初期設定:前編
俺は神崎 仁。運動神経普通、成績も普通の高校1年生である。
「なぁなぁ、じん。新しいVRMMO見つけたんだけど一緒にプレイしない?」
今隣で話しかけているのは小学1年生から今までずっと一緒の学校に通ってきた幼なじみの黒田 正樹だ。普段からこのように面白そうなゲームを見つけたら俺に誘ってくる。
正直このようなことは慣れたものだ。
「えー、いつもやってるだろ。前のゲームはいいのかよ」
「いや、なんか前の奴は作り込みが微妙だったから、途中で飽きたんだよ。でも今回のVRMMO『ULO』は違うぞ。今までのVRMMOとは比べ物にならない高精度なグラフィックに、最新の技術を使用して体の細部まで動きを再現。さらにこのゲームはその名の通りレベル制限がないRPG。どうだ?面白そうだろ?」
なんだそのゲーム。レベル制限がないのはRPGとしてどうなんだ?
・・・まあ、聞いた感じかなり面白そうだが。
「確かに面白そうだな。ちなみにゲームバランスとか大丈夫なのか?」
「なんかこれを作った会社は基本的にバグ以外は修繕しないって言ってるぞ。あとイベントの時は、バランスが崩れないようにそれぞれのレベル帯でやるらしいし」
レベル制限がないとかいうゲームのくせにゲームバランスは割と考えられているようだ。
「なるほど、その辺も考えられてるんだな。じゃあ今日帰ったらアプリダウンロードして初期設定するな。それが終わったらまた連絡する」
と、新たなゲームを始まることが決定して俺はワクワクしながら家に帰ってきた。
今日の授業はこのゲームのことを考えすぎて全然集中できなかった。
マサキにいつも押し付けられているとはいえ俺もゲーマーなのだ。当然新しいゲームには嫌でも期待してしまう。
俺は早速ゲームのダウンロードを始める。
ピロンッ
適当に時間を潰していたらダウンロードが終わった通知音がなった。
「よし、ダウンロード終わったな。じゃあ入って初期設定するか。」
俺はゴーグルをつけて、ベッドに横になった。それと同時に俺の意識は暗転していく。
◇◇◇◇◇
《ようこそULOへ》
意識が覚醒した時、俺は無限に広がっていそうな空間に立っていた。
ふと周りを見ると目の前に妖精の様な生き物がふわふわとこちらの前を飛んでいる。
「えーっと、君は誰?」
俺は何も情報がないので目の前にいる生き物に話しかける。
「私はこのゲームのチュートリアルをするAIだよ。ナビって呼んでね」
「ナビね。チュートリアルの最初は何をするんだ?」
「最初は名前の設定からだね。なんて名前にする?」
名前、名前か・・・。まあここは無難な名前にしよう。
「うーん、ジンってどう?」
「ちょっと待ってね、検索するから・・・・・・・・・うん、大丈夫、その名前はほかにいないよ。次は見た目の設定だね」
ナビが指を回すと目の前に俺そっくりなアバターが出てきた。
これはVRMMOの機体を買った時の初期設定で現実世界の体を読み込んで自動生成されたアバターだ。
それにしても見た目か。どうせならかっこいい感じにしたいな。
色々悩んだ結果、髪の毛は青色に変え、目は青と赤のオッドアイに変えた。
オッドアイはかっこいいからな。どうしても俺は中学2年生の考えを捨てられないのだ。
「はい、これでいいぞ」
「うん、わかった。次はスキル選択だよ。この中にあるスキルから3つ選んでね」
ナビがそう言うと、目の前に大量のスキルが載ったリストが出てくる。
俺はざっくり下にスクロールしているとふと一つのスキルが目につく。
それが俺と【反射】の出会いだった。
まさかこの後俺がこのスキルに振り回されるとはこの時は思いもしなかったが。
「この【反射】っていうスキルはどんな能力なんだ?」
「え?ああ、詳細は右上にあるボタンからみれるよ」
ん?言われてみればそんなボタンがあるな。俺がそこを押すと、反射の詳細が出てきた。
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スキル名:反射
レベル:1
能力:自分の受けたダメージの3%相手に反射する。防御無視攻撃。
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え、これ強くね?いや、でも微妙なのか?反射率が低すぎる気がするが、レベルが上がるか体力が増えれば最強になれる気がするな。
「じゃあ1つ目はこのスキルで」
「はいはーい、1つ目は反射ね。あと2つはどうする?」
もう俺のプレイスタイルは決まった。あとはHPの量と回復量を増やせばいいだけだ。なので俺は【HP強化】と【HP自動回復】を選んだ。
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スキル名:HP強化
レベル:1
能力:自身のHPを30増やす。
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スキル名:HP自動回復
レベル:1
能力:毎分5%自身のHPを回復する。
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「はいはーい。じゃあ次に移るね」




