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夏よ、さよなら

作者: haL.
掲載日:2018/08/28

 気づけば


 あの頃の涙は消えていた


 気づけば


 あの頃の物思いは消えていた


 気づけば


「あの頃」と呼べるようになっていた


 冷めた目で睨んだって


 繁華街の斜光が


 否が応でも暖めるから


 目の前を駆けていった少年よ


 どうか迫り来る未来の悲傷に


 負けることがありませんように


 あの夏よ さようなら


 いつかの夏よ さようなら



 気づけば


 今日を生きていた


 気づけば


 今日も笑っていた


 気づかなくとも


 始めから分かっていた


 後悔がいかに募ろうと


 不幸がいかに募ろうと


 怒り恨みが


 否が応でも突き立てるから


 震える手で包丁を握る少女よ


 どうか未来を捨てませんように


 あの夏よ  さようなら


 いつかの夏よ さようなら

この詩を最後に短篇詩を書くのをしばらくお休みしようと思います。今後は詩集、短・長編小説を中心に活動していく予定です。

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