冒険者登録しよう4
アルフォートの町を歩き回り、やっと目的の奴隷商を見つける事が出来た。 だって、あからさまに怪しい建物だもん。 町の奥の路地にあるし。
建物の扉を開け
「御免下さい。誰か居ませんか?」
「はーい。少しお待ち下さいませ」
店の奥から声がした。 綺麗な女性の声だよ。奴隷商人にも女性が居るんだ。
少し待つと、奥から来たのはあからさまに怪しく厳ついおっさん。
あれ?あの声の女性は?
「お待たせしました。 店主のゴンザレスでございます」
お前かよあの声は! あの時聞いた声がおっさんからする。
「今日はどの様な御用でしょうか?」
おっさん・・・もとい、ゴンザレスさんは手揉みをしながら話し掛けてくる。
「この度冒険者に為りたくて仮登録したんだけど、仲間が欲しくて。宛も無いから、冒険者の先輩に教えてもらった通りに此処に来たんです」
「そうでしたか。当店は戦闘向けから回復重視迄、各種揃えております。 じっくりしっかりと御選び下さい」
「あの・・・予算なんですが・・・」
「それも各種揃えております。高い物なら大金貨100枚 安い物なら金貨1枚ですね」
・・・とりあえず見せて貰おう。
「では此方からどうぞ」
ゴンザレスさんに案内された場所には、色々な種族の奴隷さんがいた。
その中に気になる人がいた。
「この人は?」
「彼女は、戦闘向けですね。種族は竜人で、年齢は20歳。 借金の肩代わりに奴隷落ちしました」
凄く強そう。 彼女はこちらを見て微笑んだ。
「ちなみにいくら?」
「大金貨10枚です」
無理だな。そこまでは無い。
彼女に軽く会釈し、その場を去る。
・・・・色々見せて貰ったけど、お金が足りなかったり、向こうから拒否されたりでなかなか決まらない。
僕には奴隷なんか無理なのかな?
そう思っていたら、ふと奥の扉に目が行く。
「あの扉は?」
「あそこは、色々あって数日で処分する奴隷がいます」
処分!?
「処分なんて非人道的な! 駄目だ!」
「聞いて下さいませ。 中に居るのは、手に負えない伝染病に掛かった奴隷で、御飯も食べれず水も受け付けない。 確実に数日で死亡する奴隷なんです」
そんな・・・。
「とりあえず見せて貰えますか?」
「危険です!」
「そこを何とか!」
「・・・・分かりました。後は自己責任でお願いします」
ゴンザレスさんに部屋の中に入れて貰う。
うっ!
部屋の中は物凄い異臭。 蝿が飛び交い、どう見ても衛生的では無い。 話では、掃除をしても直ぐに元に戻るらしいけど、それにしてもこれは酷い。
中を見渡すと、部屋の奥に二人分の気配が。
近くに行くと、異臭がもっときつくなる。
そこには、二人の女の子がいた。
1人は片眼が潰れて腐敗している。耳も腐り片方無い。
1人は片手・片足が腐り落ちて蛆が沸いていた。
二人共こちらに気付き、見詰めてきた。
僕は直ぐに思う。 助けなくちゃ! 奴隷? そんなの関係無い! 命の灯火を消しちゃ駄目だ!
「ゴンザレスさん! この娘達は幾らで譲って頂けますか?」
「この娘達は値段は有りません。数日で死亡しますので。それでも良いなら、只でお譲りします」
「是非お願いします!」
「分かりました。直ぐに譲渡の手配をします。少しお待ち下さいませ」
よし! それじゃあ、こちらも彼女達を助ける準備をしよう。僕にはそれが出来る!
神様から頂いた力で!




