裏山
第四話 裏山
学校を終えて、正太は下校中だった。昨日の出来事はまだ誰にも言っていない。下を向いて歩いていると、いきなり後ろから勢いよく肩を叩かれ、驚いた正太は後ろを振り向くと、目の前には不気味な笑みを浮かべた、たけしが立っていた。たけしは、背がクラスで一番高く、短髪だ。昔から力が強く、逆らう者は誰もいない。
数分後、正太は裏山の円盤の前に立っていた。そして、前には正太の同級生が何人か立っていた。一人は、茶髪で髪の毛で目が隠れそうになっている前田がいて、二人目は、小太りで食いしん坊の拓郎がいて、三人目は、正太がクラスで今一番気になっている女の子の由美子がいた。この三人もたけしに呼ばれて来たに違いないと正太は思った。「ここは危険だ。」正太はそう呟いた。由美子がそれを聞いて、「えっどうして?」と聞いてきた。正太は、昨日あったことを全て話した。するとたけしは不気味な笑み浮かべた。そして、正太達を無理やり円盤に押し込んだ。
たけしに無理やり、円盤の中に押し込まれた正太達はいきなり物凄い異臭を感じ、吐き気がした。正太はこないだには無かった臭いだと思った。中は正太がこないだ入ったより明るく、ある程度中が見えた。すると、拓郎が悲鳴をあげた。ほかの全員が拓郎を見ると、拓郎は人差し指を震わせながら前の方を指差していた。正太達が見てみると、そこには血を流し倒れ込んでいる死体があった。由美子が悲鳴をあげるのが聞こえた。「あ、あの化けもんが、、いるぞ、、。」正太は震えた声で言うと、皆と一緒に(入ってきた所)にもどった。そこにはたけしがいて、皆を中に押し戻そうとしていた。正太は声を張り上げて「はやく出させてくれ!」と言い、泣きそうだった。すると突然、たけしの後ろから、「おい!何をしている?」と高い声が聞こえてきた。
数分後、正太達は円盤の外にいて、どうやら、じゅんから話を聞いたらしく、円盤を見に来たという近所の野村さんがいた。