49 もうすぐ3年生
ストック分です。4月前に投稿しておきたくて、急いで投稿しております。
とある日の昼休み。給食を生徒といっしょに食べて、そのまま午後の授業まで一休みしている私(担任教師)の視線は、クラスの中でも一番目立つ子のいるグループに向いていた。くすんだ金髪と青い目のハーフの子、誰にも言えないけれど、おそらくは前世の記憶を持っている転生者であろう、山村 雪奈ちゃんと、そのお友達のグループだ。
「もうすぐ3年生ですね」
「クラスがえがあるみたいだよ」
「つぎもユキちゃんといっしょがいいなー」
話題はそろそろ近づいてきた新学期の話題のようだった。ウチの学校では1年生、2年生はそのまま繰り上がりでクラスの生徒に変化は無いけれど、3年生に上がる時にはクラス替えがある。ちなみに次にクラス替えがあるのは5年生に上がる時。低学年、中学年、高学年といった区切りでクラス替えがあるのだ。
小学生での2年間は長い。2年間を過ごしてきたクラスメイトと別のクラスになるかもしれないと考えると、不安を覚える子もいる事だろう。……もちろん、まったく心配のない子もいるにはいるのだけれど、生徒の中には1年生の新年度で『お母さんがいない』と泣きだしてしまった子もいる。この2年間でだいぶ学校に慣れて精神的にも強くなってきたとは思うから、次の学年でも頑張って欲しいと思う。
「3年生……少し、憂うつですね……」
「ユキちゃんも?!」「ユッキーも?!」「まじかー!!」
雪奈ちゃんまで?!そんな事がありえるの?!精神年齢的に何も恐れる事はないと思うんだけど?!思わず私も声を出しそうになってしまったけれど、かろうじてこらえて、子供たちの会話に耳を澄ませた。
「3年生から、新しい授業が始まるじゃないですか」
「あー、そっちか」「何がしんぱいなの??」「むずかしい勉強??」
なるほど。クラス替えが問題ではなかったのか……でも、授業に問題なんてないような気もするけれど……今のところ雪奈ちゃんが苦手というか嫌っているのは、月に1回とか2回しかない、創作ダンスみたいな、昔は無かった新しい自己啓発系の授業しかないんじゃないかな。何が問題なんだろうか。
「3年生からは、たまに『ソロバンの授業』が混ざってきます。必修なのです」
「そろばん!!」「それなに」「ひっしゅう」「ちょっとカッコいい」
ソロバンかぁー。でも、昔は読み書きソロバンが当たり前、だったんじゃ??それとも微妙に年代が新しいんだろうか。どこら辺かな。戦後すぐとか戦前ではないかな。電卓が普及した世代あたりだろうか。
「ソロバンというのは『算盤』という字を当てるやつです」
「おおー」「むずかしい字だ!!」「カッコいい!!」
トコトコと教壇に上がった雪奈ちゃんが、黒板に字を書いて解説を始めていた。普通に黒板に『 盤 』とか書いてるけど、2年生じゃ教えてないからね。というか、雪奈ちゃんだけ妙に字が上手なんだよね。力加減の関係か、ところどころ頼りないけど。変に手慣れた風の字を書くあたり、どう考えても8歳児の文字ではないのだけれど。そこら辺を偽装するつもりは全くないのかしらん、この子は。3年生になって書写が始まったら、この子だけ変に上手な字を書いたりするんじゃないかなぁ。
「中国から渡ってきた、昔の『計算機』です。要は電気を使わない電卓みたいなものです。昔は、読み・書き・ソロバンが出来て一人前、などと言われていました。こーいう形をしたヤツです。見た事ありませんか??」
雪奈ちゃんがソロバンの絵を描いていくと、「あるー」「でっかいのなら」「よーちえんにおいてあった」「しらないなー」と、あちこちから声が上がる。やっぱり知らない子もいるみたいだ。というか、ギャラリーが増えてきた気がする。教室に残っていた子達の視線と意識が雪奈ちゃんに集まっている。そして返事の内容からすると、少なくとも教室に残っている子の中には、ソロバン塾に通っている子はいないらしい。
