誰の眼にも見えない! それはなーに?
僕の行く学校で、こんな事が起きたんだ!
___ある時、僕のクラスの一人の男子がこんな事を言い出した
ことからはじまったんだよ。
『なあ、最近! 俺さ~黒い風船が見えるんだよ。でも、それがおかしいのが
その黒い風船は、他の誰にも見えていないみたいでさ、なんか? 俺疲れてる
のかなって、、、。』
『___“黒い風船?” 珍しいよな~黒の風船なんて! もし見たら直ぐに
分かると思うんだけど。』
『___やっぱり、そうだよな! 俺もそう思ってたんだよ!』
『別に気にしなくていいんじゃないの? たまたま見えただけでしょ?』
『・・・どうだろうな? 俺にも分からないよ。』
『いいじゃん! 黒の風船て、カッコイイし~ボクも見てみたいよ~!』
『・・・い、いや? 気味が悪いだけだと思うよ。』
『そうかな? やっぱりボクも見てみたいな~“黒の風船”』
『___あぁ、』
___一番初めに“黒の風船”を見た、朝田君とその風船を面白がって見たい
と言った、荻野君は、、、?
・・・2週間後に、別々で同じ時間に車に撥ねられて亡くなった。
___詳しい事を聞けば、どうやら?
同じ時刻に亡くなっているらしい。
PM21:19分。
___この時間に、何の意味があるのかは分からないのだけど。
なにしろ、同じ時間に亡くなったんだ。
▽
___二人が亡くなった次の日。
僕のクラスでは、二人の事で大騒ぎになったんだよ!
『まさか!? 二人共亡くなるなんてな。』
『___しかも? 同じ時間らしいぜ!』
『・・・まあ、朝田は? 黒の風船を見たって言ってたじゃん! それが
原因なのかもしれないけど? 荻野は面白がって、その黒の風船を見たい
って言ってただけだろう、なんで?』
『___荻野君も見たんだよ! “その黒の風船”を!』
『・・・でも、荻野! そんなの言ってなかったじゃん!』
『・・・ううん、私ね! 荻野君から直接聞いたんだ! 黒の風船を見た
って! 凄い、荻野君喜んでたよ。私は普通に聞いてただけなんだけどね!』
『でも、その黒の風船って? なんなんだよ! 意味が分かんねえーよ!』
『・・・そうだよね? その黒の風船って? なんなのかな?』
『・・・確かさ? 朝田が他の人には見えてないって言ってなかったけ?』
『___あぁ、そう言ってた。』
『じゃあ、その黒の風船を見なければいいんだろう?』
『___そうだけど、そんなに簡単な事なのかな?』
『・・・まあね、』
___こんな話をしていたら?
荻野も見たと言っていた、相田さんが亡くなったんだ!
___しかも?
彼女が亡くなった時間は、、、?
・・・PM21:19分ちょうどだったって。
*
___僕のクラスの生徒たちは、みんなパニック状態になっていたんだ!
だから、担任の先生が校長と掛け合って、学校を1週間ほど休みにする事
になったんだよ。
他の上級生や下級生も、僕たちクラスの子達の何人かが亡くなっている事
を怖がっていたしね!
___学校を休むしかなかったんだと思う。
▼
___でも問題は収まるどころか、どんどん酷くなっていったんだよ。
僕のクラスの子だけじゃなく、他の学年の子達にもこの黒の風船の事が
広まってね! どんどん、僕の学校の生徒たちが亡くなっていたんだ。
___みんな同じように、“その黒の風船を見た”のが共通らしい。
・・・しかもね? みんなPM21:19分に亡くなっているんだよ。
『・・・一体!? なんなんだよ! 黒の風船って、何?』
『___落ち着けよ! 叶野、ちょっと頭冷やしてこい! みんなも
不安は一緒なんだよ!』
『・・・ごめん、少し頭冷やしてくるよ。』
『___あぁ、』
___その日の夜PM21:19分。
叶野君とその時、一緒に話していた! 澤田君も亡くなったんだよ。
*
___僕はこう思う。
これは! “呪いなんだと......。”
黒の風船を見た者は、、、? 次々と亡くなっいく。
時間は、必ず! PM21:19分。
___死なない為には、【黒い風船を見るな!】
・・・ただそれだけだよ。
最後までお読みいただきありがとうございます。




