装備屋に伝言
フィールドボス戦が終わって、職業がMになってしまった翌日、仁はまた、ULOにログインしていた。
「そういえば、昨日忘れていたけど装備の耐久値が無限になったのをミルさんに伝えないと」
と、ふと思い出したので、装備屋に向かう。
◇◇◇◇◇
装備屋についた俺は装備屋の扉をノックして中に入った。
「あら、ジンくんじゃない。いらっしゃい、久しぶりね。大会での活躍見させてもらったわよ。戦い方が面白くて、つい見入ってしまったわ」
「久しぶりです、ミルさん。今日は装備について伝えたいことがあるから来ました」
ミルさんに大会の様子を見られていたことを知って少し恥ずかしく思いながら、要件を伝える。
「装備について?何か不備があったかしら?」
ミルは不思議に思い首を傾げる。
「いえ、そうではなくて、【破壊不可】っていう能力がついたんです」
「え、破壊不可!?本当に?装備を見させてくれる?」
ミルさんはかなり驚いた様子で、俺に装備を見させてくれと頼んだ。
「いいですよ、ほら、これです(ステータスの装備欄を見せる)」
「本当ね・・・」
「やっぱり珍しいものなんですか?」
「珍しいなんんてものじゃないわ。破壊不可という能力はほぼ全ての生産職の人がつけようとしようとβテストの時から毎日頑張っているのに、いまだについた事例がないのよ。その能力をつけれたら、一級どころか、達人の域と言われているくらいね。まさか私が一番最初につけることになるとは思っても見なかったけどね・・・」
どうやら【破壊不可】は相当に珍しい能力のようだ。
「何が原因でついたとか、わかるかしら?」
そう聞かれた俺はこれまでの経緯をミルさんに話した。
「俺が経験した中で強いていうなら、フィールドボスをソロで倒したくらいですね」
「うーん、多分それは違うわね。それが原因ならもっと多くの人が持っているはずよ」
「そうですか・・・」
「「うーん」」
そうして、俺たち2人は仲良く首を傾げた。
「まあ、とりあえずその能力は誰にも見せちゃダメよ。特に、生産職には」
「分かりました、見せたら何されるかわかったものじゃありませんからね」
結局何が原因か分からないまま、俺はミルさんの店を離れた。そういえば、ミルさんは店に名前とかつけてないんだろうか。今度聞いてみよう。
◇◇◇◇◇
「さて、これから何をしようか」
俺は昨日までは西の森を攻略していた。だが、フィールドボスを倒してしまったため、もう一度行く気にはならない。そこで、次の攻略場所を探すべく、マップを開いた。そこには西には森、北には山、東には砂漠、南には次の街と書いてあった。
正直、次の街に行くほど強くはなってないんだよな。となると、北か東になりそうだ。ちなみに北の山はめちゃくちゃ高く、魔物も強く、気候も最悪だと聞く。いまだに攻略されていないので、山の先に何があるかはまだわかっていないそうだ。なぜ運営は最初の街のすぐそばにそんなえげつないエリアを作ったのか、謎である。
流石にそんな魔境に行くほどの勇気もないので、俺は東の砂漠に行くことにした。ここは今の俺には打ってつけで、そこそこの難易度で初心者と中級者の間くらいが適正帯らしい。
俺は東の砂漠に行くための準備を進めるのであった。
後書き
ゲーム開発部「初心者の街の北に何を設置しよう・・・?せや!めちゃくちゃ高くて難しい山作ったらかっこええやん!」