「使い方の説明は、ここではしません。興味を持った方で調べてください」
「ええー」「おうちできいてみよっと」「はーい」
何気に宿題みたいなものを出している気がする。
「今は電卓が普及しているので、基本的にソロバンの出番はありません。ソロバンは安いものなら1500円くらいから手に入りますが、同じ値段で電卓も買えます。使い捨てレベルで良ければ、100均で100円とか300円で買えます。しかしソロバンは100円では買えません。しかもソロバンは電卓よりも場所をとります」
「ええー」「じゃあいらないじゃん」「なんであるの」
何か学校教育に疑問を抱かせるような流れになってないかしら。
「手先の訓練により、脳を活性化させるのが目的なんじゃないですかね??まあ、フラッシュ暗算能力が発達して暗算が得意になるとか、そういう利点がモノになればいいなぁ、という目論見もあると思いますけれど」
「ふらっしゅナントカってなに」「しらない」「カッコいい」
また8歳児らしからぬ事をペラペラしゃべっているけれど。さっきから『カッコいい』をよく言ってる子は誰なのかしら。
「うーん……フラッシュ暗算とは……『計算を画像処理する』みたいな事ですかね。ソロバンは基本的に、ソロバン玉を動かして数字を表示しながら計算して、計算結果を目て読み取るものなのですが……ソロバンの段位検定……上手い人に2級とか1級とかの称号を与えるヤツなんですけど、上位の段位検定には『計算速度』が大きく関わっていて、手でソロバン玉をはじいて、それを目で読んでいくのでは上位検定は絶対に合格できなくなるのです。アタマの中に、『もう一つのソロバン』をイメージして、手元で計算するのと同時にアタマの中のソロバンでも計算して、一部の計算を省略できるようにならないとダメなのです。その『アタマの中のソロバンを動かす計算』を、フラッシュ暗算とか言うらしいですよ」
「おおー!!」「ソロバンすごい!!」「カッコいい!!」
みつけた。廊下から2列目の柴崎くんね。カッコいい、っていうのがマイブームかな。
「この『アタマの中のソロバンを動かす』時は、いつもの筆算では使っていない部分の脳組織を計算に使っているみたいで、子供の頃にしか処理回路が形成されないというウワサなのです。ぶっちゃけ『アタマの中でソロバンを動かすイメージ』ができるレベルまでソロバンを訓練しないと意味ないのですけど、子どものころにアタマを良くするためには必要かな、という感じの授業ですね。子供の時だけの、期間限定のボーナスステージです」
「おおー!!パワーアップだ!!」「すげー!!」「カッコいい!!」
そっかー……先生はソロバン苦手だけど、今から訓練しても子供には勝てないって事かぁ。でもアタマの中でソロバンをはじくレベルって、学校の授業でできるのかな。そもそもソロバンは基本的に貸し出しだし(購入するのは自由)、珠算塾にでも通ってないと、基本的に学校でしか使わないし、あんまり授業時間も取ってないはずなんだけど。
「まぁワタシは表計算ソフトと電卓に頼るつもりなので基本だけおさらいするつもりですが知ったこっちゃないですよソロバンはじきなんてどうせ社会に出たら使いませんから」
雪奈ちゃんが黒板に書かれた字や絵を消しながら言った独り言は、教室の子達にはよく聞こえなかったみたいだ。私には角度の関係でよく聞こえたけど。……なんだろう。過去にソロバンの授業で珠算塾に通ってる子にマウント取られた恨みとか、何か変な記憶の残滓が彼女の心を黒くしている気がする。とにかくソロバンの授業を真面目にやらないような感じの言葉を聞いてしまったので、将来的に少し気を付けようと思う。まあ、最低限の結果さえ出せば、通知表にも影響は無いんだけど。
そして現代社会ではソロバンを計算機として使う機会なんて無いと、バッサリ切り捨てている雪奈ちゃん。でもね、ソロバン君は皆の頭の中に残って計算を助けてくれるのよ。現実のソロバン君は、どこかへ置き忘れられてしまうのかも知れないけれど。
