初期設定:前編
俺、神崎 仁は高校1年生で、成績は中の上ぐらい、運動神経もまあまあである。
「なーなー、じん~、新しいVRMMO見つけたんだけど一緒にプレイしない?」
今隣で話しかけているのは小学1年生から今までずっと一緒の学校に通ってきた幼なじみの黒田 正樹である。
「え~、いつもやってんじゃん。前のはいいのかよ。」
「いや、なんかこの前の奴は作り込みが微妙だったからさ~。でも今回のVRMMO「ULO」は違うぞ。なんと!!レベル上限がないんです!」
「え~。それゲームバランスとか大丈夫なの?」
「なんかこれを作った会社は基本的にバグ以外は修繕しないっていってるぞ。あと、イベントの時は、それぞれのレベル帯でやるらしいし。」
「うーん、まあいっか。それじゃあ今日帰ったらアプリダウンロードして初期設定な。それが終わったらフレンド申請するために名前送って。」
そして学校が終わり、俺は家に戻ってきた。
「えーっと、ULOだっけ?あ、あったあった。ダウンロードっ!」
5分後、
「よし、ダウンロード完了。それじゃ入って初期設定するか。」
ベッドに横になり、VRゴーグルをつけ、いざダイブ!
「ようこそULOへ」
「えーっと、君は?」
「私はこのゲームのチュートリアルをするAIだよ。ナビって呼んで。」
「ナビね。それじゃ最初は何をするの?」
「最初は名前の設定ね。なんて名前にする?」
名前、名前か・・・
「うーん、ジンってどう?」
「ちょっと待ってね、検索するから・・・・・・・・・・うん、大丈夫、その名前はほかにいない。次は見た目の設定だね」
ナビが指を回すと目の前に自分そっくりなアバターが出てきた。それじゃあ髪の毛をちょっと伸ばして青色にして、目は青と赤のオッドアイにしよう。
「はい、これでいいよ。」
「うん、わかった。次はスキル選択だよ。この中にあるスキルから3つ選んでとってね。」
そうしたら目の前に大量のスキルが載ったリストが出てきた。俺はざっくり下にスクロールしているとぱっと目についたスキル【反射】のある欄でとまった。
「この【反射】っていうスキルはどんな能力?」
「え、ああ、詳細は右上にある?マークからみれるよ。」
ん?言われてみればそんなマークがある。俺はそこを押した。すると反射の詳細が見れるようになった。
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スキル名:反射
レベル:1
能力:自分の受けたダメージの3%相手に反射する。防御無視攻撃。
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え、これ強くない?いや、でも微妙なのか?
%が低すぎる気がするけどレベルが上がるかもとの体力が多ければ最強になれる気がする。
「じゃあ、このスキルで。」
「はいはーい、じゃあ一つ目は反射ね。あと2つはどうする?」
もう俺のプレイスタイルは決まった。あとはHPの量と回復量を増やせばいいだけだ。なので俺が選んだのは【HP強化】と【HP自動回復】である。
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スキル名:HP強化
レベル:1
能力:自身のHPを30増やす。
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スキル名:HP自動回復
レベル:1
能力:毎分5%自身のHPを回復する。
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「はーい、OK。じゃあ次に移るよ~。」
次回、初期設定終了です。