺跡の探索に戻る。
結果的にこの階層ではブロンズゴーレムと矢のトラップしかなかったため、割と面白みもなく次の階層の階段を見つけた。
後書き
監視役「フラグ回収はやっ!よし、この称号与えよ」