「いまどき一般家庭で購入しても、夏休みの工作材料に化けてしまうのが関の山」
雪奈ちゃんの心の中のソロバン君は、ある意味で悲しい最後を遂げるようだった。
「とにかくまあ、ちゃんとフラッシュ暗算できるようになるためには、たぶん授業の時間だけでは足りません。おうちで安いソロバンを一つ買ってもらって、ソロバン塾に通うか、家で自主的にソロバン計算のタイムアタック修行をする必要があるとは思います。いちおう、アタマの能力を開発するのに役立つ勉強なので、学校の勉強だけの場合でも、授業はマジメにやりましょうね」
「「「はぁ――――い」」」
自分の事はさておき、という少しズルい大人の考えを垣間見たような気がしなくもないけれど、ここは黙っておこうと思う。
「それでは、ワタシから皆さんに、3年生に向けて大事な事をもう一つだけ」
そう言うと、雪奈ちゃんは『べー』と舌を出した。
「これです。『舌の感覚』をちゃんと鍛えるために、基本的な味の食べ物は、何でも色々と食べてみましょう。――というワケで、緑のピーマンがキライな人、手を挙げなさい!!」
「「ええぇぇ……」」「「…………」」
さっきまでとはうって変わって、元気なく、小さく手を挙げる子供たちが多数。
「ピーマンに限らず、苦いものを食べない人は、アタマの中の発達が遅れますよ!!」
「「「えええええええ」」」「「うそぉ――!!」」
悲鳴のような大反響が返ってきた。前の方に座っている美由紀ちゃんと洋子ちゃんの声が少し大きいような気がする。
「舌には『基本五味』と呼ばれる、5種類の味を感じる、『味蕾』という味覚の受容体があります。『塩味』『甘味』『苦味』『酸味』『うま味』と、それぞれ専門の感覚受容体があって、それぞれが味を経験する事によって鍛えられ、アタマの中の脳神経の発達にも影響を及ぼすと言われています。これは子どものころに鍛える必要があるのですが、特に『強い苦味』と『強い酸味』は、自然界ではもともと『危険信号』の一つです。これを早めに経験して訓練しておかないと、マトモな脳神経の発達が遅れる、というのも納得のいく話です。ちなみに舌の機能も、子供のうちに色々と試して鍛えておかないと、鍛えてない手足が細いままなのと同じように発達しないので、将来『バカ舌』と言われるようになっちゃいますよ。苦いピーマンや、酸っぱい梅干しはアタマの薬だと思って、定期的に口にしないとダメです。ピーマンしっかり食べましょうね、美由紀ちゃん」
「……はぁーい」「「はぁ――い」」
理詰めで説得される、ピーマン嫌いな子供たちが居た。
「ちなみに『刺激物』は、子供の頃にはあんまり体によくありません。お酒やタバコは20歳から、というのは聞いた事あると思いますけど、トウガラシ、ワサビ、ミント味の食べ物なども控えめにしましょう。アレは大人の食べ物です」
「「え――」」「「そうなの――?!」」「そうだったの?!」
最後のは私の声だ。確かに辛味が大好きな子供は少ないけれど、ハッキリと『やめておけ』と聞くのは珍しい気がする。
「ちなみにここでいう『ミント味』のほとんどの部分は、『ミントに含まれる、メントールの刺激』によるものです。あの、スーっとする辛味です。ほかはニオイだけですね」
「……あのう、雪奈ちゃん」
「なんでしょうか、大村せんせい」
「……ミントの『スーっとするやつ』って、『 辛味 』なの??」
「んんんんんんん」
雪奈ちゃんが、変なうなり声を上げながら、首を傾げている。何か答えづらい質問だったかしら。
「……先生も、意外にというか何と言うか、お若いですね」
「あ、はい。どうも」
4月生まれの8歳児に、若いと言われてもなぁ。精神年齢的にいくつなのかな雪奈ちゃんは。
「ミント味って、少し上の世代なら『 辛い 』って表現するのです。戦後すぐの世代、戦中派ギリギリとか、その後すぐの戦争を知らない子供たちギリの世代なら間違いないでしょう。ブリキのドロップ缶に入っている、半透明の白っぽいハッカ飴とか食べた事ありませんか??あのハズレのヤツです」
