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僕のくノ一戦姫  作者: ぽっくん
孤独のくノ一
13/26

道中2

あれから、休憩も済んで再び山道。周りは相変わらずの木々と霧。でも、変わった部分もある。道のほとんどが数センチ程の雪で覆われて白くなった。標高が上がってきている証拠だ。


隣を歩く立花さんは洞窟を出た時から変わらず、数十メートル間隔で護符を木に貼りながら歩いる。

気になったので訳を聞くと、迷った時に来た道を戻る為の道標(みちしるべ)らしい。そしてもう一つ重要な役割が。

なんと、この護符には僕達の足跡を幻術でカモフラージュする術が施されているそうだ。

流石、立花さん。抜かりない。

(くだん)の物の怪に僕達の足跡が見つかると一発でゲームオーバーだもんね。


道らしい道になったお陰で、こんな風に他の事に気を回せる余裕ができた。

滑って奈落に転落する確率もグッと下がったからね。

そして、今も立花さんとお話しながら歩いている。


「立花さんは忍術を使えたりするんですか?」

「忍術ですか? 使えますよ」


やっぱり忍術を使えるんだ。さすがは忍者だ。


「正式には『魂術(こんじゅつ)』というものです」

「こんじゅつ?」

「はい『(たましい)』に『(すべ)』と書いて魂術です。魂術は人間の魂が持つ『魂力(こんりょく)』というものを使って様々なものを具現化する術です。例えば、火でしたり、水でしたり」


すごい。まるで魔法だ。


「その『魂術』は僕でも使えたりするんですか?」

「はい。陽影くんでも使おうと思えば使えますよ。魂力自体は全ての人間が持ち合わせているので。」


おぉ〜!! それなら是非とも魂術を使ってみたい!


「ただ、かなり修行が必要になると思いますが…」


立花んの次の一言で、一瞬にして僕の希望は崩れ去った。


「……そうですよね」


そう世の中上手くはできてるわけ無いか…。もしも、少し練習しただけで魂術が使えるんだったら、世の中は魔法に満ち溢れた社会になっているだろうから。

なんとなく分かってはいたけど、ものすごく残念だ。


「アハハ……でも、魂術が使えてもそんなに良いことはありませんよ。それに、もし陽影くんが使えるようになったら、悪い人たちに目をつけられるかもしれませんよ」

「それは嫌ですね….」


笑いながらサラッと怖いこと言う立花さん。やっぱり魂術は使えない方がいいかも…


「それで、魂術って火や水以外に何があるんですか?」

「火や水以外には風、土、氷、雷、光、闇があります。これらの属性は人それぞれ異なっていて、その人の属性によって使える魂術の属性も決まってくるんです」

「へぇ〜」


一人で全属性使える訳じゃないんだ。なんか「ポ○モン」の属性みたいだ…少し違うけど。


「立花さんは何属性なんですか?」

「私の属性ですか? 私の属性は氷ですよ。なので、氷を作り出すことが出来ます。氷以外にも雪なんかも作れます」


立花さんは氷属性なのか。端的に言うと、ド○クエのヒ○ドが使えるって事か。見てみたいけど、今の状況でお願いするのは軽率だよね。魂力温存の為にも。

それにしても、立花さんの名前が「雪音」だから氷属性がとてもしっくりくる…

属性って名前で決まるのかな?


「属性と名前って関係してたりするんですか?」

「そんな事は無いですよ。私が氷属性なのは偶々です」

「関係ないんですね。てっきりあるのかと」

「名前との関係性については私も聞いたことないですね…」


って事は「烈火」と言う名前の人が水属性だったりするのか……

もしも僕の属性が闇だったりしたら嫌だな…

僕の名前は「翔太」だからできれば風属性がいい。


「僕の属性って今分かったりします?」

「今すぐは流石に無理ですね…でも、火、水、風、土、氷、雷のいずれかですよ」

「光と闇の属性の人はいないんですか?」

「光属性の人はいないというわけでは無いのですが、滅多にいませんね。私も知り合いに一人いる位です」


光はレア属性なのか。


「闇属性は?」

「闇の属性は物の怪の持つ属性ですね。過去に闇属性の人が数人居たみたいですけど、あまり伝承は残っていませんね」


良かった。僕が闇属性じゃなさそうで…



"風属性でありますように、風属性でありますように"



