〈シュレイアール城〉その1
「じゃあ!!。簡単に!説明するね!。」刀側の三階の廻廊に来ている二人。忙しなく行き交う人々。
「一階が、待機所。二階が、執務室。〈刀〉側は、〈副官〉の執務室ね。三階が、食堂。四階、五階が、客室。〈剣〉様側の方は、主に…〈魔族〉様が、泊まられるわ!。階段の一階が、〈レオ〉様の自室兼診療所。二階が、〈謁見の間〉…。三階が、〈玉座の間〉。四階、五階が、〈シセリウス陛下〉の自室。」
せっせと…めもるエリシア。「ふぅーー!!。」大きく…息を整えると、「〈剣〉様のお部屋に行く廻廊の北に〈修練所〉が、あるわ!。後は…お城の北に…湖が、あるのだけど…そこに面して、二つ…図書館を作る予定……。まぁー先に〈王都〉の整備をしないと、駄目なんだけど……。〈八の要〉様の都市に…お金が、掛かりすぎて…今は、手一杯!!!。」「………。」「私達の仕事も…忙しいわ!!。」
「リル!!。」見知った声に!「オサダ!。」「私の夫になる〈六の刀〉の一人…オサダよ!。」青みがかった黒い髪と瞳の十六…七の青年。顔は、やや幼い…が、顔立ちは、整っている。まぁー他の〈刀〉達も…顔立ちは、皆…良い。
「今日の仕事は、終わった。」「そう…。」ちらり…エリシアを見るオサダ。「無理…か?。」「そうね!。」「じゃあ!!…明日!!。」「あぁ!!。明日…。」顔を近づけると、唇に!…軽く…口吻を交わす二人。顔を真っ赤にするエリシア。「また…ね!。」「あぁ…。また…。」名残り捺しそうに!…二人は、離れる。
「エリシア!。行こう!。」リルが、声を掛ける。「えっ!!。う、うん!!。」リルと、エリシアが、去って行くのを…しばし、見送るオサダ達。二人が、〈刀〉側の廊下を抜けて行くのを…見届けると、階下へ!。城の外へと、向かう。皆…街に家を持つ者ばかり。
「一杯!!。飲んで…帰ろうぜ!!!。」「賛成!!!。」「オサダも付き合え!!。」「あぁー!!。三杯までなら……。」「連れないなぁ!!。」「明日も…勤務なんで…!。」「リルと、一緒の方が…良いじゃあない!!。」「お熱いねぇ!!!。」仲間の冷やかしに!…「そ、そんな事は、な…ない!!。」慌てふためくオサダ。そそくさと先に歩いて行く。城の門が…開く。仲間達とふざけあいながら出て行く。