「知らなかったわ……あと、缶入りの飴??って、馴染みがないわね」
「そうですか。……というか表現うんぬんを脇に置いても、ミント味の主要成分である『メントールの刺激』は、辛味なのは間違いないのです。トウガラシなんかの辛味と同じ感じ方をしていますので」
「そうなんだ?!」「「「そうなんだ?!」」」
雪奈ちゃんは黒板に、『塩味』『甘味』『苦味』『酸味』『うま味』と、さっきの味の説明の単語を書いていく。そしてやっぱり字がうまい。
「これが、さっき説明した、舌で感じる『基本五味』です。それでは、皆さんに質問です!!これを見て、気づいた事はありませんか??」
「「「……………………」」」
じっと、黒板の文字を見る私達。
「……あ、はい!!」
「はい、洋子ちゃん速かった!!それでは答えをどうぞ!!」
何人かが手を挙げる中、少しだけ早かった洋子ちゃんを指さす雪奈ちゃん。
「『辛味』が、はいっていません!!」
「ピンポンピンポンピンポーン!!いちぬけです!!」
ワーイ、と喜ぶ洋子ちゃん。クイズ番組的なノリになっている気がする。あと、雪奈ちゃんが日常的にこういう事をしているので、ウチのクラスは漢字の読みの能力が少しだけ他のクラスよりも高い気がする。
「『辛味』は、基本五味に入っていません。……というのも、『辛味』なんぞを感じる味覚の受容体など、舌には存在しないからです!!……辛味は味、というよりは『風味』でしてね。辛味を感じさせる食べ物に入っている『刺激物質』が、舌や口の中の『痛覚神経』や『温感の神経』を刺激しているだけなのです。まあ、【 独特の痛み 】というのが、生理学的には正しいところです。辛味というのは、【 うひょぉ何だか面白い痛み感じるぅ――!! 】……と、変な感覚を面白がっているだけなんですよね、実際」
「「「えぇぇぇ――――!!!!」」」「「まじで――?!」」
はい。マジですよ、と答える雪奈ちゃん。
「もともと『辛味の刺激』なんていうのは、動物的には『危険信号』なのです。【 うっわー、これ食えないわぁ!!ヤバいヤバい 】……みたいな。そこを理性で押さえつけて面白い、美味しい、と食べてしまう人間には、おそらくは虫なんかに食べられないように辛味成分を発達させた植物の方もビックリでしょう。【 お前ら正気か?! 】みたいな。まぁ、苦味に関しては虫さんはあまり気にしないみたいなので、辛味や強い酸味が特別な危険信号なのでしょうね」
「「「うはあぁぁぁ」」」「「にんげんスゴイな――」」
「子供時代は舌の感覚も痛覚神経も、とても敏感です。子供が『辛いのキライ!!』というのは、動物的に『危険なものを避ける』という行動としては正しいのです。ヤバい刺激に敏感な反応を返しているだけなのですよ。そもそも痛覚神経とかの『体へ危険を伝える神経への刺激』なので、単に『痛い!!怖い!!』と言っているだけなのです。ハッキリ言って、痛みを面白がる事のできる大人の方がおかしいのです!!多少の痛みに慣れ、日常の刺激に慣れて飽きて、少し激しい刺激を求める、少しアレな感じになってしまった人間の感覚でないと、楽しむ事ができないものなのです!!ですから、激辛ラーメンやら激辛スナックやら、ミント味の強いハミガキやらハッカ飴やらは子供が口にする必要など無いのです!!目覚まし系ガムなんかの激辛ミント味なんぞ、寝るのが仕事の小さな子供に必要なシロモノではありません!!」
「「おお――!!」」「「なるほど――!!」」
歓声を受けて、ちょっと一息つく雪奈ちゃん。そして大人がディスられている。
