秘密基地にスパイみたいに潜入? ー3ー
「いや……動くのは俺ですよね? 基地の入り方とか色々考えてくれてるのなら別だけど」
奪った権利書は多分東雲の基地にあると思うんだけど、その基地が何処にあるかは分からない。東雲区にはあるんだろうけど、ヒーロー側の基地は区の象徴的な建物なのに、悪側は隠されてる。
「戦闘員達に紛れ込むだけでいいでしょ? 怪人の何人かは撤退してるみたいだし」
「はぁ……馬鹿だろ。怪人は移動短縮するわけで、場所を知らないと無理だから。戦闘員も道具扱いで持ち歩き出来るけど、俺は別だったでしょ」
会長の戦闘員となった時、俺は東雲区まで電車で向かった。戦闘員達が逃げ出しても、怪人の道具に戻るか、消失扱いされるんじゃないかな。
「……それなら、どうすればいいのよ」
一番の方法はフローラとフレンドになって、スカウトを受けるのが良いんだけど、別の方法もある。
「戦闘員の特権で、会長の時みたいにガチャから侵入する方法がある。東雲で地位のあるプレイヤーを選択出来ればだけど」
これはレムリア次第。最悪フローラや岩男でも良いわけだし。難関なのは合成されたり、売られたりしないか。俺が素材とされる場合、手術の映像は省略されて洗濯機で混ぜるだけ。パンツ一丁になったのも覚えてる。洗濯機なだけましかも。手術されようものなら小便を漏らすかも。
『まぁ……東雲所属を選択するのは可能だけど』
「何とかなりそうだから、取り敢えずタイツを返して」
「嫌よ! 私が着たばかりのタイツをどうするつもり? 匂いでも嗅ぐとか止めてよね」
ヒーロー作戦で匂いとか嗅げないから。洗濯して返す事も出来ないわけだし。
「それにガチャに入る作戦はなし! 一緒に行く事が出来ないのよね」
会長はついてくる気満々みたいだ。そのためにタイツを必要。俺の分はレムリアが別に用意してくれるだろうけど。
「あのタイツを着るのは恥ずかしいだろ? それに戦闘員役は俺だけなんだし」
「減るもんじゃないんだから良いじゃない。タイツも現実の私が着てるわけじゃないから。顔が田中君にそっくりなのが逆に笑えるわ。東雲の戦闘員達全員がそうなんだもの」
会長にそう見えるなら、他のプレイヤーもそうかもしれない。フローラは戦闘員と同じ顔である俺に何かあると思ったのかもしれないな。俺の場合、会長は素顔のままでタイツを着た姿になってるんだけど。