僕にとって重要な事なので、心の中で二回お願いしておいた。


「陽影くんは風属性だといいですね」


「ふふっ」と破顔(はがん)して隣を歩く立花さん。僕ってそんなに顔に出やすいのかな…


「でも魂術は修行しないと使えないから、属性が分かったところで何にもできないんですけどね…」

「アハハ…そうですね。でも、魂力自体は陽影くんも使ったことがあると思いますよ」

「えっ?」

「火事場の馬鹿力ってあるじゃないですか」

「ありますね」

「あれは正しくは、魂力を使って体の制限を解除してるんです」

「そうなんですか?」

「はい」


意外な事実に驚いた。それなら一回使ったかもしれない。小学生の時に水溜りに落ちそうになったのを神回避をした経験があるから。

意外としょぼい使い方…


「私たち忍びは先ず体の制御を任意で外せるように修行するんです」

「キツそうですね」

「はい。キツかったですね…。ちょうど陽影くんが学校の放課後に師匠さんとやってた修行に似てますよ」


苦笑いする立花さん。僕も思わず苦笑い。師匠の理不尽な修行内容が脳裏を過ぎる。あんな修行はできればもうやりたく無い…


「あれを続ければ忍びになる為の基礎技である『五体術』の一つの『風足(かざあし)』が習得できるかもしれませんね…」


技の名前からして、足が速くなるんだろう。立花さんの感じからすると、その「風足」を習得するまでにかなりの苦労があったみたいだけど…


「『風足』を習得できれば間違いなく学校一の俊足になれますよ。陽影くんも頑張って下さい」


学校一の俊足…響きはカッコいいけど、僕はならなくてもいいかな。それに、師匠には勝てそうにないから実質No.2までしかいけないけど。


「いえ、僕は遠慮しておきます」

「アハハ…そうですよね」


師匠にまた(しご)かれるのはもう懲り懲りなので勘弁して欲しい。


「それよりも、五体術は他にどんな技があるんですか?」

「風足以外には、夜目(よるめ)震感(しんかん)金剛(こんごう)鬼力(きりょく)があります。『夜目』は夜でもはっきりとした視界を得る為の技ですね。『震感』は振動を聞き分けて周りの状況を把握したり建物までの距離や形を測ったりすることのできる技です。『金剛』は体を硬くして防御力を上げる技で、最後の『鬼力』は所謂、火事場の馬鹿力を無理矢理使う技ですね。これら四つと風足を合わせて『五体術』です」

「凄いですね…忍びって」


僕に出来そうなのは「夜目」くらいかな…一番楽そうだし。

それにしても本当に忍びって凄い。五体術にプラスαで魂術まで使えるなんて。世の中の忍びは尊敬に値する。


「そんなこと無いですよ。忍びにとって五体術の習得は当たり前ですから。でも、こうして物の怪から逃げ切れているのも『五体術』の修行のお陰なんですよね。だから、あの修行が無駄じゃなかったんだと思うと、あの時頑張って良かったなって今になって思います」

「立花さん…」


遠い目を前方に向ける立花さん。多分、昔を思い出してるんだろう。その憂を含んでいそうな横顔はまた一際美しかった。


「ってごめんなさい。変な雰囲気にしてしまって」

「いえ、そんな事ないですよ…」


なんか気まずい沈黙が訪れる。こんな時に気の利いた一言でも言えたら良いんだけど、生憎僕の頭はそんな機能を持ち合わせていない。


「あの、ずっと言おうと思ってたんですが…一つ良いですか?」

「はい…?」


数秒間続いた沈黙は立花さんによって破られた。なんか神妙な感じだけど、どうしたんだろう?…


「その…苗字呼びをやめませんか? 一緒にいるのに他人行儀な感じがして……嫌でしたら無理にとは言いませんが」


確かに、他人行儀な気はしてた。せっかく立花さんと少しだけ親睦(しんぼく)を深める事ができたのに。

でも、きっかけがなかったからなぁ……って、これはただの言い訳か…。自分から切り出さなかった僕が悪いわけだし。それに、せっかく立花さんがきっかけをくれたんだから、僕が率先しなければ!


「わかりました…ゆっ雪音さん」


一瞬だけ驚いた顔を僕に向ける雪音さん。それからすぐに魅力的な笑みを浮かべて、僕に向けて口を開く。


「ありがとうございます…翔太くん」


雪音さんから目を逸らす。

名前を呼ばれるのってやっぱり恥ずかしい…

それが年頃の異性となると尚更。


でも、少し雪音さんに近づくことができた気がした。

エタりん:やぁみんな僕の名前はエタりん。なろう作家のエタりを促進させて、立派なエタリストを育て上げることが僕の仕事なんだぁ。最近のターゲットは変態型理論破綻作家のぽっくん。

最近調子に乗ってるゴミ作者さ。


ぽっくん:ふっ、おれをエタらせる事ができるとでも?


エタりん:簡単だよ。


ぽっくん:やれるものならやってみろ!


エタりん:まぁ、せいぜい足掻きなよ。どうせ僕の術中にハマるんだから。


ぽっくん:もし、俺がR-18に引っかかって投稿できなくなっても同じ事が言えるかな(ニヤッ


雪音さん:私に何をさせるつもりですか!?


ぽっくん:まぁ、ちょっとね…


エタりん:おい、テメェ。そんな事が許されると思ってんのか! あぁん!


ぽっくん:急にキャラ変わったな。


エタりん:お前、俺の仕事無くすんじゃねぇ!


ぽっくん:まぁ、引っかからないとは思うけど、引っかかったらこの作品は終了という事で(笑


エタりん:(°_°)


ぽっくん:急に顔芸するな。


雪音さん:だから、私に何をさせるつもりなんですか!?


ぽっくん:雪音さんは後書きの世界に来ると世界観が崩れかけないから、戻ろうか…


雪音さん:まっ、まさか、私に破廉恥な事を…


ぽっくん:はいはい、さっさと戻ろうね。



雪音さん無事に元の世界に帰還。



エタりん:(°_°)


ぽっくん:お前、いつまで顔芸やってんねん!


エタりん:作品を停止させられるような事態になったら許さないんだからね!


ぽっくん:急なツンデレ!!



ーーー


しょうもない茶番でした。お付き合い下さりありがとうございます。


小説の内容の方もやっと世界観の設定について少し触れることが出来ました…


誤字脱字、表現の誤り、作品の矛盾点などがありましたら、報告宜しくお願いします。


因みに、作品を停止させられる事態になったらやめるかもしれないのはマジです。


まぁ、少し先になれば分かるかと…


では、また次のお話でお会いしましょう。

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