薬局でオナホを買いたいのだ
近くの本屋さんのアダルトコーナーが無くなった。
なので薬局のオナホを買いたい。
でも恥ずかしい。
アダルトショップなら恥ずかしくない。
アダルトショップはアダルトなものを買う場所だ。
オナホを買って何が悪い。
でも薬局は恥ずかしいよ〜。
僕は薬局でオナホを見るたびに僕は映画。ターミナルで自分の国でクーデターが起きた事を知るトム・ハンクスみたいな顔をしている。
いつも買えず、薬局から出た時は映画。フォレスト・ガンプでバスを待つトム・ハンクスみたいな顔で帰る。
でも今日の僕は一味違う。
つい数日前まで本気で自殺を考えていた。
そしてそれを踏みとどまった。
生きるか死ぬかの勝負に勝った僕に怖いものはない。
僕は映画。プライベート・ライアンでノルマンディーに上陸した時のトム・ハンクスの様な凛々しい顔でレジに並ぶ。
買え!ヒロモト!
いけ!ヒロモト!
…
だめだった。
僕は羞恥心に勝てなかった。
結局いつも通りの買い物しか出来なかった。
お茶とサプリメントとウエットティッシュ。
そしてプリキュアウエハースとおジャ魔女どれみグミ。
ごく普通の38歳男性の買い物だろう。
いつか薬局でオナホを買いたい。
僕は映画。ショーシャンクの空に。で検索すると大体の人が最初に目に付くモーガン・フリーマンの様な顔で家に帰った。