「こういうのは、自分をキズつけてカッコいいと思ったりするような行為に似ています。皆さんも中学生くらいになって、第二反抗期を迎えると、『大人にとにかく刃向かってみるのがカッコいい』とか勘違いする事があるかもしれません。ですが、そういう時は一歩さがって自分を外側から見て、考えて欲しいと思います。後々の自分に得があるのか、そしてまわりの人にメイワクをかけないのかを。反抗するなら将来の進路とかの話にしてくださいね」
「「「はぁ――――い」」」
「ちなみにですね、『危険を無視する俺らカッコいい』というのを実際にやってみて、バカな事に死んでしまった人もいる、というのが昔の記録に残っています。自分のためになる事なのかどうか、死んじゃったり、将来的に体がダメになったりしないかどうか、よく考えてみてくださいね。困るのは自分なんですから」
雪奈ちゃんのトークは何の授業なのだろう。『生活』なのだろうか。それとも『社会』なのだろうか。『理科』なのかしら。それとも『道徳』なのかしら。色々と深すぎる。
「はい、ユッキーせんせい」
「はい。なんでしょうか真一くん」
「今の話の死んじゃった人、なにをしたんですか??」
「『河豚』っていう、1匹で大人を何十人も殺す毒を持っている魚がいるのですが、真一くんは聞いた事ありますか??」
「なまえだけは」
「充分です。で、そのフグの毒がいっぱい詰まっている、フグの内臓を皿に乗せて、つまようじでつついて、つまようじの先についたフグ毒を自分の舌にちょこっと乗せる、という遊びを仲間といっしょにやっていました。死なない程度に毒にやられて、体がしびれる感覚を楽しんでいたみたいです。江戸時代とかの話ですね。そして毒を乗せすぎて死んじゃったのです」
「「うわぁ――!!」」「その人たちバカなの?!」
「もちろんバカです!!どこをどう見てもバカな事をして楽しんでいるバカなのですが、死んでしまえば家族か知人か長屋の大家さんが葬式を出さねばなりません!!はた迷惑な事この上ありませんよ!!これこそバカの見本です!!そして周りの人間からすれば、死んでくれた方がいいバカだけど目の前で死なれたらそれはそれでメイワク、という最悪のバカです!!バカは死ななきゃ治らないとは、まさにこの事ですよ!!治ったところでもうどうしようも無いんですけどね!!葬式だってタダじゃないというのに……」
「さいあくだー!!」「めいわくをかけるバカはダメだな!!」
「大人になっても、周りにメイワクをかけるような行動はとらないようにしましょうね。激辛ラーメンや激辛グミ、激辛ミントキャンデーを食べて、お腹をこわすくらいにしておきましょう。そのくらいなら自分で責任を取れるレベルですから」
「「「はぁ――――い」」」
やっぱり道徳の授業かしら。
※※※※※※※※※※※※
最後は道徳の授業っぽい流れになった雪奈ちゃんのトークは、昼休みの終了のチャイムとともに終了した。そして何事もなく、午後の授業……学級活動、という時間割の授業に入る事になるはずだったのだけれど…………教室に戻ってきた生徒が、教室に残っていた生徒から『ユッキーせんせいの特別授業』の話を聞いてしまった結果。
「……えー、それでは成り行き任せで、5時限目の学級活動は、昼休みのフリートークのつづき、という事で『3年生の授業についての何か』という感じのお話をします。……大村せんせい、本当によろしいんですね??」
「はい。お願いします」
生徒たちの猛烈なリクエストを受けて、午後も雪奈ちゃんの『 お話 』を聞く時間になってしまった。適当なところで打ち切って時間をとって、お話を聞いて何を思ったか、それぞれ発表してもらう事にしようかなと思う。作文でもいいかな。
雪奈せんせいのお話は、また少しだけ続くのだった。
雪奈さんのフリートークでした。そして後編のようなモノへと続きます。
いえ、続編のようなモノであって、関連性はほぼ無いのですが。ともかく後編みたいなモノですしすでに書いてあるストック分なので、近日中にもう一話と投稿する事になると思います。
当作品は、子供の、ゆるーい日常系フィクションです。寛容な気持ちでお楽しみください。




