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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ラノベの世界で『ざまぁ』される、かませ犬キャラになってしまった。かませ犬キャラを脱却する為に、努力をした結果……

作者: 琴珠

連載候補の短編ですが、これだけでも完結するようになっていますので、ぜひ読んでいってください。

「今なら分かる、お前の気持ちが」



 どこにでもいるような社会人のとある男は、目が覚めると異世界に転移していた。

 転移先は、ファンタジー世界の一般家庭である。


 転移といっても、元の世界のままこちらの世界に来た訳ではない。

 この世界は剣と魔法のファンタジー世界であると同時に、とあるラノベと酷似した世界でもある。


 そんな世界で、とあるキャラに憑依するかのような形で転移をしてしまったのだ。


 憑依先のキャラは、異世界転生して来た主人公にボコボコにされるキャラだった。

 性格も非常に悪く、実力が無いのにも関わらず、威張っているキャラでもある。


 名はパラス・マセカイヌ、年齢は15歳。

 物語開始が学園編である満16歳なので、入学までに1年程の時間がある。


「ザコキャラってのが残念だけど、努力して強くなってやる!」


 こういったキャラになってしまった場合、努力して逆に本来の主人公よりも強くなるパターンが王道だろう。

 何か物凄い潜在能力が隠されている場合もあるかもしれない。


「やってやる!」


 この時のパラスはなんとかなるだろうと思っていた。


 しかし……


「どうして駄目なんだ!?」


 空いた時間は、修行や勉強をするようにしていた。

 だが、何をやっても上手くいかないのだ。


 上達しているかも怪しい。

 まるで世界から成長を拒まれているのかというくらいに、成長というものがない。


「きっと努力が足りないんだ!」


 努力が足りないだけかと思い、修行や勉強の時間を増やした。

 剣を振るい、魔法の勉強をした。


 そんな日々が続き、約1年が経過する。


 その結果……


「なぜだ……?」


 なんの魔法も取得できず、思った方向に剣を振り降ろすことも容易ではなかった。



 学園に入学した。

 主人公キャラの活躍を見ていると悲しくなってくる。


 主人公はつい先日この世界に16歳程の姿で転生して来たばかりだ。

 つまり、なんの努力もしていない。


 その反対にパラスは努力をしていたのにも関わらず、出来が悪い。

 クラスメイトの中にはパラスのことを「努力不足の怠け者」と言うものもいた。


「そうか……そうだったんだな」


 転移前、この世界の元となった作品を全部ではないが、読んだことがある。

 その時、本来のパラスに対し「性格が悪い」と感じた。


 そのように作られているキャラなので、それは当たり前だろう。

 だが、実際にパラスになって1年生活して来て分かった。


 これだけ失敗経験ばかりでは、あのような性格になるのも無理はないだろう。

 本当は悔しかったのかもしれない。


 涼しい顔をして、圧倒的な力を示す主人公と比較して、自分が惨めに感じたのかもしれない。


「今なら分かる、お前の気持ちが」


 1年だけでもこれなのだ。

 彼の15年間を考えると、胸が痛む。


「でも、俺はお前みたいにはならない。俺はお前を幸せにする」


 今のパラスの人格がどこにあるのかは分からない。

 ただ、いつかこの体を返した時に、パラスが負けばかりの人生でないことを知ってくれるように頑張りたい。



 それから数年後、学園を卒業した後のことだ。

 男は元の世界で目を覚ました。


「これは、夢……?」


 夢の内容はあまり覚えていない。

 夢なんてそんなものだろう。


 今日もいつも通り、会社へと向かうだけだ。


「このキャラ……」


 帰り道、スマホでネット小説を見てふと思った。


「彼には、何があったんだろうな」


 何も変わらない、いつも通りの日常。

 だが、明確に変わったことがある。


 男はネット小説を以前のように楽しめなくなっていた。


 ネット小説でよくいる、性格の悪いかませ犬キャラの心情を想像してしまうようになったからだ。

 そういったキャラは驚くほど性格が悪く、いくらボコボコにしても読者が心を傷めないようになっている。


 だが、そうなってしまったのには何か理由があるのではないのか。

 下手をすれば、黒幕よりも辛い過去があるのではないのか。


 そんなことを考えるようになってしまった。

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