ハズレくじを引くのは俺ですか? ー10ー
「面白いじゃない。こんな展開にギブアップするわけないでしょ!」
一試合目のようにギブアップして欲しかったけど、フローラは俺の挑発で逆に熱くなってしまったみたいだ。
けど、そんな時に携帯の音が響き渡った。こんな時は着信音を止めておくべきなんだけど、鳴ったのはフローラの携帯。
「こんな時に水指した奴を一体誰だ!」
口調が男に戻ってるんだけど、誰かを確認すると連絡を切る事はせず、出る方を選んだ。
「はい……はい……今すぐで……分かりました」
会話はすぐに終わったんだけど、フローラの顔は怒ってるのが分かる。
「くそが! 用事が出来たので、この勝負はアンタの勝ちだ。報酬は三万出すわ。それと景品から一つ選んだいい」
阿弥陀ゲームの意外な終わりをみせた。話し方的にフローラの上から連絡があったのかも。俺としてはここで終わってくれたから嬉しい。三万円も入るし、景品から一つ選んでも構わないなんて気前が良い。
「今日のカジノは閉めるぞ。おっと……これをお前にやるよ。東雲に来たいと思うなら、声をかけろ。上には話をつけといてやる」
手渡されたのはID番号。簡単に言えばフレンド申請と一緒なんだけど、言い方が◯道の誘い方だよな。
フローラは事務室に戻るんだけど、岩男は動かないでいる。それに戦闘員達も俺を取り囲んだままだし。もしかして、支払いとかせずに俺を倒すつもりなんじゃ。
俺は会長に助けを求めようとしたけど、十分前にログアウト済みと最悪だ。フレンドから消去したい。
「お疲れ様です。アイツに勝つなんてスッとしました。これが報酬の三万です。今回の景品リストは紙に書いてるので。これはゲーム内のアイテムなので、現実には届きませんから注意してください」
岩男に何かされると思ったら、報酬を渡してくれるのと丁寧に景品について説明してくれた。その景品リストの紙の片隅にID番号が。これは岩男もフレンド希望なのかも。
俺は景品リストの一つを選ぶと、波が割れるように戦闘員達が道を開けてくれ、カジノの外へ無事に出る事が出来た。




