秘密基地にスパイみたいに潜入? ー20ー
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「そこ! 何やってんの。ぼっ〜としてる暇ないよ」
東雲戦闘員達は大忙し。俺はぼっ〜と立ってると犬の魔獣を従えたネコ型ロボット風の怪人に怒られた。
俺が犯人とはバレてない。隠しエリアから移動するのは冒険だったけど、壁は閉ざされたまま。幽霊みたいに通り抜けた感じになったおかけだ。
「ゲスゲスゲス」
「ゲスゲス」
東雲戦闘員の発声は「ゲス」みたいで、俺も「ゲス」と言って、他と合流。犬の魔獣だから臭いで分かるかと思ったけど、そうでもないらしい。
「ネコドラモン先輩。このままだと罰が。侵入者は本当にいるんですか?」
岩男も侵入者捜索に駆り出されたみたいだ。俺の横を通り過ぎたから、変装はバレてない。
「いる。戦闘員も何体か倒された。姿が見えなくなったが」
俺が倒せるわけもないし、本当に別の誰かが侵入したのか?
「こっちも戦闘員が殺られたぞ」
「ドラネコモン先輩」
もう一人も合流。ネコドラモンの色違い。ドラネコモンよりも二号機の方が格好良いと思うんだけど。
俺は走ってるフリをしながら、その場から動いてない。他の戦闘員達のおかげで、話を盗み聞く事が出来るわけだ。
「相手はレムリアの姿をしていたぞ。本物かは分からないが……変身前に戦闘員は殺られた事を考えると」
神出鬼没で、変身前の状態で戦闘員を倒す。もしかしたら、俺を東雲の部屋に案内したレムリア?か。
「レーム! レーム!」
大胆不敵に声が鳴り響く。これはレムリア型戦闘員の発声。レムリアの姿をしてたという事は……俺が引いた戦闘員……俺のピンチに一人で助けに来てくれたのか。どうやったかは知らないけど、涙が出そうなんだけど。




